いつも外食やインスタント食品ばかりで、最近野菜も食べてない…そんな食生活を続けていると栄養の偏りが心配になってくる。少しでも健康状態がマシになるようにサプリメントを摂取している人も多いかもしれない。
しかし、そんなサプリメントも、実は身体に悪いんじゃないかって説もある。どんな人がサプリメントを摂取した方が良いんだろうか?
サプリメントが身体に与える害
米国カリフォルニア大学サンディエゴ校を中心とした研究グループが、2015年3月にジャーナル・オブ・ザ・ナショナル・キャンサー・インスティテュート誌で発表した研究報告によると、野菜や果物を多く食べる人は確かにガンになりにくかったが、マルチビタミン・ミネラルを飲んでいた人たちは逆にガンになるリスクが高くなったという。
ベータカロチンの摂り過ぎが肺がんや心臓病のリスクを高めたり、ビタミンA・Eの摂り過ぎも死亡率を高めるという。また、鉄分の摂り過ぎは肝臓にダメージになる。
身体にとって大切な栄養も、過剰な摂取で害になる場合がある。サプリメントはその危険性を高める可能性があるのだ。
この様にサプリメントでは健康にならないよ!っていう研究報告が多数されているが、中にはサプリメントの有効性を報告する内容のものもある。
米国立衛生研究所(NIH)を含む研究グループが、栄養学の国際誌ジャーナル・オブ・ニュートリションのオンライン版で2015年1月7日に報告した研究結果だ。
マルチビタミン・ミネラルを日常的に摂取している女性は、心臓や血管の病気による死亡率が通常の人より4割少ないという。
しかもこれ、男性ではそんなに有意差は認められず、女性だけに現われた変化。しかも3年以上継続して服用する必要があるという。
という事は、マルチビタミン・ミネラルを飲んで健康になる人は…
①女性である
②3年以上飲み続ける
以上の条件があるようだ。なんで男性が!?なんだか不公平な気がする。
マルチビタミン・ミネラルは飲むべきなのか?
もし「マルチビタミン・ミネラルは健康のために飲むべきなのか?」と問われたのなら、先ほど紹介した研究結果を見る限りは「NO」と言わざるを得ないだろう。ただ、女性ならばマルチビタミン・ミネラルを長期にわたって服用することで、健康になれるかもしれない。
また、逆にマルチビタミン・ミネラルが健康に効果あるにきまってるじゃん!!というような専門家も存在するので、一概にダメともいえないのが実情だ。
マルチビタミン・ミネラルが効果があるのか?それともないのか?
ただひとつ確かなのはサプリメントは補助食品であること。あくまでもメインの食事があって、その食事で摂れなかった栄養を補助的に摂取するためのものなのだ。
マルチビタミン・ミネラルを飲むのも悪くない。だけど結局のところ、バランスの良い食事から栄養補給するのが一番大事ってわけなのだろう。
お菓子しか食べてないけど、それだけじゃバランス悪いからサプリメントで…なんて食生活は持ってのほか。いろんな食べ物をバランスよく食べて、プラスアルファでマルチビタミン・ミネラルを摂取すれば、より健康的な生活が遅れるのではないだろうか。