寒いからとエアコンの暖房をガンガンにしていると、頭がぼ~っとしてきて集中力が低下してこないだろうか?
私はある。
勉強や仕事が嫌いだから集中できない…わけではないと思う。
確かにエアコンをつけて仕事や勉強を頑張っても、うまく頭が回らないのだ。実感として。
それに暖房をつけたままテレビでドラマを見ていたら、すぐに眠くなっちゃうし…。
暖房付けっぱなしで数時間も経つと、なんとなく息苦しさすら感じる。
それにしても、なぜエアコンの暖房をつけると頭がぼーっとするのだろう?
その原因と予防策、頭がぼーっとしないための暖房の使い方や対処法を紹介したい。
エアコンの暖房で頭の回転が低下する理由とは?
とてつもなく寒いからといって、エアコンの暖房をガンガンにかけていると、頭がぼ~っとしてきちゃう。
なぜなのだろうか?
まずはその原因を正しく理解しよう。
暖房をつけると”頭暖足寒”になる
空気は暖められると上に行き、冷たくなると下に行くという性質を持っている。
つまりエアコンの暖房が効いている部屋は、部屋の天井付近に暖かい空気が溜まっていて、床に近づけば近づくほど冷たい空気が溜まっているってことになる
この部屋内の寒暖差が頭がぼーっとする原因のひとつになっている。
昔から頭寒足熱(ずかんそくねつ)といいう言葉がある。
これは「頭は冷やして足元を温めると色々と健康にいいよ!」って格言。
脳みそは暖めると機能が低下してしまう。
頭があったかい状態が続くと、判断力や集中力、記憶力などが低下してくる。
たとえば、怒ったり緊張したりして”頭に血が上った”状態になり、頭がカッと熱くなって上手く考えることができなくなった経験を持っている人も多いだろう。
それと同じように、エアコンで温められた空気が天井付近に溜まっていると、頭だけが過剰に暖められてしまう状態になる。
それこそが、頭がぼーっとしちゃう原因だ。
エアコンはそのまったく逆の、頭暖足寒(ずねつそくかん)を効果的に再現できる悪魔の暖房器具といっていいだろう。
暖房は部屋の酸素濃度を低下させる
石油ストーブはもちろん、電気ストーブやエアコンの暖房も、長時間使い続けることで部屋の酸素濃度を下げてしまう。
暖房する際は、基本的に部屋を閉め切っているため、その中で呼吸をするだけで少しずつ酸素は減っていくのだ。
空気中の酸素濃度は、たったの1%減っただけでも脳の機能が低下し始め、強い眠気を感じるという。
この酸素濃度の低下も、暖房によって頭がボ~っとする要因のひとつだ。
適度に空気が通る木造建築ならいいけれど、気密性の高いマンションなどの住宅に住んでいるとしたら、さらに注意が必要だろう。
暖房でぼーっとしないための3つの対策
頭が暖かくて足が冷たい。
部屋の酸素濃度が低下している。
これがエアコンの暖房で頭の回転が低下する主要な原因だ。
では、その解決策を紹介しよう。
対策①サーキュレーターを使用する
エアコンの暖房を付けながらサーキュレーター(扇風機)を使うことで、暖房効果がアップして節電にもなる。
さらにサーキュレーターは頭がぼ~っとしなくなるためにも効果的と考えられる。
エアコンで暖められた空気は天井付近に溜まっているので、部屋で一番暖かいのは天井付近ってことになる。だけど、これじゃあ部屋にいる人間が暖かくならない。
サーキュレーターを使用すれば部屋の空気が適度にかき混ぜられ、暖かい天井の空気と冷たい足元の空気が混ざり合い、適度な室温になることができる。
これは、「頭だけ暖かくて足だけ冷たい」という状態を防いでくれるだろう。
もしオフィスなどで暖房がキツイ場合は、ちょっとした卓上扇風機を使うだけでも随分違ってくる。
頭のまわりにまとわりつく暖かい空気を吹き飛ばしてくれ、頭が少しスッキリするはずd。
対策②適度に換気する
サーキュレーターがなくてもすぐにできる対策がこれ、頭がぼーっとしてきたら窓を開けて適度に換気するってこと。
エアコンの暖房を付けていると、何時間も部屋を閉め切った状態にしてしまう。
そうなると、部屋の二酸化炭素濃度が上昇し、酸素濃度が低下する。これは頭がぼ~っとする原因になる。
登山で標高の高い場所に行くと頭がぼーっとして考える力が低下するけど、それと近い状態が部屋の中で発生しているといっていいだろう。
エアコンは室外機から外気を吸い込み、そこから熱エネルギーだけを抽出し、それを室内に放出することで温度を上げている。
つまり、エアコンの暖房には空気の循環機能はない。
外の空気を暖めて室内に送り込んでいるわけではないので、ず~っとエアコンをつけたままにしておくと部屋の空気が悪くなっちゃう。もちろん、一部の高機能エアコンには換気機能はあるけど。
一軒家や木造住宅ならある程度大丈夫だけど、特に気密性の高いマンションに住んでいるのなら注意が必要だ。
エアコンを使っても1時間に1度とか適度に換気すれば、部屋の空気が循環して頭がぼーっとするのを防いでくれる。
また、暖房器具としてストーブやファンヒーターを使っている場合は、エアコンよりも部屋の二酸化炭素濃度が上昇しやすくなるので、よりこまめに換気した方がいいだろう。
対策③部屋でも厚着する
暖房の設定温度を低めにしておいて、もし寒いのなら厚着をする。
外の施設であればこういった対策をするのは難しいかもしれないけど、自宅であればできる。
高い保温機能を持った肌着をつけたり、普段着に1枚羽織ったり、部屋の中で軽い素材でできたダウンコートを着たっていい。
そうすれば頭がぼーっとしないし、電気代の節約にだってなる。
部屋の中でニット帽かぶって、マフラーして、手袋して、腹巻して、モコモコの靴下履いて、厚手のコート着たってかまわない。
そのままの格好で宅急便の対応をしたらビックリさせちゃうかもしれないけど。
暖房の使い方まとめ
エアコンの暖房で頭がぼーっとするのは、頭だけが過剰に暖められていたり、酸素濃度が低くなるのが原因。
その対策としては…
- サーキュレーターを使用して部屋の空気をかき混ぜる
- 適度に換気して新鮮な空気を取り込む
- そもそもエアコンの暖房をあまり使わない。寒い場合は厚着する。
といった対策が考えられる。
頭がぼーっとすると、勉強するにしても、仕事するにしても、遊ぶにしても、何をやってもその質が下がってしまう。
冬の人生を満喫するために、エアコンの暖房は上手に使おう!!!