危機対策

もし一週間後に大地震が発生するとしたら”今”できる地震対策とは?

2018年6月30日

もし仮にどこかの予言者が「一週間後に巨大地震が発生します!!」と予言したとしよう。

「そんな馬鹿な!!」

そう思いつつも、心のどこかでは(ホントに地震が起きたらどうしよう…)と不安になる。

今すぐ安全な地域に引っ越すわけにもいかないし、できることといえば来るかどうかもわからない地震に対して万全の備えをしておくことぐらい。

とはいえ、たった一週間程度の期間で万全の地震対策といっても何をすればいいのやら…。

 

そこで、もし仮に「一週間後に大地震が起きる!」と過程した場合に、たった一週間でできる地震対策を考えてみたい。

大地震で起きる最悪の事態への3つの対策

いま、日本で最も危険視されているのが南海トラフ巨大地震。もし南海トラフ巨大地震が発生したら、いったい何が起こるのか?

対策を考える前に、起こりうる最悪の事態を想定してみよう。

  • 家屋が倒壊する
  • 火災が発生する
  • 電気・ガス・水道と言った基本的ライフラインがすべてストップする
  • 液状化現象が多発して交通機関もマヒする
  • 沿岸部には津波が押し寄せる
  • 流通がストップして食料がなくなる

私たちはこのような最悪の事態に対して、ある程度の備えをしておく必要があるだろう。

①備蓄

②室内の対策

③避難

シンプルにこの3つの観点から、一週間でできる万全の地震対策を考えてみよう。

地震対策で必要な備蓄食料の目安と選び方

大震災に備えるための備蓄は、基本的には3日間分を、できることなら一週間分はそろえておきたい。

そこで1日分の備蓄量の目安を紹介しよう。

生命維持に欠かせない飲料水は1日に3リットルを必要とする。

備蓄する食料には二つの条件がある。ひとつは長期間保存できること、そしてもうひとつは調理の必要がないことだ。

その意味では、お湯を必要とするインスタントラーメンは備蓄食料として向いていない。

レトルトでも美味しく食べらえれるアルファ化米や、備蓄用のレトルト食品、乾パン、クッキー、チョコレート、キャラメル、飴などのお菓子も備蓄しておくのがいいだろう。

 

では、どうやって1週間分を揃えればいいのか?

水であれば、3リットル×7日=21リットルとなる。

2リットルのペットボトルで10本分!!

もし家族が4人いたとしたら、40本分となる。

これはもう、ミネラルウォーターを箱買いするしかない。

幸いなことに、長期保存できる備蓄用の水が2リットル×6本の2箱セットで2,780円で販売している。

2リットル×6×2=24リットル

これを買えば1人分ではあるものの、1週間の水が十分確保できるだろう。

食料に関してはバランスや味、保存期間など、いろいろと考えて揃える必要がある。

だけど、1週間ですべてを揃えるとなるととても難しい。

そこで専門家が考えてくれた備蓄食料セットを購入するのが楽だし確実。

Amazonではニーズに合わせて、3日分や⑤日分などの非常食セットが販売しているので、こういった備蓄食料を利用するのがオススメだ。

ただし、特に地震が頻発している時期は非常食セットが売れまくるため、品切れで届くのに時間がかかる場合がある。

その場合は近所のスーパーやドラッグストアでカロリーメイトなどの健康補助食品を購入するのもアリ。カロリーメイトの保存期間は1年なので、十分に対応できるだろう。

震災時に必要な便利グッズ

もし、大震災が発生した場合に、もっとも必要なグッズとはなんだろうか?

東日本大震災が発生した時、福島の友達に連絡を取ったことがある。

「食料とか買い込んでそっちいくけど、他になんか必要なものある?」

その回答は意外なものだった。

水を入れるタンクがあれば買ってきて欲しい

当時の福島は断水状態で、水は配給車からもらっていた。そこで水を貯めるタンクが必要だったのだ。

当時の私はいろんな店をまわったけど、どこもタンクは売り切れ状態。

大きめの水タンクを買っておいて水を入れておけば、被災時にも水が使えるし、給水車でも使える。

水タンクは大震災時には必要不可欠な超重要アイテムなのだ!!

断水時のトイレ対策

地震後に水道管が破損して断水したとしたら、飲料水に困るのも確かだけど、トイレが使えないというのもめちゃくちゃ困る!!

そこでもしもの時のために「簡易トイレ」を用意しておきたい。

消臭効果のある凝固剤入りの簡易トイレはネット通販で簡単に購入できるので、もしもの時のために買っておこう。

いくら緊急事態でも、そこら辺の草むらや河川で用を足したりしてはいけない。不潔だし、病原菌が蔓延する原因にもなるし、何より臭くて迷惑だ!!

どうしても簡易トイレがないということであれば、新聞紙とビニール袋で簡易的なトイレを作ることができる。

ビリビリに破いた新聞紙を入れたビニール袋をトイレやバケツ的なものに装着し、そこで用を足す。そのあとはギュッと縛って保管しておく。

非常事態の対策だけど、糞便をまき散らすよりは遥かにマシ。日頃から新聞や買い物のときのビニール袋を多めに保管しておこう。

室内の地震対策

食料やトイレなどの備蓄の次は、怪我を防ぐための室内の地震対策だ。

とはいえ、地震対策のために家を耐震構造に作り変える、なんてことはたった一週間では不可能。

地震で倒壊したときのために地震保険に入っておく、というのも難しい。

 

一週間でできるととといえば、やはり家具の転倒を防ぐ対策や、地震後の火災を防ぐ対策だろう。

家具の転倒を防ぐ方法

大地震の直後には、本棚や食器棚が転倒してしまう可能性が高い。

倒れた家具に挟まれたり、割れたガラスで怪我をしてしまう可能性があるので、家具の転倒を防ぐための対策をやっておくのが大切だ。

転倒を防ぐ便利グッズはいろいろと発売されているので、自分の家具に合った形状やデザインのものを選んで設置しておこう。

もし一週間ですべての家具の転倒対策をするのが難しいということであれば、最低でも睡眠中に地震が起きても家具が倒れてこないように配置を工夫するなどしておいたほうがいい。

ベットのすぐ隣に本がギッシリ詰まった本棚がある…なんて家具配置は最悪だ!!

転倒対策グッズを使う、もしくは家具配置を危険が低減するように工夫しておこう。

地震後の火災を防ぐ方法

巨大地震直後に最も危惧されるのが火災だ。

過去の巨大地震でも、地震が収まった後の火災で被害が拡大している。

火災鯨飲で最も多いのが通電火災と呼ばれるもの。

阪神淡路大震災では、地震後に発生した火災の約6割が通電火災だったという。

通電火災とは、地震で停電した家屋に、電気が復旧したタイミングで発生する火災のこと。地震で壊れた家電やコード類にいきなり電気が流れることでショートしてしまい、その火花や熱で火災が発生する。

これを防ぐには感震ブレーカーを設置するのがオススメ。

ブレーカーに感震ブレーカーを装着させておけば、強い揺れを感じたら自動的にブレーカーが下がるので、通電火災を防ぐことができる。

 

もし感震ブレーカーを付ける時間がないということであれば、地震が収まった後には念のためブレーカーを切っておくのがいいだろう。

避難するときも必ずブレーカーを切ってから。避難から自宅に戻った後にブレーカーをオンにするときも、家電やコードなどに異常がないか確認してからにしよう。

避難に関する知識

超巨大地震が発生して自宅が被害を受けた場合、迅速に非難する必要がある。

そこで必要な知識は3つ。

①地域の避難場所を知っておくこと

②非常用持ち出し袋を用意しておくこと

③家族との連絡先を決めておくこと

それぞれについて説明しよう。

地域の避難場所を知っておくこと

都市部であろうが田舎であろうが、もしもの時のための避難場所というのが必ずある。

その場所は自治体のホームページでも確認できるだろうけど、国土交通省の「わがまちハザードマップ」を使えば簡単に検索することもできる。

このわがまちハザードマップで自分の住んでいる都道府県と市区町村を選ぶだけで、自分の住んでいる地域の緊急避難場所がわかる。

この地図を覚えておくか、プリントアウトして場所を家族で共有しておこう。

あるいは地図画像をスクリーンショットでスマホに保存したり、家族や友人にラインで送ったりするのもいいだろう。

国土交通省のハザードマップポータルサイトはこちら

 

避難場所はわかった。

では次に、避難する際に持っていくものを考えてみよう。

非常用持ち出し袋のチェックシート

もし家屋が倒壊する危険があるとしたら、迅速に非難する必要がある。だけど何を持っていけば??

そんな時のためにも、自分だけの非常用持ち出し袋を用意しておくのが大切。

そこで消防庁が公表している非常用持ち出し袋の中身を紹介したい。

 

貴重品類

  • 公衆電話用の10円玉数枚
  • 預金通帳
  • 印鑑
  • 保険証
  • 免許証

避難用具

  • 懐中電灯
  • 携帯ラジオ
  • 予備の乾電池
  • ヘルメット・防災頭巾

生活用品

  • 厚手の手袋
  • 毛布
  • 缶切り
  • ライター・マッチ
  • ナイフ
  • 携帯用トイレ

救急用具

  • 救急箱
  • 処方箋の控え
  • 胃腸薬・便秘薬・持病の薬
  • 生理用品

非常食品

  • 乾パン
  • 缶詰
  • 栄養補助食品
  • アメ・チョコレート
  • 飲料水

10円玉や保険証なんかも念のため、緊急避難袋に入れておく。とても参考になるチェックリストだ。

ただ、個人的にはこのリストに、さらに2つのアイテムを付け加えたい。

ひとつは予備のスマホ充電コード、そしてもう一つはスマホ対応のソーラーチャージャーだ。

大地震後には、長いこと停電する可能性もある。そんな中でもソーラーチャージャーがあれば、太陽光で充電することが可能。スマホ充電コードと一緒に保管しておけば、もしもの時に活躍してくれるだろう。

大震災時には、迅速な情報の共有にTwitterなどのSNSが活躍した。現代ではラジオよりもスマホを使えることが、命を繋ぐためにとても大切なのではないだろうか。

もしいろいろ揃えるのが面倒ということであれば、専門家が考えた非常用持ち出し袋を購入するのもオススメ。

そこに保険証や免許証、印鑑に預金通帳などの貴重品を入れておき、枕元に置いておくのがいいだろう。

ディフィンドフューチャー

災害用伝言ダイヤルの使い方

おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川に洗濯に、お父さんは東京都心でお仕事に、お母さんは近所のスーパーでパートに、子どもたちは学校に…。

巨大地震が発生した時、家族全員がその場にいるとは限らない。

電気がストップし、交通網もマヒした場合に、緊急の連絡先を家族間で共有しておいたり、非常事態の待ち合わせ場所を決めておくのは大切だ。

方法は家族で話し合って決めればいいけれど、その有効な方法のひとつである「災害用伝言ダイヤル」の使い方を紹介しよう。

災害用伝言ダイヤルは誰でも無料で使える。録音時間は30秒で、伝言の保存期限は48時間。

自分の安否を吹き込んだり、どこの避難所にいるかなどを簡潔に吹き込んで置けば、家族に伝えることができる。

ちなみにこの使い方の画像は「東京防災」から抜粋したもの。

東京防災は無料でダウンロードできるので、プリントアウトしておいたり、スマホやタブレットで閲覧できるようにしておくのもオススメだ。

関連記事:首都圏直下地震に備える!防災ブック「東京防災」のPDFを無料でタウンロードする方法

5年に1度くらいは地震対策を見直そう。

地震の正確な予知なんて今の地震科学ではまず無理だし、地震の予言なんかも当たった事例はほぼない。

とはいえ、日本は4つのプレートの境目に存在する世界でもトップレベルの地震大国だ。

日本に住んでいる限り、多かれ少なかれ地震への備えは必要不可欠。

 

とはいえ、毎日地震対策を考えて、気を張り詰めさせながら生活する必要はまったくない。そんな生活を送っていたら地震が来る前にストレスで参ってしまうだろう。

3年に1度、いや5年に1度くらいでいいので、備蓄食料や家具の配置を見直したり、家族で地震への備えを話し合ってみるのが大切なのではないだろうか。

長期保存できる備蓄食料や水もだいたい消費期限は5年だしね。

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