関東地方は、歴史的にみても数十年に1度の周期で大きな地震に見舞われている。
東日本大震災による地殻変動の影響で、関東地方の地震リスクが高まっているとする地震研究家もたくさんいる。
関東大震災の再来はあるのか?
無意識にみんなが危機感を募らせているだろう。
どうやら、次に関東地方を襲うマグニチュード7レベルの地震は、東京の西部である山梨・長野周辺で起こるかもしれない。
関東地方を襲う地震
地震調査研究推進本部が関東地方における地震リスクについてのレポートを発表した。
地震調査研究推進本部は阪神淡路大震災をきっかけにに設立された、地震調査専門の政府の組織である。
そんな地震調査研究推進本部の調査レポートによると、2038年までに関東にマグニチュード6.7~7.2規模の地震が発生する確率は50~60%だという。
つまり、今後20年以内に関東大震災が再び発生する可能性はかなり高いという事になる。
では、それはいつごろになるのだろうか?関東地方を襲った巨大地震の歴史を振り返ってみよう。
- 1703年:元禄関東地震
- 1855年:安政江戸地震
- 1894年:明治東京地震
- 1923年:関東大震災
- 1987年:千葉県東方沖地震
大きな地震だけピックアップしてみたが、この様に関東地方は数十年に1度のスパンで大きな地震が発生している。
ここ数十年は関東を震源に大きな地震が発生していない事を考えると、そろそろ大地震が来てもおかしくないかも…と、そんな風に思ってしまう。
…が、実は東京都は意外と危険ではない。
地震調査研究推進本部は関東地方を断層ごとに分けて、それぞれに地震発生の確率を試算しているが、東京・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬など東京都を含めた関東東部の地震リスクは総じて低いのだ。
1923年に発生した関東大震災の原因は、”相模トラフ”とプレートとの境界での歪みが原因であると言われている。相模トラフが原因の大地震は、歴史的に180~590年のスパンで発生している。1923年に関東大震災が発生して、まだ約90年ほど。そのため関東大震災と同じタイプの大地震は、向こう30年に発生する確率は0~5%ほどとかなり低いのだ。
相模トラフ由来の地震リスクがほぼゼロなのと同様に、関東東部の断層は地震発生リスクが低い。
逆に危険なのは神奈川・山梨・長野・静岡などの関東地方西部に広かる地域だ。
特に危険なのが糸魚川-静岡構造線断層だという。糸川-静岡構造線断層は長野県北部から山梨県南部にかけて走る活断層。この活断層が関東の中では最も地震リスクが高い状況になっている。その地震発生確率は30~40%。他の活断層と比べても極めて高い状態だ。
2038年までにこの活断層が走る地方で地震が起きる確率は30~40%だが、それを含めた関東全体で考えると、地震発生の確率は50~60%になるのだ。
まとめ
今後20年で最も地震のリスクが高いのは、関東地方の西部である長野や山梨になる。その理由は、この地域に北から南に突っ切るかたちで「糸魚川-静岡構造線断層」が存在しているから。この断層が次に地震を引き起こす可能性が高まっている。
しかしながら、静岡は静岡で南海トラフを震源とした東海大地震のリスクが高まっている。
東海大地震は30年以内に70%の確率で発生すると言われていて、そのマグニチュードは8~9クラスと言われている。
関東地方で危惧されている地震の規模は、マグニチュード6.7~7.2レベルであることを考えると、東海地震は規模がひとつふたつ上だ。静岡もかなり危険な状態になっているだろう。
2038年までの地震発生確率はあくまでも目安。明日地震が発生するかもしれないし、2038年まで地震が来ない可能性もある。もし地震が発生しなかったとしたら、その後に地震リスクはさらに上昇するだろうが。
念のため静岡・山梨・長野・神奈川に住んでいる人達は、今まで以上に地震に対する備えを厳重にしておいた方が良いのではないだろうか。
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