一般相対性理論や特殊相対性理論を生み出した20世紀最強の天才物理学、アルバート・アインシュタイン。
彼は1922年に日本に訪れていて、43日間も滞在していたことがある。
ある日、アインシュタイン博士が宿泊していた帝国ホテルの一室に、アインシュタイン博士宛ての手紙を届けに配達員が訪れた。アインシュタイン博士は手紙を届けてくれた配達員にチップを渡そうとしたらしいのだが、それを配達員は受け取らなかったという。チップ文化のない日本であれば考えられる話だ。
そこでアインシュタイン博士はチップの代わりに、その場でサッと2枚のメモに文章を書いて配達員に手渡した。
その2枚のメモには、アインシュタイン博士の発見した「幸せの秘密」が記されていたという。
世界を変えた物理学者、アインシュタイン博士の考える”幸福”とは何なのだろうか?
アインシュタイン博士の考える幸せとは?
物理学者アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)が95年前に東京に滞在した際、幸せな生活に関する短い自説を記したメモが、エルサレム(Jerusalem)で競売にかけられることになった。
参照元:アインシュタインの幸福な生活論、東京で記したメモが競売へ(AFP)
かつて配達員に手渡されたアインシュタイン博士のメモが、長い時を経て発見され、競売にかけられることになったという。
その幸せに関するメモには、このような文章が書き記されていた。
A quiet and modest life brings more joy than a pursuit of success bound with constant unrest.
(静かで質素な生活は、絶え間ない不安に縛られた成功の追求よりも多くの喜びをもたらす)
アインシュタイン博士は不安いっぱいの忙しい毎日よりも、静かで平穏で不安のない生活こそが、より深い幸福感を味わえるといっている。
こんなことをしみじみと感じているのだとしたら、もしかしたらアインシュタイン博士自身は、絶え間ない不安に満ちた成功の道を歩まざるを得なかったのかもしれない…。
Where there's a will, there's a way.
(意思のあるところに道あり)
”Way”とは歩むべき人生ともとれるし、目的への道程ともとれる。
道のない前人未到の地を、自分の意志だけで突き進んできたアインシュタイン博士だからこそ言える言葉だろう。アインシュタイン博士が世紀の大発見を何度もできたのも、そこに明確な”意思”があったからこそということか。
自分の意志でもって、自分の道を進む。
これもまた、有意義な人生を送るための秘訣なのだ。
幸せな人生を歩んでいる人こそ気をつけよう
アインシュタイン博士はこの2枚のメモを手渡した配達員に"Maybe if you're lucky those notes will become much more valuable than just a regular tip"(もしあなたが幸せな人生を歩んでいるなら、このメモ書きは普通のチップよりもずっと価値が高くなるでしょう)と話したという。
LUCKYという単語は”運がいい”というよりも”恵まれている”というニュアンスではないだろうか。
…これもまた、興味深い。
「平穏な人生を送った方がいいよ~」
「自分の意志を大切にな~」
そんなアインシュタイン博士のアドバイスは、恵まれた人生を送っている人にこそ価値があるという。
社会的に成功していたり、幸せな人生を歩んでいる人は、往々にしてきらびやかで派手だけどストレスの多い生活を送っていたり、自分が本当に求めているものを見失ってしまいがち。
もし楽しくも忙しい人生を送っているのなら、ちょっと立ち止まって休んでみたらどうだい?
アインシュタイン博士はそんな風に言っているのかもしれない。
1922年の日本で書き残された2枚のメモは、物質的に豊かになって、だけどブラック企業が蔓延する今の日本でこそ、大切にされるべき金言なのかもしれない。
追記:アインシュタイン博士の2枚のメモは、日本円で約2億円ほどで落札されたそう。う~ん、スゴイ!!