秋は松茸の季節!
しかし気をつけて欲しい。憧れの松茸であるが、実は松茸は食品アレルギーを起こしやすい食品のひとつなのだ。
実際私はかつて松茸アレルギーに襲われ、地獄のような体験をしたことがある。
今回はその松茸アレルギーの体験談と、自身に現れた症状。そして松茸アレルギーで気を付けたいことを紹介したい。
地獄の体験談!松茸アレルギー事件
それは今からちょうど10年ほど前の話。スーパーで見切り品となっていた松茸を食べた時の話だ。
その松茸はかなり色が悪くなっている部分が多く、その箇所だけは食べるわけにもいかず包丁で取り除いた。たいして料理をするわけではないので、適当に切ってフライパンで炒め、醤油を付けて食べた。所詮は大したレベルのものではない松茸だ。特にうまいとも思わなかった。
その後、普通にお風呂に入り、就寝の支度をしていたのだが、ふと肩を見ると蚊に刺されたような跡が出来ていた。
これが、痒い。
前にもごく稀に、風呂に入った後にこの様な蚊に刺された痕みたいなのが出来ることがあった。蚊だろうか?そんな季節でもないけれども。もしかしてダニ?理由はよくわからないけれども、今回肩に出来た跡もすぐに消えるだろうと、気にも留めなかった。
そうしていると、次に鼻水が異様に出るようになった。それもサラサラで粘り気のない、水のような鼻水だ。こういった鼻水は、春先の花粉症の時によく出る。自分はアレルギー性鼻炎を持っているので、一年を通して鼻水が出る場合がある。この症状もアレルギー性鼻炎によるものか?それにしては鼻水の質がサラサラすぎる…。
あふれ出る鼻水に、あっという間に部屋はティッシュの山となった。
さらになんだか右目がさっきから痒い。右目を確かめようと、自分の顔を鏡を見て一瞬ハッとした。右目が充血して、下の瞼が腫れているのだ。
「…なんだこれは?」
それにさっきからやたらと喉が痛い。これは、風邪の初期症状に違いない。こんな時は早めの対処が肝心だ。私は市販の風邪薬を3粒飲み、早々に寝床に入った。
…しかし眠れない!
眠れずに暗い部屋の中で悶々としていると、恐ろしいことにほとんど完治していたぜんそく発作に襲われたのだ。私は小児喘息に苦しんだ過去を持つが、成人後はその症状も収まり、ほとんど発作を起こすことはなかったのだ。それにもかかわらず、久方ぶりの発作。ぜんそくの発作を収める気管支拡張剤(グーニーズで主人公が吸ってたやつね)を摂取し、なんとか対処した。
すると追い打ちをかけるように何故か下痢。
たまらずに真っ暗の部屋を明るくすると、さっきは方に少ししかなかった蚊に刺されたような腫れが腰や足に広がっていた!
「こいつはヤバい臭いがするぜ」
この立て続けの症状は、明らかにただの風邪で済ませられるものじゃない。まさか…食物アレルギーでは?
明日も朝から仕事なのに、深夜2時に部屋を明るくしてパソコンを起動。食物アレルギーを検索し、症状を調べた。やはり食物アレルギーで間違いない様だ。
私は体中が痒くて眠れないので、スッキリするためにもう一度シャワーを浴びた。しかし、まったく効果はない。いまや蕁麻疹は全身に広がり、さらに鳥肌すらも立っている。
時刻はもう既に朝方4時。
私は次の日の仕事を休むことにした。先日の夜に松茸を食べて、ほとんど一睡もできずに10時間以上が過ぎた。症状はある程度収まってきたが、近くの病院が開くのを待ち、飛び込んだ!
先生に症状を伝えると、やはり食物アレルギーだという。次食べるとさらに酷い症状が出るので食べないようにと釘をさされ、なにも処方はされなかった。有名なアナフィラキシーショックってやつだろう、これより酷い症状ってどんなだよ!気が滅入る。
しかし、特に何の検査もしていないので松茸アレルギーであるという事は確定していない。先生の話を聞きながら、心の中で密かに「今度ためしに松茸を少しだけ食べてみよう」と思っていた。その気持ちを知ってか知らずか先生に「ためしに食べないでください」と釘を刺され、どきりとした。
では、私が襲われた症状をまとめてみよう。
- 蕁麻疹
- サラサラの鼻水が出る
- 喉が痛くなる
- 喘息
- 目が赤くなり、腫れる
これらの症状に、ものの数時間ですべて襲われたのだ。食物アレルギー恐るべしである。
この松茸アレルギー事件に置いて、私はふたつのミスを犯している。それは上記の文章に明記されているが、わかるだろうか?そのミスを紹介しよう。
松茸アレルギーを引き起こすふたつのミステイク
①古い松茸を食べた
私が食べた松茸は、見切りで売られていた質の悪い古い松茸だ。
こういった古く劣化した松茸は消化不良を起こしやすく、アレルギー反応を起しやすい。
②シャワーを浴びた
私は全身が痒くなり、その痒みを取ろうと熱めのシャワーを浴びた。これが実は逆効果。蕁麻疹が出ているときに熱いシャワーを浴びると、全身の血流が良くなって蕁麻疹が悪化する場合があるのだ。
実際シャワーを浴びても、一時的に痒みはとれたものの、すぐにまた痒くなってしまった。
もう黙って横になっていればよかったのである。
賞味期限の切れた松茸は食べない。蕁麻疹の時はお風呂に入らない。これらの事を覚えておいてほしい。
追記:先日テレビで紹介されていたのだけど、生焼けの松茸を食べるとアレルギー症状を起こしやすいという。
松茸はよく火を通すと、アレルギー物質も消えてなくなるのだとか。わたしが松茸でアレルギーが起きたのも、焼きが甘かったからかもしれない。
松茸は実はアレルギーを起しやすい食品!
特にアレルギーを起こしやすい25種類の食品は「アレルギー表示対象品目」として指定されてている。
アレルギーを引き起こす可能性があると表示が義務付けられている食品は7品目
- エビ
- カニ
- 小麦
- そば
- 卵
- 乳(乳製品を含む)
- 落花生
たしかに加工食品のパッケージに、こういった食材が含まれていると言った注意喚起の文言を見たことがある。
そして表示は義務ではないが推奨されるものとして18品目がある。
- あわび
- いか
- いくら
- オレンジ
- キウイフルーツ
- 牛肉
- くるみ
- さけ
- さば
- 大豆
- 鶏肉
- 豚肉
- バナナ
- 松茸
- もも
- やまいも
- りんご
- ゼラチン
あれ、よく見ると、ま、松茸が!! こいつだ!!
この25品目については、特にアレルギーを引き起こす可能性が高いので気を付ける必要があるだろう。
絶対に知っておいて欲しい食品アレルギーの症状と対処法
食品アレルギーの一般的な症状とはどんなものだろう?
それをまとめるとこうなる。
注食費アレルギーの主な症状
- 蕁麻疹
- かゆみ
- 唇の腫
- 目の充血
- くしゃみ
- 鼻水
- 咳
- 呼吸困難
- 頭痛
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
(太字が実際に私が襲われた症状になる)
もしこれらのアレルギーを引き起こしやすい25品目を食べて-或いはそれ以外の食物でも-アレルギー反応が起こったらどうすればいいのだろうか?
シャワーなど浴びずになるべく安静にして、一刻も早く病院に行くべきだろう。
もしその症状が重篤であれば、救急車を呼んだって良いくらいだ。
自分の場合は、深夜だったため黙って我慢するしかなかった。
そうしていたらなんとか症状もやわらぎ、次の日に病院に行ってもなんの薬も処方されなかったが、もし昼間だったらすぐに病院に行っていた。
蕁麻疹であれば皮膚科へ、嘔吐や下痢であれば消化器系内科へ、呼吸困難であれば呼吸器科へ、出来るだけ早く言った方が良い。
恐ろしい食品アレルギー、いつ自分に発症するかわからない。
もしもの時のために、正確な知識だけは持っておいた方が良いだろう。
…あの悪夢の事件から10年の歳月が過ぎた。
特に松茸を食べるのを避けていたわけではないが、あれ以来一度も口にしていない。インスタントの松茸のお吸い物くらいは食べたこともあるだろうが、少なくともあれ程のアレルギー症状が出たことはない。
高級食材「松茸」を食べれないこの身体。
根っからの貧乏性という事か。
まだまだ松茸が食えないことを悔やむ立場にはなれそうもないようだ。