日常的にイヤフォンやヘッドフォンで音楽を聴いている人、良くライブに行っていたり音楽フェスが好きな人、バンドをやっている人。
そんな爆音を聴く機会のあるすべての人に知っておいて欲しい、耳を大切にして難聴を防止する豆知識をふたつ紹介しよう。
①耳を休める時間を取る。
②ミュージシャン用の耳栓を使う。
この2つ。
大きな音で音楽を聴きづ付けると、耳に深刻なダメージを負ってしまい、難聴になってしまう可能性がある。
それを防ぐためにも、それぞれの対策について詳しく説明しよう。
耳鳴りの危険性
ライブに行った後、耳鳴りが続いたことはないだろうか?
キーンという耳鳴りだ。
あまりにもずっと耳鳴りが続くものだから、「このまま一生耳鳴り続いたまま??」なんて不安になっちゃうこともある。
このような耳鳴りは耳の危険信号。
それでも爆音を聴き続ければどうなるか?
大きな音によって耳の中の有毛細胞が破壊され、悪くすると突発性難聴になってしまうだろう。
また、慢性的にでっかい音を聴き続ければ、難聴の原因にもなる。
これはオーディエンスもそうだけど、演奏するミュージシャンはもっと深刻だ。
ライブは必要以上に大音量を流している。これは心理学の分野になってしまうんだけど、音楽は大きな音だと良く聞こえるのだ。だからライブでは爆音で演奏する。身体で感じる低音もいいしね。
ライブに足を運ばなくても、いろんな理由で大音量を聴く場合がある。隣で大掛かりな工事が始まったとか、映画とか、爆音のヘッドフォンとか。
難聴にならないためにも、自分の耳をケアすることはとっても大事だ。
それはプロのミュージシャンも注意喚起している。
ロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんが7月18日、自身のブログを更新し、小さい子どもがライブに来場する際、大音量から耳を守るために防音ヘッドフォンや耳栓などを着用するよう呼びかけた。また、今後ライブ会場で子ども用の防音ヘッドフォンの貸し出しも始めるという。
参照元:アジカン後藤正文、ライブ会場で子ども用の防音ヘッドフォン貸し出しを宣言 耳を「守って」(ハフィントンポスト)
ライブでスピーカーから発せられる音楽は、とにかくめちゃくちゃデカい!!
大人でも耳にダメージを受けるってのに、まだ成熟していない小学生や児童であればなおさら危険だろう。
そのため、アジカンの後藤氏はライブに来てくれた子どもたちにヘッドフォンを付けるようにお願いしたわけだ。
爆音による耳へのダメージは、その深刻さが意外と知られていない。
後藤氏の提言は、耳の保護を考える上でのとても良いきっかけになるだろう。
ではまず、耳を保護するための2つの方法のひとつ目、「耳を休ませる」について詳しく説明しよう。
耳を休める時間を取る
例えばライブに行った帰り。キーンという耳鳴りがしてる。
だけど音楽が好きだから、帰宅途中の電車の中では癖で音楽を聴いちゃう。
イヤホンやヘッドフォンで。
これが耳にとってすっごくダメ。
「いやいや、別に大音量で聞いてないよ。音漏れもしないくらい」
もしそうだとしても、完全NG。
耳はたとえ小さくても音を聞くと疲れてしまう。しかも耳鳴りしている状態ならなおさらだ。
耳鳴りがしている時、1日中うるさい所にいた時、そんな日の夜はテレビや音楽を消してなんにも聞かない時間を作って欲しい。
意識的に何も聞かない時間を設けて、耳を休める。
これで次の日には耳の疲れも取れて、リセットした状態に出来るのだ。
耳の疲れが積み重なると、頭痛や難聴、耳のトラブルの原因になる。
音に囲まれた現代人。意識的に何も聞かない時間を取るというのは、リラックス効果も抜群。寝る前にそんなリラックスタイムを取れば、耳にも良いしぐっすり眠れること請け合いだ。
ミュージシャン用の耳栓を使う
例えば大好きなミュージシャンのライブ。耳鳴りを防ぐために耳栓とか防音イヤーマフをしろって言われてもしないよね。
なぜか?
音が小さくなるからというより、変にこもった音になるからだ
市販の普通の耳栓を使っても、手で耳をふさいでも、こもった音になる。
これじゃあ、せっかくの音楽が楽しめない。
でもなぜ、こもった音になってしまうのだろうか?
ちょっと専門的な話になるけれども、こもった音になるのは周波数帯における音の性質が違うからだ。
高い音の性質
- 指向性がある。つまり高い音は聞くだけでどこの方向から聞こえてくるかわかる。
- 反射する。高い音は硬い壁などに反射して進む性質をもつ。
- 高音が耳にダメージを与える耳鳴りの原因となる
低い音の性質
- 指向性がない。低い音は広がるように伝わり、低音だけ聞いてもどこの方向から聞こえてくるかつかみずらい。
- 反射しない。低い音は壁などに吸い込まれず、むしろその振動が伝わる。
例えば隣の部屋で大音量で音楽を聴いている住人がいたとする。
ギターなどの高い音は壁に反射して聞こえない。だけどバスドラやベースなどの低い音は壁を振動させて隣の部屋まで聞こえてくる。
これは耳栓をしてもそう。
高い音は耳栓で反射して聴こえないのに、低い音だけが耳栓を通して聴こえてくる。だから耳栓をするとこもった音になってしまうというわけ。
そこでミュージシャン用の耳栓だ。
あまり知られていないと思うが、このミュージシャン用の耳栓というのは「耳鳴りの原因である超高音をカットし、可聴範囲の高音と低音を適切なバランスで低減する」という素晴らしい機能を持っている。
つまりナチュラルなライブの爆音を、ミュージシャン用の耳栓を使うことによりボリュームを絞ったように音質を変えずに下げることが出来る。
また、この耳栓をしていれば、高音をしっかりと通すので日常会話くらいなら問題ない。
本格的なものは自分の耳の型を取って、オーダーメイドで作る。しかしめっちゃ高い。
簡易的なものならそんなに高くはないので、ライブ好きに方はひとつくらい持っていてもいいだろう。
大音量のライブでは、ミュージシャン用をの耳栓を使う。もし気に入らなければ使わなくていいだけだしね。
このミュージシャン用の耳栓、街の楽器屋に行っても置いていないことが多い。もし欲しいならAMAZONがオススメだ。
もちろんミュージシャン用の耳栓はスタジオで練習するバンドマンにもオススメ。ミュージシャンは長年続けていると、軽度の難聴になる人が多い。
すぐ近くでクラッシュシンバルを思いっきりぶっ叩かれて、その衝撃で難聴になってしまった、なんてケースも実際にある。
お人形は顔が命だが、ミュージシャンは耳が命!!
自分の耳を適切にケアしてあげることは、長期的に見てもとっても大切なのだ。
ちなみに私は10年以上バンドをやり続けているけれど、左右の耳で感度が違う。
日常生活では気にならないし気づかないけれど、よ~く聞くと右耳のほうが高音の感度が低い。これも長年スタジオに籠って爆音を浴び続けた悪影響なのかもしれない。
爆音での耳鳴り、難聴を防ぐ方法まとめ
では、突発性難聴を予防して耳を守るための2つの方法をまとめてみよう。
①無音の時間を設ける。
②ミュージシャン用の耳栓をひとつ持っておく。
この2つを心がければ、耳に優しい生活が送れる。
きっと、ず~っと大好きな音楽を楽しむことができるはずだ。
夏の音楽フェスなんか行くと、もうホント、頭がクラクラするくらいの爆音を出してるからね。
しかもスピーカーの真ん前なんかにいたら、もう大変。
最悪の場合、たったの1時間で突発性難聴になってしまうかもしれない。
人の流れに身動きが取れず、スピーカーの前にきちゃったら??
そんな緊急事態でも耳がぶっ壊れないように、また子どもをライブに連れていきたいというのならなおさら、ミュージシャン用の耳栓を用意しておくのはとても大切なのではないだろうか。
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