ダウジングというものを知っているだろうか?
ダウジングは主に水脈を探すときに使用されたという、一見怪しげな占いみたいなものだ。
やり方を簡単に説明しよう。
L字型の棒(ダウジング・ロッド)を両手にもって、水脈のありそうなところを歩き回る。水源の上に来るとその棒が勝手に動く。そこを掘ると井戸ができる。めでたしめでたし。
オカルト的な話に聞こえるかもしれないが、この自動的に動き出すダウジング・ロッドにもある種の科学的な根拠があるようなのだ。
今回はそんなダウジングの話。
ダウジングとはなんなのか?
ダウジングとは太古の昔より存在する、人間の潜在意識の力を引き出すテクニックの一つと言っていい。
その基本的なやり方は、ちょっとした小道具を使う。
L字型の木の棒や、振り子だ。
これらを手に持ちその反応を見ることで、探し物を見つけたり、いろんな質問の答えがわかったりする。
そんなダウジングは昔から井戸を掘る時などの「水脈の発見」に使われることが多かったという。
なんだかオカルトめいた様な話だが、ダウジングは超常現象ではなく科学。超能力ではなく誰でも使えるテクニックであるというのだ。
そしてこのダウジングをする人の事を「ダウザー」と呼ぶ。
履歴書の職業履歴欄にダウザーと記することはできるのだろうか?なんかカッコいい。
趣味特技にダウジング。う~む、採用されるかどうか微妙なところだ。
そんなちょっといかがわしいダウジングだが、使われた事例は太古の昔よりある。
ダウジングを使用した事例を紹介
- ベトナム戦争で地雷探知機がコストが高すぎて配給さなかった時に、代わりにダウジングが使用された。(すっごい地雷を発見できたといわれている)
- 紀元前6000のサハラ砂漠の壁画にもダウジングを行う様子が描かれているという。
- モーセもダウジングで水の場所を当てた記述がある。
- 空海が杖(ダウジング・ロッド?)を使って井戸を当てていたという伝説がある。この井戸を空海井戸と呼ぶ。
- 日本の水道局が水道管の破損個所を発見するために使用したという。
- 超能力者ユリ・ゲラーが石油会社に依頼され、油田発見のために使った…と本人は言っている。
- 16世紀ヨーロッパで水脈を当てるのに使われた。
- アメリカでは金や石油の発見に使われた歴史を持つ。
- ハンター×ハンターのクラピカが持つ念能力の一つ、導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)で探し物の場所を当てたり嘘を見破れる。
- 地獄先生ぬ~べ~では「フーチ」というダウジング・ペンデュラムの一種が登場し、霊気を探し当てている。
この様にダウジングは紀元前の昔から現在に至るまで、様々な時代や場所で行われている。
特に近年流行したのが中世ヨーロッパ。あまりに流行り過ぎて「悪魔の力だ!」とキリスト教が禁止したという。
これだけの事例があるという事は、完全なるデタラメではなく、なんらかの効果が実際にあったという証拠であろう。
ダウジングの簡単なやり方
ダウジングのやり方には大きく2つの方法がある。
①ダウジング・ロッドというL字型かY字型の棒を使う方法
②ダウジング・ペンデュラムという振り子を使う方法。
それぞれのやり方を簡単に説明しよう。
ダウジング・ロッドでのやり方
まずダウジング・ロッドを用意する。材質はなんでもオーケー。木製でも金属製でもプラスチック製でも反応してくれる。
専用のダウジング・ロッドを購入してもいいし、ハンガーを折り曲げて使ってもいい。
そのダウジング・ロッドを両手に持ち、ぼ~っと何も考えず歩き回る。探しているものの近くにくると、ダウジング・ロッドが何らかの動きを見せて知らせてくる。
たとえば水道局の人がダウジング・ロッドを使って水道管の破損個所を調べる場合どうするのか説明しよう。
あらかじめ水道管が通っている場所はわかっているので、その水道管に沿ってダウジング・ロッドをもちつつ歩く。破損個所の上を通ると、ダウジング・ロッドが開くいて教えてくれるというわけ。
ベトナム戦争時に地雷発見に大きく貢献したという話を聞いたことがある。ダウジング・ロッドが反応した時、あと一歩進んだら地雷で爆発!!なんてことになるのだろう。スリリングすぎる。
ダウジング・ペンデュラムでのやり方
ダウジング・ペンデュラム(振り子)を手にもって、その動きを見て判断する。
まず右手と左手どちらの持つのだろうか?
これは個人差があり、自分にとって反応の出やすい手があるので、本格的に使用する前に何度か簡単なテストをして調べる必要がある。
また、その反応の動きも人それぞれ。
YESという反応に振り子が右回りで動く人もいれば、左右に揺れる人もいる。
NOという反応に上下に振れて反応する人もいるし、左回りに回って反応する人もいる。
これも本格的に行う前に、「今日は晴れですか?」とか「私の血液型はO型ですか?」とか、自分が確実にわかっている質問を数度繰り返し、自分自身の反応を調べよう。
用意が出来たらダウジング開始。自分自身の知りたいことをダウジング・ペンデュラムに問いかけると、反応が返ってくる。YES・NOで答えられる質問をしよう。ハイレベルな方法として、地図を使って探し物を当てるなんてことも可能だ。
ダウジングは何故動くのか?
ダウジングでいろんなことがわかる…とっても不思議だ。
このダウジングに科学的根拠があるのだろうか??
どうやらこのダウジングには、「脳の働き」と「不覚筋動」というものが関わってくるようだ。
科学的にロッドを持つ人の筋肉の動きを調べると、明らかに反応があり、ロッドは無意識に自分で動かしてることがわかった。
ではなぜ無意識に手が動いてしまうのか?それは「脳と手の関わり」に関係がある。
手の動きというのは、足や他の身体のどの部分よりも精密かつ繊細に動かすことが出来る。これは脳からの指令が余計な神経細胞を経由せずに手まで届くため。
手は脳がダイレクトに支配している。そして脳の情報を極めて正確に受け取ることができる。
ダウジングで色んなことがわかるのは、潜在意識の中に既に正解が眠っているから。そして自分でもはかり知ることが出来ない、その潜在意識の回答を明確に引き出すのがダウジングなのだ。
水脈の発見は微弱な磁場を感じてる?
では自分の潜在意識でもわからないであろう、水脈の発見はどんな説明ができるか?
科学者がいろんな説を唱えている。その中でも最も主要な意見は、人間の脳が無意識に水脈から出ている磁場を感じているのではないか、という説。
一部の動物は地球の磁場を感じる事が出来る。例えば渡り鳥などは地球の磁場を感じ、世界中を旅している。この磁場を感じる力を「生体マグネタイト」と呼び、これが人間の脳にも備わっているというのだ。
そういった微弱な磁場を感じることにより、ほんのかすかに脳が反応。脳の反応を精密かつ繊細に表現できる手が、無意識に動いて反応するというわけ。
しかしこの説も、一見説得力がありそうだが完璧ではない。
1980年代にこの説を覆す実験が行われたのだ。
デニス・ブリッグズの実験
ダウザーのデニス・ブリッグズという男がいた。「ダウジングなんて嘘っぱちやろ!!」と、この男がダウジングで物を探し当てることが出来るか、大学の先生方が実験したことがあった。
1980年代のニューカッスル大学。探すものは失われた建造物の痕跡。実験は13か所で行われ、その内8か所でデニスは見事いろんな建造物の位置などを言い当てたという。
無くなった建造物は磁気を発しているわけではない。これは人間が磁気を感じている、という説を覆すものだ。
そもそも、ダウジングは磁気を発さないような物事も的確に言い当てることが出来る。
潜在意識のチカラ
ダウジングはやはり、人間の持つ計り知れない潜在意識の力と言っていいだろう。
人間は一度見たものや聞いたことは、表層意識が忘れていたとしても、脳には全て記録されているという。
そういったあらゆる事象の組み合わせと分析を無意識に脳が行い、ダウジングの動きとして解答を導き出しているのかもしれない。
その証拠に、ダウジングの精度はその人の経験に左右される部分があるという。
水道管の破損場所をダウジングするのは、水道局員の方が精度は上がる。
地雷をダウジングするのは、兵士の方が精度は上がる。
病気の箇所をダウジングするのは、医者の方が精度は上がる。
人間の脳はその20%しか活用されていないと聞いたことがあるが、ダウジングは残りの80%に眠る神秘の力を発現させる装置なのかもしれない。
ダウジングが出来るようになったら、日常生活もかなり面白いのではないだろうか?
もし悩みがあるのなら、ダウジングで自分自身に相談するのもアリだろう。自分の事は自分が一番よく知っているのだから。
テストの最中にふと横を見たら、隣の席のヤツが必死の形相で答案用紙の上でダウジング・ペンデュラムを凝視していたら…いくらダウジングが有能だとしてもそいつはおしまいだろう。
ダウジングで無くした指輪も探せるし、玄米が体質に合っているかもわかる。もちろん、太平洋戦争時代の不発弾だって探せる。
ポケットにダウジング・ペンデュラムを忍ばせて…さあ、今日からみんなでダウザーになろう!!