キャベツは古代ローマの時代から”痛みを取る薬草”として重宝されてきたとか。
また、風邪をひいた幼児のためにキャベツ枕を作って寝かせると、スッと熱が引くという民間伝承もある。
キャベツ枕の作り方は簡単で、葉っぱを刻んで袋に入れるだけ。
それを枕にして子どもを寝かす。
熱が引いたらトンカツにでも添えて食べればいい。
また、キャベツの葉っぱを子どもの頭にすっぽりと被せて寝かせるのも解熱作用があるという。
キャベツの葉っぱをつなぎ合わせて”キャベツ布団”を作れば、おそらく全身の熱・ほてりを冷ましてくれるかもしれない。
キャベツ枕の効果とは?
結論を申し上げると、キャベツ枕に解熱効果はない。
太古の昔、キャベツは腹痛や下痢の改善のために薬として食べられていた歴史もあるが、湿布のかわりとしても使われていた歴史もある。
打撲、炎症、浮腫、痛風などの痛み軽減のために患部に巻かれていたのだ。
つまり熱があるときにおでこにヒンヤリした湿布を張ったり、絞ったタオルを置くのと同じ。
昔の人は、湿布のかわりに大きなキャベツの葉っぱを使っていたわけだ。
解熱作用があるという科学的な根拠はない。
ただキャベツの葉っぱがヒンヤリして気持ちイイだけ。
今の世の中なら、おでこに冷えピタを貼っておくほうがはるかに効果があるだろう。
ちなみにヨーロッパの研究者がキャベツの葉っぱの効果について調査し、論文として発表したことがあった。
変性膝関節痛の患部にキャベツの葉っぱを巻いて、ホントに痛みがとれるのか調べた実験。
日本人にとっては「なんじゃその実験は!」という感じだけど、ヨーロッパでは「キャベツを使った民間療法」は意外とポピュラーなのかもしれない。
発表された論文によると、なんとキャベツの葉っぱは痛み止めジェルと同じくらいの痛み止め作用があることがわかったとか。
その理由は不明。
ただのプラシーボ効果の可能性もある。
キャベツ枕はオススメできないけど…
もし湿布が買えないくらい貧窮していて、それでもどこか痛いところがあるのなら、気休めにキャベツを巻いてみるのもいいかもしれないね。