「漫才コンビのボケとツッコミって、ツッコミの方がボケの方にプライベートで迷惑かける説ってありますよね!?」
日曜朝に放送されているワイドナショーでは、ノンスタイル井上が事故を起こした事件が取り上げられ、それを受けて松本人志がこのような発言をした。
…そういえば、そんな気もしないでもない。
というわけで、その松本人志氏の発言と共に、ツッコミの方が合い方に迷惑をかけているのかを検証してみよう。
漫才コンビはツッコミの方がボケにプライベートで迷惑かける説
ワイドナショーでは、ノンスタ井上の当てタクシー逃げ事件について取り上げられた。
そこでダウンタウン松本はボケの方が実は真面目で、正しいことをいうツッコミの方が不真面目であることを熱く語った。
松本「漫才コンビのボケとツッコミって、ツッコミの方がボケの方にプライベートで迷惑かける説ってありますよね!?
全部そうやろ?
アンタッチャブル
キングオブコメディ
まあ、今回NONSTYLEもそうですよ。
あと、代表的なのがダウンタウンね」
ヒロミ「ボケの人たちは意外としっかりしてるんだよな」
松本「ものすごいネタもちゃんと考えて、ストイックになるの。
ツッコミの方はやっぱね、ええかげんになんのよ!すぐ仕事休むしさ~。
女、酒、バクチにもうすぐいくでしょ?そのくせね、先輩にはかわいがられるんですよ!!
ほな、我々、一生懸命ネタ考える奴は、なんかアイツ…なんかアイツ付き合いづらいみたいなさ!」
武田鉄矢「やっぱ哲学的ですよね。だから、つまり社会に対して間違ったことを言うってことを仕事にしている人って、間違えられないのよ。これみなさん面白いんですけど、正しいことをいう人って、大きく間違えることがあるんだよね」
松本「ホンッッットにそうなんです!!これはホントにそう
…だからどうしてもボケを応援したくなる。もうツッコミの奴は最低やから!!
特にネタ作れへんツッコミのヤツは、なん~~も考えてないからね!!
こっちは仕事で神経ハゲできて、あいつらプライベートでつくりおるからね。女のことで神経ハゲつくったり」
松本人志がノンスタイルのツッコミ担当である井上がタクシーと接触事故を起こしてそのまま逃げた事件に対してこのような発言をした。
芸人のコンビでツッコミの方、ネタを考えていない方は、プライベートで合い方に迷惑かける事が多い。
果たして本当なのだろうか?
過去の事例を見て見よう。
相方に迷惑をかけた事件まとめ
☆ノンスタイル・井上裕介(ツッコミ)
ノンスタ井上はタクシーとの接触事故を起こし、警察に届け出をせずにそのまま逃走。芸能活動を休止することになり、相方の石田に多大な迷惑をかけている。
ノンスタイルではツッコミを担当。ネタは相方でボケの石田明が作っている。
☆アンタッチャブル・柴田英嗣(ツッコミ)
アンタッチャブル柴田は2010年に女性とのトラブルが問題になり、芸能活動を休止。ザキヤマに多大な迷惑をかけている。
さんまのお笑い向上委員会に出演した柴田が当時の真相を語った。柴田は当時結婚していたにも関わらず、元カノと浮気。その彼氏も含めてトラブルになり「柴田に脅迫された!」と元カノが警察に訴えたため、トラブルが長期化したのだ(警察が調べて脅迫の嫌疑は晴れている)
アンタッチャブルでは柴田がツッコミであり、ネタ作りは2人でしていたという。
☆キングオブコメディ・高橋健一(ツッコミ)
2015年12月に女子高に忍び込んで制服ブレザーを盗み、建造物侵入と窃盗で逮捕されたキングオブコメディ高橋。
その直後にキングオブコメディは解散。元相方の今野に多大な迷惑をかけている。
キングオブコメディはツッコミは高橋だが、ネタは2人で作っていた。
☆極楽とんぼ・山本圭壱(ボケ)
極楽山本は2006年に未成年とわいせつ事件を起こし、吉本興業を解雇される。相方加藤は自身がMCを務めるスッキリで涙の謝罪をし、多大な迷惑をかけている。
現在は少しずつ活動を再開しているようだ。
極楽とんぼではボケを担当しているものの、ネタはほとんど加藤が作っている。
☆次長課長・河本準一(ボケ)
次課長河本は2012年に家族の生活保護不正受給問題を起こし、事実上テレビから干されてしまう。
相方の井上聡はモンスターハンターをやり込むしかなく、多大な迷惑をかけている。
次長課長はコントでは河本がボケを担当しているが、フリートークでは井上がボケて河本がつっこむことが多い。ネタは2人で考えるが、主導権は井上がとっていたという。
☆キングコング・梶原雄太(ボケ)
キングコング梶原の母親が2011年から生活保護を受給していたために問題となった。受給手続きは適正に行われたようだが、梶原に十分な収入があったこともあり社会的に批判を浴びる。
相方の西野には多大な迷惑をかけた…ように思われたが、西野はすでに芸人ではなく異次元アーティストに進化しており、その影響は限定的なようだ。
キングコングではボケを担当しているが、ネタ作りは相方の西野が担当している。
☆ダウンタウン・浜田雅功(ツッコミ)
ダウンタウンの浜田雅功は2014年に元グラビアアイドルの女性との不倫をフライデーされている。
これにより相方の松本人志は、様々な番組で浜田の不倫をイジリ倒し、苦笑いをするしかない浜田に多大な迷惑をかけている。
ダウンタウンは浜田がツッコミを担当していて、ネタはすべて松本が担当している。
吉本工業、闇営業問題の芸人たち
吉本興業の芸人がカラテカ入江の仲介で、反社会的勢力(詐欺師集団)のパーティに闇営業に行っていたという問題が発覚。
闇営業を行っていた吉本の芸人、計11人全員が謹慎処分となった。
謹慎処分となった芸人は、ボケなのか、ツッコミなのか、検証してみよう。
- 雨上がり決死隊・宮迫博之(ボケ)
- ロンドンブーツ1号2号・田村亮(ツッコミ)
- レイザーラモンHG・住谷正樹(ツッコミ)
- ガリットチュウ福島(ボケ)
- くまだまさし(ピン芸人)
- ザ・パンチ・パンチ浜崎(ボケ)
- 天津・木村(ツッコミ)
- ムーディ勝山(ピン芸人)
- 2700・八十島(ツッコミ)
- 2700・常道(ボケ)
- ストロベビー・ディエゴ(ボケ)
全体的に見るとボケが多め。
闇営業という性格上、盛り上げるためにもボケができる芸人がいっぱい参加していたのかもしれない。
芸人として頑張りすぎて迷惑をかけることもある
有名な事例を集めてみたが、確かにコンビでみてみると「ツッコミ」や「ネタを考えていない方」がプライベートで不祥事を起こすことが多いような印象を受ける。
でも、逆のパターンもある。
浅草キッドの水道橋博士は、「免許証に変な顔で映る」という企画を過激にやり過ぎたため、免許証不正取得で書類送検された過去がある。
これにより、当時家族を養っていた相方の玉袋筋太郎に多大な迷惑をかけている。
しかしこれは、やり方は間違っているものの芸人として面白いことをしようという気持ちがあってこそ。
プライベートでの事件とは言えないだろう。
ナインティナインの岡村隆史も精神を病んで芸能活動を休止し、相方の矢部に多大な迷惑をかけている。
しかしこれも、笑いに対して真摯に向きすぎた挙句のこと。
真面目にボケを考えていたがための結果だ。
江頭2:50も笑いに対してナーバスになりすぎて精神を病み、一時期芸能活動を休止していた時期がある。
それに過激なお笑いをするあまり、海外でも日本でも警察の厄介になっている。
ボケはあくまでも仕事上のトラブルで相方に迷惑をかけるのに対して、ツッコミはプライベートで問題を起こす。
やっぱり松本人志の「漫才コンビのボケとツッコミって、ツッコミの方がボケの方にプライベートで迷惑かける説」はけっこう正しいのではないだろうか。