睡眠

味の素グリナは睡眠薬ではない!その安眠効果と副作用とは?

2016年8月30日

味の素から睡眠の質を上げる機能性食品「グリナ」が発売している。

「グリナ グリナ あきらめないで~♪

グリナ グリナ 気がつけばもう朝~♪」

そんなCMソングが印象的だ。

でもグリナは睡眠薬ではないし、不眠症を改善する効果もない。

グリナの安眠効果とはなんなのだろうか?

休息アミノ酸グリシンの安眠効果とは?

味の素のグリナには「グリシン」というアミノ酸が配合されている。このグリシンには安眠効果あるといわれているのだ。

グリシンについての研究開発をはじめるきっかけが面白い。

 

かつて味の素の社内で、アミノ酸の効果に関する検証実験が行われていた。

社員が自分で対象のアミノ酸を飲んで、その効果を検証するんだけど、ある社員は朝晩2回飲むべきところを、夜に2回分まとめて飲んでいた。(なんというズボラな性格!)

その結果、その社員のいびきが減り、睡眠の質が上がっていることを、その社員の奥さんが気づいた!(ズボラな社員は自分の体調についても気づかなかったのだ)

 

これがきっかけで、その社員が飲んでいたアミノ酸であるグリシンが注目される。それ以降、味の素ではグリシンと安眠の研究が始まったという。

味の素の研究では就寝前にグリシンを飲むと、深部体温が低下して睡眠の質が上昇することが判明した。その結果、起床時の疲労感が軽減し、寝覚めもよくなったのだ。

グリナの副作用と睡眠薬(睡眠導入剤)の違い

グリナは睡眠薬ではない。では、グリナと睡眠薬の違いとは何なのだろうか?

一番大きな違いは、薬かそうではないかということだろう。

グリナは機能性食品であり薬ではない。対して睡眠薬は薬であり、医師の処方箋がないと手に入れることができない。だけどグリナであれば、近所のドラッグストアで購入できる。

 

もちろん、その効果にも大きな違いがある。

睡眠薬になぜ医師の処方箋が必要なのかというと、強烈な効果がある分、副作用も強いから。自殺するのに睡眠薬を大量に飲む、なんて方法がある時点で睡眠薬の成分の強さがわかるだろう。

睡眠薬にはベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系などがあるが、どちらにしろ重症の睡眠障害に改善効果がある代わりに、記憶障害や依存症などの副作用を引き起こす可能性がある。

それに対してグリナは機能性食品。グリナの主成分であるグリシンはアミノ酸の一種であり、魚介類や牛肉、豚肉にも含まれている。あくまでもサプリメントなので副作用はほとんどないと考えていいだろう。

ネット上の怪しげな噂で、グリシンを摂取しすぎると高グリシン血症になるなんてものもある。だが、高グリシン血症の原因はグリシンの摂取しすぎではなく、先天的な遺伝子変異が原因である場合がほとんど。グリシンの食べ過ぎなんて関係ないのだ。

たしかに、ラットの実験で過剰なグリシン摂取が健康を害した例はあるものの、人間の体重に換算するととんでもない量のグリシンを摂取しないといけないわけで…グリシンの摂取しすぎによる副作用を心配する必要はほとんどないといっていいだろう。

睡眠の質を上げるためにはグリナが有効

では、グリシンと睡眠薬の違いをまとめてみよう。

グリシン→食品(サプリメント)であり、副作用の心配はない。あくまでも「寝つきが悪い」「眠りが浅い」といった症状を改善して睡眠の質を上げる機能性食品。

睡眠薬→薬品であり、医師の処方箋が必要。医師の指導のもとに服用しないと、副作用を引き起こす可能性がある。どうしても眠ることができない、重度の不眠症に処方される。

 

どうしても眠れないということであれば、病院の診察を受けるべきだし、場合によっては睡眠薬を服用する必要があるかもしれない。

とりあえず眠れるけど、ぐっすり眠れた感がないとか、寝覚めが悪いといった場合、睡眠の質を上げるためにはグリナが有効だろう。

グリナは近所のドラッグストアやネットで購入することができる。よりよい睡眠のために、グリナを飲んでみるのもいいかもしれない。

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