土壌を豊かにするとして知られるミミズだが、ミミズが多い地域ほど昆虫の数が少ないという研究結果がナショナルジオグラフィックで紹介されていた。
なぜミミズが多いと地上の昆虫が少なくなるのだろうか?
その記事の概要がこちら。
- カナダの森林を調べると、ミミズの数が多い区画ほど、昆虫などの無脊椎動物の多様性と数が減少していることがわかった。
- カナダ・北米は氷河期に土壌のミミズがほぼ全滅し、その状態で生態系が進化してきた。
- しかし人間が持ち込んだり、地球環境の変化でミミズが増えた。ミミズは絶え間なく穴を掘り、食べ、排せつして、土壌の物理的、化学的、生物学的特性を変化させた。
- そして土壌の変化に適応できなくなった昆虫たちが姿を消した。
参照元:ミミズは侵略的外来種、北米で昆虫に大きな被害の恐れ、研究
日本ならどこにでもいるミミズも、カナダや北米の一部にはまったくいないらしい。
そこに外来種のミミズが繁殖し、生態系を荒らした結果、昆虫などの無脊椎動物が被害を被ったと。
もちろん昆虫の数が減れば、それをエサにしていた哺乳類も困るだろうし、その影響は生態系全体へと波及するだろう。
日本ではミミズがたくさんいたとしても、それは問題にならない。むしろミミズは土壌を耕す益虫とされている。
しかしそんな働き者のミミズのいない地域にとっては致命的な変化になるようだ。
日本での外来種問題といえば、思い出すのはニホンオオカミとマングースだ。
江戸時代末期、ペリー来航&文明開化の波が押し寄せ、日本に西洋の犬がたくさんやってきた。
それらの犬が狂犬病などの病気を持ち込み、それが日本の犬に感染し、それが山野のニホンオオカミへと広がり、その結果としてニホンオオカミが絶滅してしまった。
マングースは沖縄のハブの数を減らすために持ち込まれたが、肝心のハブはまったく食べず、その他の動物や昆虫を食い荒らして生態系をボロボロにしたという。
元をたどればすべて人間のせいで、動物たちに罪はない。
もちろんミミズにも罪はないだろう。
グリル厄介でミミズを調理するとしたら
鉄腕ダッシュに外来種を捕まえて美味しく食べちゃう「グリル厄介」というコーナーがある。
もしグリル厄介でミミズを美味しく調理することとなったら、やはりそのメニューは「ミミズバーガー」だろう。
ミミズバーガーは一昔前に流行った根拠のない都市伝説のひとつ。
有名なハンバーガーチェーン店が、そのパティにミミズを利用しているといった噂が広がったもの。
それに対して、あのマクドナルドが公式に回答を発表している。
「それはまったくの嘘です。
そんな事実はまったくございません。
牛肉を100%使ってますので。
牛肉だけです」
マクドナルド、たまに食べるとめっちゃ美味い!
あれだけ美味いなら、逆にミミズが使われていてもいいです。