日本人の朝食といえば、真っ先に思い浮かぶのがこのコンビネーション。
白いご飯!玉子!味海苔!味噌汁!そして納豆!
パーフェクト・モーニング。
日本人に生まれたことを感謝したい瞬間だ。
しかし、納豆は朝食べるよりも夜に食べた方が健康効果が高くなるという事実を知っているだろうか?
納豆の持つ驚くべき効果と、夜に食べる利点を紹介しよう。
納豆は朝食で食べるより夜食べよう!!
納豆は健康に良い。
国立がん研究センターが9万人を対象に15年の歳月をかけて行った調査によると、「納豆を毎日1パック食べる人」は、納豆を食べない人よりも死亡リスクが20%低くなったとか。
納豆の健康効果の秘密は豊富なイソフラボン、そしてナットウキナーゼにある。
イソフラボンは血圧を下げる効果、脂質を改善する効果など、さまざまな健康効果を持つが、今回の主役はナットウキナーゼ。
ナットウキナーゼは納豆の発酵過程で発生する酵素のひとつで、あのネバネバを作りだしている成分だ。
ナットウキナーゼの健康効果!!
納豆のネバネバの元はナットウキナーゼという成分。
このナットウキナーゼには、強い血栓溶解作用がある。また、血圧降下作用があり、血液をサラサラにしてくれる。
血栓は血のカタマリの事。
血管内に血の塊が発生すると、それが心臓や脳の血管に詰まって血流が止まってしまう場合がある。
これが脳梗塞や心筋梗塞だ。
納豆は脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果があるのだ。
また、高血圧の予防や血行促進効果がある。
頭皮の血行が良くなる事で薄毛の予防にもなるし、顔の血流が良くなる事で美肌効果もある。
むくみや冷え性の改善も期待できるだろう。
納豆を食べる時間帯
納豆を食べるのに最適なのは、朝ではなく夕方以降である。
なぜならば、血液中の血栓(血のカタマリ)が出来やすいのは深夜、睡眠中であるからだ。
事実、脳梗塞が最も起きやすい時間帯は夜~朝方にかけて。
脳梗塞の約40%が睡眠中に起きることからも、睡眠中に血栓が出来やすく、一番危険な時間帯であることがわかる。
そこで納豆だ。
納豆を夕食から寝る前に食べることによって、ちょうど睡眠中にナットウキナーゼの効果が表れ、効果的に血栓の発生を防いでくれる。
しかし納豆もパーフェクトではない。
納豆にはビタミンK2が含まれているからだ。
納豆のビタミンK2はナットウキナーゼと拮抗する
実は納豆にはビタミンK2もたくさん含まれている。ビタミンK2は骨を強くする効果があり、日常的に摂取していれば骨折しにくくなり、骨密度を上げて骨粗しょう症を予防する。
しかし反面、このビタミンK2は血液を凝固しやすくするという効果も持っている。
血栓をできにくくする医薬品に「ワルファリン」というものがあるが、ワルファリン服用中はビタミンK2が多く含まれた納豆はその効果が弱まるので食べてはいけないと医者に注意されるくらい、ビタミンK2は強力なのだ。
ナットウキナーゼもかなり強力な血栓溶解作用があるが、血液をサラサラにしすぎるとそれはそれで健康に悪影響がある。
ビタミンK2の血液凝固作用は、それを防ぎ、バランスをとっていると言えるだろう。
もし、ナットウキナーゼの血圧降下作用、血栓溶解作用を存分に享受したいなら、ビタミンK2を取り除き、ナットウキナーゼだけを摂取した方が遥かに効果がある。
それには、ナットウキナーゼを抽出したサプリメントが有効だろう。
夜の納豆まとめ
日本人の心であった朝食の納豆が、健康に悪いというわけではない。ただ、夜の方がより効果的というだけだ。
日本のソウルフードである納豆は、今回紹介したナットウキナーゼ以外にもたくさんの健康効果がある。
特に心筋梗塞や脳梗塞が心配な方であれば、納豆のネバネバ・パワーがそれらのリスクを減らしてくれるだろう。
分量は毎日1パックの納豆で十分。納豆は3パックで100円くらいなので、毎日でも食べれるのではないだろうか。