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笹の花が開花すると地震が起きる!?120年に1度しか咲かない花の奇妙な伝説

2019年2月2日

竹に咲く花を見たことがあるだろうか?

恐らく、ほとんどの人が見たことがないだろう。

というのも竹は寿命が長い植物で、花が咲くサイクルも60年~120年に1度と言われているから。

 

一生に一度だけ花を咲かせ、そのあとにすぐ枯れてしまう…。

 

そのため、研究や文献も少なく、写真や資料もほとんどない。

実は、あまりにも珍しい竹の花の開花は「不吉の前兆」という言い伝えがある。

 

2016年に120年に一度しか咲かないスズタケの花が咲き、2019年にはクロチクという竹がいっせいに開花して話題になった。

120年前の1896年には死者2万3千に上った「明治三陸地震」が発生している。

このことを関連付け「これは南海トラフ巨大地震が起きる前兆では…」なんて噂もささやかれていた。

はたして本当に笹の花は不吉を呼ぶのだろうか?1000年前まで歴史をさかのぼって調べてみた。

竹の花が咲くとき、天変地異が起きる…

120年に一度しか咲かないといわれる珍しいササの花が一斉に開花しました。

観光客:「100年に一回、ロマンを感じます」

愛知県設楽町の山あいで開花したのは「スズタケ」といわれるササの一種で、小さな黄色い花を咲かせています。スズタケは120年の周期で開花した後、枯れてしまうため、広い範囲で一斉に開花するのは珍しいということです。

参照元:120年に一度咲く“ササの花”が一斉に開花(テレ朝NEWS)

このスズタケが開花したのは2016年の事。

「明高の庭で、タケに花が咲いているらしい」。そんなうわさを耳にした。タケの花? 聞いたことがない。調べると「開花は120年に一度」という情報も。

(中略)

一斉に開花し枯れることから、不吉の象徴といわれることもあるらしいが、気にしない、気にしない。

一生に一度かもしれない開花現象を見られて、なんだかラッキーな気分になった。

参照元:120年に一度?タケが開花 謎多く不吉の象徴とも(神戸新聞)

2019年2月には神戸でクロチクという竹の一種が開花した。

 

笹や竹はイネ科・タケ亜科に分類される植物。

竹と笹は生物学上は同じ植物で、でっかいのを竹、小さいのを笹と分類している。

 

この笹や竹の花は60~120年に1度しか花を咲かせないという、不思議な特徴を持っている。

 

そもそも植物は花を咲かせ、花粉を飛ばし、受粉することで増えていくもの。

だけど、竹や笹は地中に地下茎を生やして、どんどん茎を生やし増えていくという特徴を持っている。竹や笹は繁殖に花を必要としないのだ。

 

さらに不思議なことに、花を咲かせた竹は、その後必ず枯れて死んでしまうという。

 

まさに死に花を咲かしているわけだ。

一斉に花を咲かせた竹林が、その後全滅してしまったという前例もあるという。

 

なぜそんなに長期間花を咲かせないのか?なぜ花が咲いた後に枯れてしまうのか?

いまだに謎に包まれてるのだ。

120年前、そのまた120年前と1000年前まで調べてみた

笹の花が咲くとき、その地域で飢饉になる…そんな言い伝えが日本各地にある。

あまりにも珍しすぎる竹の花は、そのためか古来より不吉の前兆と捉えられ、恐れられてきた。

 

実際、120年前の1896年にはM8レベルの明治三陸地震が発生し、地震と津波で死者・行方不明者2万1,959人という被害をもたらした。

2016年に再び開花した笹の花。

では、これから不吉な出来事が日本を襲うのだろうか?そしてそれは、いま危惧されている南海トラフ巨大地震なのだろうか!??

 

参考までに、120年前や240年前に起こった出来事を調べてみた。

「2016年→1896年→1776年→1656年→1536年→1416年→1296→1076年」年と、調べられるかぎりさかのぼってみよう。

 

まずは1896年。この年は、かなり大きな地震が頻発していた。

  • 1月9日 茨城県沖で地震(M7.3)
  • 6月15日 明治三陸地震(三陸沖地震) M 8.2〜8.5
  • 6月16日 三陸沖でM7.5の地震が2回発生
  • 8月31日 陸羽地震(M7.2)死者209人。

ではさらに120年ずつ遡ってみよう。

  • 1776年→地震や災害なし(1779年には300年ぶりに桜島が噴火。死者150人に上る)
  • 1656年→地震や災害なし(1657年に明暦の大火、死者10万7000人!)
  • 1536年→地震や災害なし
  • 1416年→地震や災害なし
  • 1296年→地震や災害なし(1293年には死者2万3千人の鎌倉大地震があった。)
  • 1176年→地震や災害なし(1177年に奈良・京都周辺でM6.0~6.5くらいの地震あり)
  • 1056年→地震や災害なし

大昔になると、それだけ記録も残っていないだろうが、必ず大災害が起こっているというわけではなさそうだ。

ただし、数年の誤差を含めると、火山の噴火や地震が起きている気がしないでもない。

関係あるようなないような結果といっていいだろう。

笹の花と地震の関係まとめ

笹や竹の花は、種によって開花の周期がちょっと違ってくる。

平均すると100年らしいが、60~120年とかなり幅広い。

 

もちろん、生息している地域によっても花の咲くタイミングはバラバラだから、いちいち不吉の前兆と思っていたらきりがないだろう。

これはあくまでも言い伝えや都市伝説であり、あんまり信ぴょう性はないみたいだ。

もちろん、笹の花が開花したからといって、南海トラフ巨大地震が発生するということもないだろう。

 

とっても珍しい竹や笹の花、だけど咲いた後には必ず枯れてしまう。

「花が咲いたよ~」なんて喜んでたら、その後に竹林すべてが全滅…そりゃ昔の人も不安にもなるだろう。

”花が咲くと必ず死ぬ”というはかなくも恐ろしい竹の花のイメージが、”不吉の前兆”という言い伝えを作り上げてしまったのかもしれない。

 

地震は地盤のひずみが溜まることで発生する。

そのため、ある程度の期間を置いて定期的なサイクルで発生するといわれている。

偶然にも竹の花の開花と、地震発生のサイクルが同じタイミングだった…なんて可能性もゼロではないだろう。

  • 竹の花が開花した後にすぐ枯れることが不吉なイメージを作った。
  • 地震と竹の花のサイクルが一致していたことがある。

竹の花にまつわる奇妙な伝説の裏には、こんな原因があるのではないだろうか。

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