自己啓発

努力は無駄なのか?プロ野球選手は4月生まれが多い理由から見る成功者の共通点。

多くの人たちが、すっごく努力して、それでも報われずに、絶望の中で叫んでいる。

 

努力は無駄なのかぁーーッ!!?

 

今回はそれを感情論抜きで検証してみたい。

本当に努力は無駄なのか?

正しい努力とは何なのだろうか?

成功と生まれ育った環境の関係

まず結論から言うと、もちろん成功するには努力が必要であり、無駄ではない。

しかしながら「努力すれば夢は必ず叶う」なんて楽観的になれるほど事実は優しくない。

 

ある特定のジャンルでの成功には、生まれた家庭環境はもちろん、生まれた地域、生まれた年代、生年月日まで複雑に影響している。

それを如実に表しているのがプロ野球選手の生年月日だ。

プロ野球選手に4月生まれが多い理由

「日本のプロスポーツ選手には4月生まれが多い」という事実を知っているだろうか?

その理由を簡潔に説明しよう。

日本の学校は年度が4月1日で区切られている。

つまり4月1日生まれと3月31日生まれは、学年は一緒でもほとんど1年間分、年齢が違うことになる。

大人であれば1年くらいの生まれの差はなんてことないけれど、小学生、特に低学年ともなるとかなりの体格差になってしまう。

 

初年時代に同学年の中でも体格のいい4月生まれは、スポーツをやってもやはり上手い。

 

その結果、同じ学年の野球クラブに所属しても、レギュラーになる確率が高くなる。

レギュラーになる確率が高くなると、実践経験が豊富になり万年補欠の体の小さな遅生まれと実力的に圧倒的な差が出来る。

 

この最初は小さな差が、中学生になり、高校生になり、年を経るごとに大きくなっていくのだ。

結果、早生まれのこどもはレギュラー経験豊富で自信たっぷりの野球選手になる確率が高くなる。

 

これは日本に限った話ではない。

日本は新学期が4月から始まるけど、アメリカは9月から始まる。

そのためアメリカの野球選手は9月生まれである確率が高くなる。

 

つまり努力とは全く関係のない要素である「生まれた月」が成功に密接な関係を持っているのだ。

恐らくプロ野球に限らず、サッカーなどのあらゆるプロ・スポーツで4月生まれが多いと推測される。

天才は存在するのか?努力と才能の関係

音楽大学での生徒を調べたある統計結果がある。

  1. 世界的に活躍するくらいの技能を持った一握りの天才のグループ
  2. 音楽で食べていけるくらいの実力を持った優秀なグループ
  3. 音楽の先生になるくらいの平凡なグループ

この3つのグループを詳細に調べてみたわけだが、先ほど紹介した野球選手のように生まれた月が偏っているわけでもないし、血液型も体格も、いろんな要素でそれほどの”差”は見られなかった。

ただし、たったひとつだけ明らかな違いが出た要素が発見された。

 

それは練習量

 

天才グループは毎日10時間以上も練習に明け暮れていた。

逆に平凡なグループは練習は1日数時間程度であった。

 

この結果からみると「努力は報われる」ということになるし「天才は作れる」ということになる。

だって天才と凡人の違いが実は純粋に圧倒的な練習量であった、という驚くべき結果が出たのだから。

 

しかしながら、事はそう簡単ではない。

例えば学費や生活費のためにアルバイトをしなければならない音大生がいたとしよう。

当然、アルバイトの時間分、練習できない。

睡眠時間を削るのにも限界がある。

悲しいことに、これだけでもう天才にはなれない。

 

また、幼少のころから音楽を続けている人は、それだけ練習量も積み重なっている。

そういった親の教育や経済力が「努力の量」に影響を与えているのだ。

 

そう考えてみると「努力できる環境にあるかどうか」も成功に密接に関わってくるのがわかる。

そしてこの”環境”ってやつは、往々にして自分じゃどうしようもない偶然に作用される要素が強い。

 

私たちは”日本に生まれた”というだけで、世界的に見れば十分なアドバンテージを得ているのかもしれない。

けれども個々の家庭を見たとき、天才を作れるような土壌を持った家庭は多くはないだろう。

成功と遺伝子の関係とは?

「すぐれた音楽家は、その技能を獲得するために必要な長時間の練習ができるよう遺伝子にプログラムされている」と米ミシガン州立大学心理学教授のザック・ハンブリック氏らが発表した。

最近こういった研究結果が発表された。双子を使った研究の結果だ。

よく「努力なんて無駄だ!すべて才能で決まるんだ!」という、ちょっと斜に構えたネガティブな考えを持つ人たちいる。

彼らは「努力を続けるのも才能だ」(だから俺は努力できない)という発言をすけれど、その発言は正しかったといえる。

 

とはいえ人それぞれ性格が違っているわけだし、「努力が続くかどうか」についてはこの研究結果を見るまでもなく遺伝の影響を受けているだろう。

私たちはそれを体験的に感じているはずだ。

 

人格の形成過程には諸説あるが、遺伝的要素と環境的要素が複雑に影響している。

犬だって猫だって一匹一匹違った性格を持っているんだから、人間だってもちろん教育とか関係ナシにもって生まれた性格ってもんがあるだろう。

 

性格もそうだが生まれ持った体格も重要だ。

体が大きい方がスポーツには有利だろう。

視力や聴力もそう。

病気や先天的な障害なんかも。

歌手なんかは声に質がすごい大事。

海外では天才的才能をギフトと呼ぶが、喉の性質なんてのはホントにギフト(神の贈り物)だろう。

 

これらの生まれ持った性質は努力じゃあどうにもならない。

努力は報われるのか?

では、今までの要点をまとめてみよう。

ポイント

①生まれ月はプロ野球選手になれるかどうかに影響を与える

②天才的な能力を発揮する人は、練習時間もすさまじい

③努力を続けるには遺伝的要素や環境が重要。

まとめると「努力は報われるとは限らないが、才能を発揮するには必ず努力が必要」ということになる。

「努力している者がすべて成功しているとは限らん。

しかし!

成功した者は皆、すべからく努力しておる!」

-鴨川会長

幕ノ内一歩を素人からボクシングのチャンピオンにまで育て上げた鴨川会長もこう仰っている。

 

具体的に言うと、才能を発揮する、つまりその道の専門家になるには1万時間の努力が必要だとされている。

例えば1日8時間の努力をするとしよう。

土日もなく毎日8時間努力するとして、1万時間に到達するには約3年半を要する。

これだけの時間を何かひとつに注げば、そりゃあ専門家レベルのスキルも身に付くだろう。

 

スティーブ・ジョブスは偶然にも生まれた時代と育った環境が、パソコンに触れる機会が多いものだった。

学生時代にパソコンに熱中し、そこで1万時間を過ごしたのだ。

 

ビートルズはへっぽこなマネージャーのおかげで、パブで演奏をさせられまくった時期があった。

一晩で何時間も演奏したという。

そこで1万時間を過ごし、結果的には成功を手にした。

 

彼らは”偶然”にも環境の中で、才能を発揮できるほどの努力を続けてきた。

だからこそ成功できたのだ。

 

はたしてあなたは、1万時間も努力できるだろうか??

努力と成功まとめ

成功するには努力はもちろん、他にも様々な要素が複合的に関わっている。努力を続けることにすら、運の要素は必要不可欠だ。

その中にあっては、成功者自身の才能や実力なんてものの影響は微々たるものなのかもしれない。

もし何かが少しだけズレていたら、その人は成功しなかったかもしれないのだ。

 

これまでのことを踏まえた上で、じゃあ成功するにはどうすればいいか?

 

努力と成功には4つのパターンがある。

努力と成功のパターン

①努力しないで成功する

②努力して成功する

③努力しないで失敗する

④努力して失敗する

最も難しいのは「努力しないで成功する」ってこと。これはもはや神業

でも、たま~にこういう人はいる。

実際問題として、ほとんどの一般人は②~④のどれかに当てはまる。

 

努力しないで成功するってのは、超難しい。

これよりは、努力して成功する方が格段に難易度は下がるだろう。

 

確かに成功するには環境、遺伝子、家庭環境など、いろんな要素が関わってくる。

それらの要素のほとんどは自分ではどうにもできないものばかりだ。

 

だけど努力だけは自分でコントロールできる。

 

しかも、ただがむしゃらに努力するだけではダメ。

自分自身の適正や環境、その他の強みを正しく認識することが必要になってくる。

 

みんな努力が嫌いなのかもしれないけれど、実は努力をすることこそが最も”簡単”で”楽”で”確実”に成功するための方法なのではないだろうか。

1万時間の壁を超えて思うこと

人生を振り返ってみて、何か一つのことに1万時間も費やすって中々ないと思う。

自分の人生を振り返ってみると、たったひとつだけ、1万時間努力し続けたことあった。

それはベースの演奏だ。

私は若かりし頃、プロのミュージシャンを目指して10年以上バンド活動を頑張ってた時期があったのだ。

 

まさに青春!

 

そのときは毎日ベース弾いてたし、作詞とか作曲とかの勉強もしていた。

よく「ベース上手だね」といわれることがあったけど、ベースって低音だし、聴く側的にはよく聴こえないもの。

だから上手く聴こえたのかもしれないけれど、弾いている自分としてはリズム感もないし、ダメダメな演奏ばっかりだった。

 

1万時間練習しても、だ。

 

なぜ、ずっと下手だったのか?

練習の方法が悪かったのかもしれないし、才能がなかったのかもしれない、でも一番大きな理由は練習時間が少なかったんだろうと思う。

だって、1日10時間も練習なんてできないからね。

仕事もしなきゃいけないし、遊ぶのも大切!!

 

なんというか”努力”ってのは、ただダラダラとやる続けるのではなく、他のすべてをそぎ落として、人生をかけて、真剣に、集中してやるべきなんだろうなぁ~と思う。

きっとそれが私にはなった。ただ漫然と続けていただけだった。

「努力なんて無駄だよ。才能だね」

なんて言える場所に到達することもできなかったと思う。

 

実際に”1万時間の壁”を超えて思うことは、ただ1万時間努力し続けているだけじゃダメってこと。

ただメトロノームにあわせて楽器を弾くことを努力とは言わない。

何事にも言えることだけど、練習内容を工夫して、欠点を見つけ改善して、集中して、常に自分を高める努力をし続けるのが大切なんだろうね。

追記:生まれた月は”人生そのもの”に強烈な影響を与える!!

 昔から「早生まれ(1月〜3月生まれ)」は学校生活で損をするといわれてきた。特に幼少期では生まれた月の違いによる成長差は大きく、学年内で“最年長”の4月生まれの子供は相対的に体格がよく、勉強やスポーツに秀で、リーダー的な存在になりやすい一方で、“最年少”の3月生まれは何事にも遅れがちになるといわれる。

こうした差があるのはせいぜい小学校までの間だけで、年齢を重ねると差はなくなると誰しも考えている。しかし、労働経済学を専門とする東京大学大学院経済学研究科の山口慎太郎教授は、7月11日に公表した論文(Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation)で、生まれ月による差は想像以上に長く続くとする研究結果を発表した。

「早生まれの不利は、高校入試にもあらわれています。3月生まれと4月生まれで入学した高校の偏差値を比べると4.5も違います。大学の進学率も早生まれのほうが低く、これは日本に限らず、アメリカやカナダでも同じ傾向があります。さらに早生まれの不利は大人になっても消えず、早生まれの人は30〜34歳の所得が4%低くなるという研究報告が出ています」

統計的に、3月生まれと4月生まれで高校の偏差値が4.5も違うというのは、かなり衝撃的な結果だ。しかも、30代前半になっても、その影響は所得格差という形であらわれるというのである。

参照元:東大院教授「早生まれの不利は大人まで続く」研究結果発表

今回発表された研究で示された、1月~3月に生まれた子どものデメリットがこちら

  • 偏差値が平均4.5低くなる
  • 大学への進学率が低くなる
  • 30〜34歳の所得が4%低くなる
  • IQが低くなる
  • 非認知能力(社会性・情緒・内面の能力)が低くなる

思っている以上に強烈な悪影響だ。

学年を1年で区切るのはしょうがないけれど、生まれた月で生まれながらのハンデがあるなんて辛すぎる!!

 

まあ、就職氷河期時代は就職のときに大不況でみんな就職できなくて、救済策が講じられてきたらコロナの影響で求人が壊滅する、なんて例もある。

「生まれた年」も人生に凄まじい影響を与える。

 

生まれた年。

生まれた月。

生まれた国。

生まれた性別。

生まれた人種。

生まれた地域。

生まれた家。

生まれた両親。

 

あらゆるものが複雑に絡み合って人生を形作るなら…

それそれの有利不利を全部飲み込んで、自分の力で人生を切り開くしかないんですね。

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