暑い夏にエアコンの電気消費量は、家庭で消費される全体の3~4割ほどに及ぶという。かといって、電気代節約のためにエアコンを使わなかったら、あっという間に熱中症になってしまう。
特にこどもやお年寄りは、重度の熱中症は命の危険すらあるので注意が必要だ。
使い過ぎには気を付けたいエアコンだけど、使う際に少しだけ気を付ければ、大幅な電気代のコストダウンが可能となる。
その裏技を紹介しよう。
①エアコンの最適な設定温度は?
体感温度は人によって違う。同じ気温でも、肥満の人の方が暑く感じるだろうし、基礎体温が低い人の方が暑く感じるだろう。
人によって体感温度に誤差はあるものの。一般的にエアコンの最適な設定温度は28度と言われている。
しかしあまりにも暑い場合は下げてもいいだろう。26~28度の間が良いのではないだろうか。
ちなみに、設定温度は1度挙げると約10%の節電になると言われている。
②暑い場合は設定温度を下げる前に送風を強にする
まず帰宅して部屋が暑いなあ~と感じたら、換気をするのが大切。
暑い部屋の空気を冷やそうと思ったら、エアコンがフル稼働してしまい、余計に電気代がかかる。
熱のこもった部屋の空気を入れ替えたら、やっとクーラーのお出ましだ。
だけど、いきなり設定温度を下げる前に、まず「送風」を強めにかけよう。
部屋がしっかりと冷えるまでは強風にして、その後には微風に変える。
そうすることで涼しさを感じることが出来るし、電気代もただ設定温度を下げるよりお得だ。
ただ、最新のエアコンを使っているのなら、基本的には自動設定が一番節電になる。
部屋が暑いときは強風に、室温が下がってきたら微風に、自動的に調節してくれるだろう。
③エアコンはつけっぱなしでOK!?
エアコンの電気代を節約するために、こまめにスイッチをオン・オフしていないだろうか?
実はこれが逆に電気代がアップする原因になっている。エアコンは起動するときに凄まじく電気を消費するからだ。
ちょっと部屋を離れる時、お風呂に入る時、近所に買い物に出かけるとき…エアコンを切るのではなく、設定温度を下げて部屋を後にする。こうすることによって、電気代節約になるといわれている。
判断の目安はおおよそ3時間。
もし3時間以上部屋を開ける場合は、エアコンのスイッチを切った方が良いだろう。
エアコンの電源はあんまり切ったり着けたりしないように心がけよう。
④エアコンの風向きは下へ
空気の性質として「暖かい空気は上に」「冷たい空気は下に」移動する。なので、空気をかき回すためにエアコンの送風は上に向ける方が良いと言われている。
しかし、部屋の天井は別にあったかくてもいいわけで、生活空間である床付近の方が涼しい方が良い。
エアコンの送風は下向きにした方が節電になるわけだ。
ただしこれも先ほどと一緒で、最新のエアコンを使っているのなら自動設定でやってくれる。変に自分でピコピコ設定を変えるよりも、自動設定に任せた方が節電になるのは覚えておこう。
自分のエアコンがどれくらい頭がいいのか、改めて説明書を確認してみるのもいいだろう。
⑤部屋を閉め切ってカーテンも閉める
エアコンで部屋の中を涼しくしたとしても、部屋の外は灼熱の夏まっさかりだ。
この部屋の”内”と”外”を効果的に遮断することが、効果的な節電にもつながる。
例えば換気をしたままエアコンを付けていたら、外の暖かい空気が部屋の中に入りまくりで温度が全く下がらずにず~っと冷房フルスロットルになってしまう。
また、窓のカーテンを閉めていなかったら太陽光が室内に入り、気温が上がってしまう。これまた、ず~っと冷房フルスロットルだ。
エアコンを使うときは窓を閉め、カーテンも閉めて外界の熱が部屋に侵入しないようにしよう。
エアコンを使う部屋はドアも閉めるのが基本。誰もいない隣の部屋につながるドアが開いていたら、エアコンはその部屋の空気まで下げるように頑張ってしまう。エアコンを使う部屋は窓はもちろん、ドアも閉めて、冷やす空気の容量をなるべく少なくするようにしよう。そうすれば、効果的な節約になるだろう。
できることなら重厚な遮光カーテンを使うことで、よりエアコンの節電効果は上がるはずだ。
因みにマンションの最上階や角部屋は、外界と接する面積が多い為、太陽の日差しの影響を受けやすい。夏はよけい暑く感じるだろう。
⑥エアコンの掃除はこまめに
掃除機を使っていて「あれ、なんか吸引力が下がった気がする…壊れたかな?」と思っていたら、吸い込んだゴミがガチガチに溜まっていたことがある。
そりゃあ、吸い込む力も弱くなるわけだ。
エアコンにも同じことが言える。
エアコン内部のフィルターが目詰まりすると、空気を吸い込む量も少なくなり、気温の調節機能が低下する。そうなると、エアコンは余計に頑張ってしまうので、電力消費も激しくなるだろう。
フィルター掃除は基本的には2週間に1度くらいはやった方がいい。
フィルターをサッと取って、ちょっと水洗いして、乾かしておく。
それだけでも随分と節電になるはずだ。
最近では自動でフィルター掃除をやってくれるエアコンもあるので、自分のエアコンの機能を確認してみよう。
⑦忘れがちな「室外機」にも気を使おう
エアコンの節電にとっては室外機も重要な意味を持つ。
室外機が直射日光にさらされて高温になると、エアコンの効率も低下して電力消費が激しくなってしまうのだ。
もし自宅の室外機が直射日光にさらされるようなら、日陰になるように工夫しよう。
太陽光を遮断するためにヘチマやゴーヤを栽培するのもいいけれど、エアコン室外機専用の日よけカバーもいろいろと発売されている。こういったアイディア商品を使うのも有効だ。
室外機は部屋の熱を持った空気を外に放出し、外の空気を中に取り込む役割を持っている。
なので、室外機の吹き出し口の前の風通しが良くないと、余計に電気を食ってしまう。
室外機の前のスペースはなるべく空けておき、風通しを良くしておくのも節電には大切。
室外機に日よけを設置する際も、吹き出し口を防がないように気をつけよう。
エアコンで節約まとめ
以上の7つがエアコンを使用する際にオススメな節電方法になる。
他にも電気料金のプランを見直すことで電気代節約に繋がったり、扇風機を併用することで冷房効果をアップさせたりすることが出来るだろう。
電力の自由化になったので、ガス会社の電気を使うなんて選択肢もアリだ。
*自宅の電気料金が割高かどうか無料診断するサイトもあるよ。
毎年夏になると家の中で熱中症になって病院に運ばれたり、死亡してしまうといった事例が発生している。
なぜ家の中で?と思うだろうが、その理由に大半は「節約のためにエアコンを使っていないかった」というもの。
特に節約志向の強い高齢者にこのパターンが多い。
節電・節約を考えるのはすごく大切だが、最も大切なのは自分の体調だ。
今回紹介した節電の7つのコツを参考にして効果的にエアコンを使う事で、快適に安全に猛暑を乗り切ろう!!