今、美味しくて健康にもよいとされる「ハイカカオチョコレート」が注目されている。
でも、ハイカカオチョコレートを食べ過ぎることは、普通のチョコレートを食べ過ぎるよりも危険かもしれない。
というわけでハイカカオチョコレートの定義や、ハイカカオチョコレートを食べるときに注意して欲しいこと、オススメの食べ方などを紹介したい!!
ハイカカオチョコレートの定義とは??
チョコレートはカカオ豆から生成される「カカオマス」が主な原料。
カカオ豆を乾燥、焙煎、ペースト状にしたものが「カカオマス」と呼ばれる。
カカオマスには約55%のカカオ脂肪分(ココアバター)や20%の食物繊維(リグニン)で構成されていて、ポリフェノールもたっぷりと含まれている。
カカオマスにミルク・砂糖・ココアバターなどを混ぜることで、甘くておいしいチョコレートになるのだ。
カカオは赤道付近の地域に生えていて、古くから人々に愛されてきた。カカオの汁飲むと滋養強壮に良いとされ、飲んでいる人もいるけれど、めちゃくちゃ苦い!!チョコが甘いのは砂糖がたっぷりと含まれているから。
つまりカカオマスにどれくらい砂糖を入れるか、どれくらいミルクをブレンドするかで、チョコレートはさまざまな種類に分類される。
カカオマス含有量によるチョコレートの分類
カカオマス含有量20%:まろやかで甘いミルクチョコ
カカオマス含有量40%:ほどよい苦味と甘さのバランスが楽しめるビターチョコやブラックチョコ
カカオマス含有量70%以上:カカオ本来の極上の苦みを味わえるハイカカオチョコレート!!
ハイカカオチョコレートとは、カカオマスが70%以上の割合で使われているチョコレートのことなのだ。
ハイカカオチョコレートの健康効果
チョコレートが太るなんていうのは、もう昔の常識。今では、チョコレートは健康的でダイエットにもなると認知されつつある。
ハイカカオチョコレートの健康効果をまとめてみた。
- 抗酸化作用の強いポリフェノールがたくさん!
- カカオマスの20%はリグニンなので食物繊維がいっぱい!
- 実は糖質が少ない!
- 高血圧の改善効果がある!
- 糖尿病の改善効果がある!
- 腸内環境を改善することによる美肌効果も!
- 集中力アップ効果やイライラの軽減効果も!
- 認知症予防にだって効果アリ!
なんともすごい健康効果だ。
雪山で遭難しても、ポケットにひとかけらのチョコレートがあれば生還できるだろう。
上司にめちゃくちゃ怒られても、ポケットにひとかけらのチョコレートがあればへこたれずに生きていけるはずだ。
ハイカカオの健康効果は週刊誌でも特集されるくらい!
もうハイカカオチョコレートだけを食べておけば生きていけるんじゃね!?
そう思ってしまうかもしれないけれど、ハイカカオチョコレートを食べすぎるのも実は健康に悪い。
おすすめ記事:チョコレートは健康食品!痩せる、老化を防ぐ、うつにも効く!その驚くべき健康効果を紹介。
ハイカカオチョコレートを食べる際のの注意点
☆カロリーが高い
食べると普通のチョコレートよりも甘くない、むしろ苦いと感じるハイチョコレートだけれど、甘くないからカロリーも低いというわけじゃない。
実はカロリーだけを見るなら、ハイカカオの方が高カロリーだ。
その理由は”脂質”が多いから。
チョコの主原料であるカカオマスは、その約55%が脂質(カカオバター)でできている。そのため、甘くなくても高カロリーになるのだ。
では例として、明治チョコレートと明治チョコレート効果95%を比べてみよう。
明治ミルクチョコレートは1g=5.58kcal
1枚(50g)あたり279kcalになる。
チョコレート効果95%は1g=6.03kcal
1箱(60g)あたり362kcalになる。
基本的にカカオの割合が高くなればなるほど、カロリーも高くなる。
ハイカカオを使ったチョコレートは甘くないし太らない!ダイエット効果もある!
大丈夫と思い込んで、バクバクとたくさん食べれば…間違いなく太る!!
適度に食べるのが、健康にもダイエットにもよいのだ。
☆ニッケルが多く含まれている
チョコレートはニッケルを多く含む食品であるが、ハイカカオはさらに含有量が多くなる。
WHOによると、ニッケルの1日の摂取量は11µg/1kgとしている。
*1,000,000µg(マイクログラム)=1g
例えば体重が50kgだった場合、1日の摂取量は11µg×50kg=550µg以内にしておいた方がいいってこと。
普通のチョコレートのニッケル含有量は140~250µg/100gくらい。
それに対してハイカカオチョコレートは300~590µg/100gとなっている。
つまり、ハイカカオチョコレートを100g食べると、それだけで1日のニッケル摂取量を超えてしまう可能性がある。
☆テオブロミンやカフェインが多すぎる!
健康に良いとされるハイカカオには、たくさんのテオブロミンやカフェインが含まれている。
テオブロミンやカフェインには気管支拡張作用、利尿作用、興奮作用があるとされ、普通の人は問題ないものの、体質によっては何らかの影響がある可能性がある。
☆カビ毒が入っている!?
国民生活センターが市販のハイカカオチョコレート12種(国産5種・外国産7種)を調べたところ、その中の9銘柄でごく微量のアフラトキシンが検出された。
高カカオをうたったチョコレートの結果報告(国民生活センター)より参照
アフラトキシンはアスペルギルス属のカビが作り出す毒素で、熱に強く、加工時に分解されることがない。そのため、カカオ豆に付着していたものが、そのままチョコレートの中に混入する可能性がある。
検出されたのは極めて微量であり、食べたからといってもただちに健康被害が起こるわけじゃない。だけど、食べ過ぎない方がいいだろう。
ハイカカオチョコレートで健康になるための食べ方
というわけで、健康的なハイカカオチョコレートとはいえ、食べ過ぎはNG。
1日にだいたい5~10gくらい食べれば十分だろう。毎日ちょっとずつ食べる習慣をつければ、より健康効果を享受できるはずだ。
また、カカオポリフェノールは吸収が早いので、その抗酸化作用もすぐに発揮されるけれど、その分持続性に欠ける。
1日分のハイカカオチョコレートを1度に食べるよりも、少しずつ何度かに分けて食べた方が健康効果はあがる。
ハイカカオチョコレートを食べる際のポイントをまとめると…
①1日5~10g程度を食べるだけで十分。食べすぎに注意する。
②まとめて食べずに、何度かに分けて食べる。
ってことになるだろう。
美味しくて、健康にもよいハイカカオチョコレート。
小腹が減った時におやつとしては最高なのではないだろうか?