オカルト 精神と心理

うつ病だったノンスタ石田の行った薬を使わない鬱治療と呪いのわら人形の繋がりについて。

2015年8月10日

「NON STYLE」の石田明がテレビ番組で深刻なうつ病を患っていたことを告白し、話題となっている。

今は治ったものの、当時は大量に抗うつ剤を飲んでいたという。当時石田氏は薬を使わないカウンセリングを受けていたが、まったく効かなかったとの事。

薬を使わないうつ病治療とはどんなものがあるのだろうか?

薬を使わないうつ治療

「最初のころは誰にも(うつ)を明かせず、俺はほんとにアカンやつなんや」と思い詰める日々。病院に通い、『毎週写真をたくさん撮って、写真を見て話す』『粘土を壁に強く投げつける。嫌なことがあれば投げながら言う』など、薬を使わないカウンセリングを何度か受けたが、全く合わず、薬による治療が始まった。「(精神)安定剤、抗うつ剤、睡眠薬」と様々な薬を飲んでいたという。

参照元:ヤフーニュース

石田氏が言っている「写真を撮ってそれについて話すという治療法」は、多分だけど「表現的精神療法」なのではないだろうか。表現的精神治療は、不安やネガティブな気持ちを言葉や絵、写真などで表現、それについて話すことで鬱屈した感情が発散されカタルシス効果を得ることが出来るという心理療法だ。

「粘土を強く投げつけながら嫌なことを言う」という行為も、感情の発散とカタルシス効果を狙った治療法だったのかもしれない。

ノンスタ石田にはまったく効かなかった様だが…。

たしかに投薬を行わないカタルシス効果での治療だけでは、うつを完治させるのは難しいだろう。

 

薬を使わない鬱治療でもっとも有名で一般的なのは、思考の歪みを改善する「認知行動療法」だといわれている。

認知行動療法とは?

認知の歪み、ネガティブな思考の癖、物事の捉え方を良い方向に修正するのが認知行動療法だ。

 

恐怖・不安なのどの否定的な感情が沸き起こる際には、失敗した・いじめられたなど、それらの原因となった出来事がある。通常はその出来事を改善しようと試みるが、それでは対処に限界がある。そこで出来事と感情の間にある「認知」働きかけるのが認知行動療法だ。

出来事とそれによって引き起こされる感情の間には、その人の考え方の癖、信念、物事の受け取り方といった「認知」がある。

出来事→認知→感情という順番。

例えば朝元気よく家を出たところ、目の前を黒猫が横切ったとしよう(出来事)。それを見て「ああ、なんだか不吉だ…今日は悪いことが起きるに違いない」(認知)という考え方が沸き起こり、結果言いようもない不安に襲われる(認知)。

この「認知」の部分にアプローチするのが認知行動療法だ。

この”考え方の癖”は「自動思考」と呼ばれている。出来事に対して自分では制御できずに勝手に思い浮かんでしまう考えの事。思考って自分で考えてるイメージがあるけれど、よ~く考えると実は違っていて、簡単にコントロールできない。例えば瞑想して何も考えないように必死に心を無にしても、何かしら考えてしまう。

肉体はなにも意識せずとも自律神経の働きで、心臓は脈打ち、肺は呼吸を繰り返す。自動思考は”心の自律神経系”と言えるのかもしれない。

さて、そんな自動思考だが、うつ病になりやすい人にはそのクセに特徴がある。

  • 1か0かの極端な二分割思考
  • 自分が○○やったからだ…強引な自己関連付け思考
  • ちょっとした事でも死にたくなるくらい大事に考える破滅思考
  • 自分なんてどうせ…というレッテル張り思考
  • 自分がやるといつも失敗するといった過度の一般化思考
  • 過剰な責任感がもたらすしなければならない思考

健康な思考を持つなら、その考え方がすこし不自然なことに気づく。冷静に客観的に過去を振り返っていても、自分の自動思考の不自然さに気づくこともあるかもしれない。だけどどっぷりと鬱的な気質と考え方を持つ人は、この考え方に囚われて自分自身を苦しめてしまう。

このいびつな自動思考を少しずつ矯正して正しい方向にもっていこうってのが、認知行動療法の根幹だ。

その方法は多岐にわたっていて、通常の精神科治療では投薬治療と並行して行われることが多い。もし認知行動療法を受けたいというならば、精神科クリニックや精神科を受診する必要があるだろう。

 

薬に頼らないうつ病対策

抗うつ剤に頼らない精神療法を紹介したわけだが、もし実際にうつ病で抗うつ剤を服用している人がいるのなら気を付けて欲しい。うつ病の治療に、投薬ってのはホントに大事なのだ。自己判断で服用を止めてはいけない。脳内物質のバランスを正常に保ち、日常生活を送るためには決まった時間と回数の服用が不可欠だからだ。ちゃんと医師に相談して服用するかしないか決めよう。

 

さて、薬に頼らないうつ病対策であるが、もし自宅でお手軽に出来る方法があるとしたら、ノンスタイル石田氏がやっていたように「粘土を壁に強く投げつける。嫌なことがあれば投げながら言う」と言うのが意外と効果的かもしれない。(石田氏には効かなかったようだが…)

 

大嫌いな上司に見立てて粘土で人型を作り、壁に思いっきり投げつける。

「○○課長ォォ~!!死ね!死ね!死ねェー!」

ぐしゃッ!!

そのひしゃげた粘土の塊を見れば、お手軽にカタルシス効果を得られて、意外とスッキリするかもしれない。

 

大嫌いな友達を見立ててわら人形を作り、夜中の神社で釘で打ち付ける。

「○○ちゃん!死ね!死ね!死ねぇぇけけけけぇーーーー!!」

カンっ!カンっ!カンっ!

気分スッキリ!!

ひょっとしたら「呪いのわら人形」というオカルト・システムは、民間伝承の中で自然発生的に生まれた「表現的精神療法」のひとつだったのかもしれない…。

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