音楽 食べ物

ソニック・シーズニングとは?聴くだけでカレーが辛くなったり、チョコが甘く感じる音楽を紹介!!

2017年3月23日

ソニック・シーズニング(sonic seasoning)を直訳すると「音の調味料」という意味になる。

ソニック=音の・音波の

シーズニング=調味・味付け

ソニック・シーズニングとは、食べている時に聴いている音楽の種類によって味覚に影響を受ける現象のことを指す。

 

どんな音楽がどのように味覚を変化させるのか?

聴くと甘く感じる音、聴くと辛くなる音楽を紹介したい。

聴くと甘く感じる音楽、苦く感じる音楽

人間は、高い音の音楽を聴くと食べ物を甘く感じ、低音の音楽では苦みを多く感じるという。では、なぜ味覚と関係ない感覚が、食べ物の味に影響を与えるのか。その鍵を握る「多感覚知覚」についての研究が、いま各国で進められている。

参照元:高音の音楽を聴くと、食べ物を甘く感じる:研究結果(WIRED)

味覚というのは、舌で感じる実際の食品の味以外にも、さまざま要素の影響を受けている。

照明、温度、色、皿のデザイン、部屋の雰囲気、誰と一緒に食事をしているのか…そして聴いている音楽

 

たとえば、青いサングラスをしながら食事をしていたら美味しくない。

たとえば、苦手な上司と一緒に食事をしていたら美味しくない。

蒸し暑い部屋も、ゴミが散乱した部屋でも、食べ物を美味しく感じないはずだ。

 

食べ物ってのは、五感が感じるすべての影響を受けて、美味しいと感じたり、不味いと感じたりするわけだ。

そしてもちろん、音楽もまた味覚に影響を及ぼす。

 

オックスフォード大学の研究によると、高い音の音楽は”甘み”や”酸っぱさ”を引き出し、低い音の音楽は”苦味”や”旨味”を引き出すという。

これをソニック・シーズニング(音の味付け)と呼ぶ。

 

低い声でデス・ヴォイスをスクリームするヘヴィ・メタルであれば、チョコレートもカカオの苦みの方を強く感じるだろう。

高い音が多い女性ボーカルのポップスであれば、同じチョコレートでもより甘く感じるはずだ。

perfumeの「チョコレート・ディスコ」なんかは、チョコレートの甘みを楽しむのに最適ではないだろうか。

聴くと辛く感じる音楽

Fancy a little more heat in your curry?(カレーをもうちょっと辛くしたいと思わないかい!?)

Then reach for the Red Hot Chili Peppers – or even the Spice Girls.(そんな時は、レッチリやスパイスガールズを聴いてみよう!!)

Scientists have found that listening to fast-paced, energetic music can increase the perceived spiciness of food by up to ten per cent.(科学者が、早くてエネルギッシュな音楽を聴くと、食べ物の辛さが10%も増加することを発見したんだ!!)

参照元:Experts say the pop group's fast-paced music can make a curry feel 10% hotter(デイリーメール)

オックスフォード大学の研究によると、速いテンポ、高い音、そして激しいディストーション・サウンドの使われた音楽は、食べ物の辛さをより辛く感じさせ、味をより強烈に感じさせる効果があるという。

それにしても、レッド・ホット・チリペッパーズとかスパイス・ガールズを選んでいるあたり、名前で選んでない??と思っちゃうけど…。

これもソニック・シーズニングの一種だろう。

カレーをより辛く感じるレッチリの曲は?

音楽と味覚の研究には、テネシー州のオーディオショップ社長スティーブ・ケラー氏も協力している。

「レッチリの昔の曲は、よりレアで、洗練されていないので、おそらく一番うまくいくだろう」

スティーブ・ケラー氏はレッチリの昔の曲の方が、より食べ物を辛く感じさせるはずだと語った。

この考え方には、おおむね同意する。

具体的にいうならば、1991年のアルバム「Blood Sugar Sex Magik」や1989年の「Mother's Milk」あたりが一番辛い!「Freaky Styley」「The Uplift Mofo Party Plan」あたりも良いだろう。

 

☆カレーが激辛なる曲はこちら!!

最高にホットだ!!

 

‘Perhaps you could say the Red Hot Chili Peppers grew a little less red hot with age.’

(たぶん、レッチリは歳を重ねて、ちょっと”辛さ”が減ったよね)

スティーブ・ケラー氏はこうも語っている。これも個人的には同意。

いろんな意見もあるだろうけれど、「Californication」以降のレッチリは随分と辛さが減ってきていると思う。

最新作の「The Getaway」も全然辛くない。

 

もしカレーを作ってもイマイチ辛さが足りない…そう思ったら、レッチリの初期の曲を聴こう。

そうすれば、唐辛子を使わなくてもカレーがより辛く感じられるはずだ。

ソニック・シーズニングを日常に

家でご飯を食べるとき、何を見て、何を聴いているだろうか?

ただぼ~っとテレビのバラエティ番組を観ているだけじゃあ、食べ物を存分に楽しんでいることにはならないだろう。

例えば音楽を聴きながら何か仕事をしているとき、集中しているといつの間にかアルバムが終わっていることがある。同様に、テレビに集中していたら味覚なんか気にならなくなるし、何を食べても何も感じない状態になっているだろう。

無意識に食べて、気が付いたら完食している。これじゃあ、せっかくの食事がもったいない。

 

食べ物の味は、全身の五感で感じている。

美味しいものを食べるときは、美味しい食べ物に集中した方が、その美味しさを存分に堪能できる。

そこに素敵な音楽が流れていれば…ソニック・シーズニング!!

きっと食事の時間が、そして味が、もっと豊かになるに違いない。

 

食事中に聴く、自分だけの「美味しい調味料・プレイリスト」なんかを作るのも面白いんじゃないだろうか。

-音楽, 食べ物