アマゾンが人気商品の売り上げをガチで比較して勝敗を決する「ヤスイイね対決!」という恐るべき企画を行った。
永遠のライバルである「きのこの山」と「たけのこの里」や、カルビーの「ポテトチップスうす塩」と湖池屋の「ポテトチップスのり塩」など、ヒリヒリするような一騎打ちが行われ、ガチな売り上げによって残酷に勝敗が分かれた。
その中でもひときわ目を引くのが「創味シャンタンVS味覇」の勝負だ。その勝負の裏にある企業同士の因縁と確執、そして7番勝負すべての結果を紹介しよう。
amazonヤスイイネ対決7番勝負の結果一覧!!
第1試合 缶ビール対決
アサヒ「スーパードライ」 対 サントリー「ザ・モルツ」
勝者、アサヒ スーパードライ
第2試合 スナック菓子対決
明治「きのこの山」 対 明治「たけのこの里」
勝者、明治 たけのこの里
第3試合 ウナギ対決
うなぎのたなか 「うなぎグルメギフト国産鰻蒲焼」 対 川口水産「国産うなぎ3種組み合わせセット」
第4試合 どん兵衛対決
日清どん兵衛「きつねうどん東」 対 日清どん兵衛「きつねうどん西」
第5試合 ポテトチップス対決
カルビー「ポテトチップスうすしお味」 対 湖池屋「ポテトチップスのり塩」
第6試合 調味料対決
創味食品「創味シャンタン」 対 ウェイパァー「味覇缶」
勝者、創味シャンタン
第7試合 ラーメン対決
サッポロ一番「みそラーメン」 対 サッポロ一番「塩ラーメン」
勝者、サッポロ一番 塩らーめん
ヤスイイネ対決でもっともヒリヒリした因縁の対決
学校や職場で多数決を取ったら、綺麗に意見が分かれそうな、良いところをついた名勝負ばかりだ。
そんなヤスイイね対決7番勝負で最もヒリヒリした勝負を行ったのはどれだろうか?
確かにきのこの山とたけのこの里の抗争は、あらゆる時代や場所で行われていて、まさしく因縁の対決にふさわしいだろう。しかし、きのこの山もたけのこの里も、結局は同じ明治の商品。そういった意味では、そんなにヒリヒリした勝負ではない。
ガチでヒリヒリした勝負は、6番勝負の調味料対決だろう。
「創味シャンタン」VS「味覇」
この対決内容を見て思わず「おおっ!」と声を上げてしまった。これを企画したアマゾンの担当者、そうとうに尖っているぜ。
なぜなら、創味シャンタンを販売している創味食品と、ウェイパーを販売している廣記商行は、ガチのトラブルを経験しているからだ。
元々ウェイパーという商品は、中身を創味食品が作り、販売流通を廣記商行が担当するという形で、長年良好な関係であった。しかし、2014年に発売された「味覇チューブタイプ」をめぐり、廣記商行と創味食品との間にトラブルが発生したのだ。
チューブタイプの作製に当たり、中身を柔らかく使いやすいように改良しなければならない。廣記商行はチューブタイプの販売を創味食品に打診するが、創味食品はそれを断る。しかし廣記商行は創味食品に断りなく、味覇チューブタイプを発売してしまう。それに激怒した創味食品が、廣記商行へのウェイパー販売を中止してしまったのだ。
簡潔に言うとこんな経緯なのだが、もちろん廣記商行と創味食品の双方に言い分はある。その主張はそれぞれ違っていて、どちらに正義があるのかはわからないのだ。あまりにも昔に取引を開始したため、正式な書類を作成していなかったのもトラブルの一因と言われている。
このトラブルの後、創味食品は新しく創味シャンタンを発売。その中身はウェイパーとまったく同じ。対して廣記商行は中身の製造を他社に依頼し、ウェイパーの販売を継続している(その為ウェイパーの味は昔と少し違っているらしい)
そんなわけで、味的にも、企業的にも、この対決だけは笑ってみていられるもんじゃない!!
結果は創味シャンタンが勝利したわけだが、そんな白黒はっきりつけなくてもええやん…と思ってしまった。
7番勝負それぞれが、見応えがあって面白い。これからも、1年に1回くらいはこんな企画をやって欲しいと思うのは私だけではないだろう。