もしいつか人類が滅亡するとしたら、その理由はなんだろう?
隕石衝突、核戦争、カルデラ破局噴火、宇宙人襲来、コンピュータの反乱、いろいろな理由が考えられるだろう。そんな人類滅亡御理由のひとつに「未知のウィルス」がある。
未知のウィルスに人類が感染することで、次々と死に絶え、滅亡してしまうというシナリオ。
そんな未知のウィルスはどのように発生するのだろうか?
未知のウィルスはどこからやってくるのか?
人類を滅亡に追い込むような可能性のある、危険なウィルスや細菌はどこからやってくるのか?
地球に衝突した隕石に付着してやってくる?
遺伝子組み換えで兵器として人為的に作られる?
実はもっと現実的で、リアルな危機として、未知のウィルスがたくさん存在する場所が、地球には存在する。
そこは何万年も手つかずのまま隔離され、独自の世界を築いている。
北極と南極の氷河の下だ。
北極に眠る危険なウィルス
フランスの研究チームがシベリアの永久凍土から三万年前から存在する巨大な新種ウイルスを発見したという。
このウィルスは一般的なインフルエンザ・ウィルスなどよりも7倍も大きいという。
人や動物には感染しないものの、ある種の微生物には感染することが確認されている。このシベリアの永久凍土では、その他にもたくさんの未知のウィルスが活動している可能性があるというのだ。
これらの太古のウィルスが突然変異を起こし、人類に牙をむく可能性もないとは言い切れないだろう。
フランスの研究機関は、そんな巨大ウィルスを現代に復活させる研究を始めているという。人類に危機が及ばないように十分検証するとは言っているものの、そんなセリフはジュラシックパークで恐竜を復活させた科学者も言っていたわけで…。「人類にとって致命的な危機になるかもしれませんねぇ~」なんて口が裂けても言えないだろう。
地球の温暖化によって、シベリアの永久凍土は日々溶けている。いつか永久凍土の下に眠る危険なウィルスが地上に復活する日は来るのだ。また、シベリアの活発化する資源開発によっても、太古のウィルスが出現する可能性があるという。
フランスの研究機関は、そういった危機への対策として、謎の巨大ウィルスを復活させるというのだ。その行為が人類にとって吉と出るのか、凶と出るのか、それは誰にもわからない…。
南極に眠る危険なウィルス
南極には何万年も手つかずの「地底湖」が点在している。その地底湖は何万年もの間地上の環境とは隔絶され、独自の生態系を持っているという。どんな生物が潜んでいるのか、全く未知の状態なのだ。
そんな地底湖のひとつに「ヴィーダ湖」がある。南極の地下20mに存在する地底湖だ。暗く冷たく、しかも無酸素状態のヴィーダ湖は、2800万年前から地上と隔絶され、生物が存在しないと考えられてきた。しかしそこから採取された氷の中に、太古の微生物の存在が確認されたという。
同様に南極の地底湖である「ボストーク湖」は、南極の地下4kmに存在し、1500万年もの間隔絶された状況にあったという。このボストーク湖を調べた結果、推定3,507種類の有機体のDNAがあることがわかった。バクテリアや細菌などで、その殆どは新種。
こういったヴィーダ湖やボストーク湖のような隔離された地底湖が、南極には400以上もあると言われている。
もし地球の温暖化でこれらの地底湖が地上に現れたとしたら?
未知の細菌、ウィルス、バクテリア、それらが人類にとって致命的な伝染病の原因になる可能性もあるのだ。
未知のウィルスが人類を滅亡に追い込む!?
研究者たちは未知の生物の危険性を十分承知していて、めっちゃ厳重な監視体制を敷いたうえで研究をしていると言われている。
だけれども、もし研究所の管理体制が甘く、危険なウィルスが研究所の外に漏れたら?
だけれども、もし地球の温暖化が進み、氷河が解け、地底湖が地上にその姿を現したとしたら?
未知の生物が地上に出現した時、それが人類の脅威とならないとは言い切れない。
ウィルスはシンプルな構造故に、突然変異を起こしやすい。インフルエンザ・ウィスルなんて、毎年毎年少しずつ違った構造を持ったウィルスが流行しているくらいだ。
凍土の下に何万年も眠るウィルスが突然変異を起こせば、未知であるが故に、今までの治療法が効果を発揮できず、治療法を確立することも出来ないだろう。
人類は新しい伝染病に、為す術なく死に絶える…そんなシナリオも考えられる。
いつか訪れる人類滅亡のきっかけ、それは太古から地球に存在した未知のウィルスや細菌なのかもしれない。