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電力自由化の個人への影響とは?あなたは損する人、それとも得する人!?

2016年1月8日

2016年4月から電力自由化が開始される。

電力自由化とは、つまり今までは住む地域によって決められ選ぶことのできなかった電力会社を自分で選べるようになるって事。

これは個人宅にとって、どんなメリットやデメリットがあるのだろうか?

2016年4月から始まる電力自由化とは!??

電力自由化とは、今まで地域ごとに決められていた電力会社を、自分で任意に選べるようになれる新制度のこと。2016年4月から開始される。

 

では、3行で電力自由化への歴史を振り返ってみよう。

電力会社でなくても発電していいよ~と決められたのが1995年のこと。

発電した電気を自由に売っていいよ。ただし企業向けね、と決められたのが2002年。

そして発電した電気を個人にも自由に売っていいよ~となる”完全自由化”が2016年4月からってわけだ。

 

この自由化で大手電力会社は”送電”と”発電”部門を分離する。送電が自由に使えるので、新規発電会社はインフラを整える必要がない。発電を行えばそれだけで各家庭に電力を売れるわけだ。

電力といえば重要なインフラであり、トラブルで供給できないなんて事が起きたら命の危機に関わる場合もある。新規参入の小さな会社から電力を買ったら少し不安に感じてしまうだろう。しかしもしもの事があった場合も、使っている送電を管理している地域の電力会社がそこらへんをサポートしてくれるため、万が一の間合いも安全だという。(もしもの時に供給される電気って凄い割高になるんだろうけど…)

自由化すれば競争が生まれ、サービスが多様化し、電気の価格が安くなる…多分。

 

東京ガスや関西ガスなどの大手ガス会社も電力に参入することを発表している。ガス代と電気代のセットで割安になるらしい。

ソフトバンクなどの携帯会社も参入予定だ。携帯電話料金とのセット割引も行われるだろう。

楽天も電力に参入する。楽天ポイントや、楽天カード、楽天銀行との連携が取れればお得になるかもしれない。

さらにローソンも、三菱商事を共に電力販売に参入する予定だ。コンビニまで!?

一部の地方自治体も電力に参入するというし、まさに電力戦国時代という感じだ。

 

いろんな企業が競争し、試行錯誤することで、再生可能エネルギーが発達するかもしれない。

原子力発電所を使っているところは使わないという発想で、契約する電力会社を選ぶ人もいるだろう。

今まで地域を独占してきた大手電力会社は、コスト意識も通常の企業より低いことが多かった。そういった意識が是正され、適正な価格で質のいいサービスが受けられるとしたら、電力自由化は歓迎すべきことなはずだ。

しかし、電力自由化はメリットばかりではなく、デメリットも存在する。

電力自由化のデメリット

①電気料金が上がる可能性もある。

電力自由化による競争で電気料金が下がることもあるかもしれない。だけど、逆に値上がりする可能性もある。

10年以上前に既に電力自由化を行ったイギリスでは、自由化で値上がりするケースもあったという。電力自由化直後にたくさんの参入者が現れ、実際に電気料金も下がった。

しかししばらくすると、天然ガスや原油価格の高騰で多くの参入会社が倒産。生き残ったのは大手電力会社だけになり、結果電気料金は値上がりしてしまったのだ。

NTTドコモ・AU・ソフトバンク、これらの携帯会社大手3社は競争しているようで、実際のところ携帯使用料は安くなっていない。電気料金もそんな感じになってしまう恐れがある。

②マンションなどの集合住宅では選べないことも!

電力会社を変えると、電力メーターを付け替える必要がある。これは電力会社のほうで無料でやってくれるが、問題はアパートやマンションに住んでいる場合。

もし建物全体で一括で管理している場合は、個人で変更できない場合がある。自分の部屋の横に自分専用の電力メーターがある場合は、電力会社を自由に選べるだろう。

③引っ越しがめんどくさい!

電力会社を決めた後に引っ越ししたら、電力会社にも引っ越しのお知らせをしなければならない。引っ越し先の地域が使用していた電力会社のサービス範囲外だった場合、新しい契約会社と契約しなければいけなくなるだろう。

家電量販店に行くと「データ通信同時契約でモバイルが安くなる!」なんてキャンペーンをよくやっている。これからは「この電力会社と同時契約で引っ越し料金が格安に!」なんてサービスも出てくるんじゃないだろうか。

④選ぶのが面倒くさい!

いろんな企業が電力に参入し、あの手この手で料金プランを作成する。安いという印象を与えつつも、どれだけ儲けられるかを考えている。(携帯料金プランのように)

その結果各社の料金プランは、素人ではまったくわからないほど複雑になる。

22時~2時までは格安で…平日の9時~15時は割高で…土日の料金は10%値上がりする、なんて複雑な料金設定。自分にとって得か損かわかりずらい。時間帯ごとに自分がどれだけ電気を使っているのかなんて、意識してる人の方が少ないだろう。

 

土日が割高「週末はお出かけプラン」

昼に割高「学生プラン」

使えば使う程割安になる「大家族プラン」

なんて、いろいろ出てきたらわかりにくいッ!!

 

個人ではどうすればいいのか?

では、個人レベルでどうすればいいのかまとめてみよう。

①住んでいる地域によって選べる電力会社は違う。

②集合住宅では電力会社を選べない場合もある。

③ガスや電話料金とセットプランなど、様々な料金プランが作られてくるので、賢く選択する必要がある。

 

これからはガス会社や携帯会社、コンビニに自治体、様々な企業が電力に参入してくる。

どこをどう選べばいいのか?まだまだその料金プランが固まっていないので、今の段階で決めるのは難しいだろう。

集合住宅に住んでいる場合は、そもそも選択すること自体が出来ない可能性もある。

 

携帯の料金プランでもこんがらがっちゃうのに、電力プランはさらに難しそうだ。

まずは自分の住んでいる地域にどれだけの選択肢があるか、それを調べてその電力会社を比較検討するのが第一歩。

発電力に不安がある小さな電力会社を使っても、電気は安定供給されるようになっているみたい。そこらへんは安心してよさそうだ。

自分の住む地域の電力会社とその料金プランを比較検討すれば、今までよりもずっと電気料金が安くなる可能性がある。毎月絶対にかかる電気料金をもし安くすることが出来れば、家計にっても大きな助けになるだろう。

逆にそこらへんに無頓着な人間は、これから余計な出費が増えるかもしれない。

 

電力自由化で電気代が安くなるのか、高くなるのか、今まで以上に世界情勢の影響を受けそうな予感。今のところ原油価格が今までないほどに下落しているので、自由化後の電力は下がりそうな気がするけれど。

この電力自由化で電気代が安くなったり、再生可能エネルギーの技術発展の切っ掛けになればいいのですが…。

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