最近では「職場の飲み会なんて行きたくない!」という意見が多くみられる。
仕事終わってまで上司と一緒にいたくないとか、プライベートで同僚とかかわりあいたくない、とか。
でも一方で、酒を飲みながらのコミュニケーションが大事だし、その”繋がり”が出世するには不可欠、なんて意見もある。
「飲み会で仲良くなるから、一緒に仕事頑張れるんじゃないか!」
なんておじさんはたくさんいるだろう。
では、本当にお酒が飲めると、出世し、給料が上がり、所得も上がるのか?
最新の研究によると、お酒が飲める人とお酒が飲めない人の所得にはほとんど差がなかったという。
東京大学によると、研究グループは日本約2,000人、韓国約1,000人、台湾約500人の働く男性を対象にアルコールパッチテストと呼ばれるアルコール耐性を調べる調査を実施、耐性があり、酒を飲める人とそうでない人の所得や労働時間を比較した。
その結果、酒を飲める人とそうでない人の間に所得や労働時間の統計的に有意な差が見られないことが分かった。一般にビジネスコミュニケーションを飲酒が円滑化し、所得を向上させる効果を持つといわれてきたが、調査結果を見る限り、そうした効果は全く期待できないことが明らかになった。
統計的に有意な差はないものの、むしろお酒が飲めない人のの方が少しだけ収入が多かったという結果に。
ちなみに煙草を吸う上司の下で働く場合は、ホントに喫煙者の方が出世しやすいという研究結果もある。
しかしお酒大好きな上司の下で働いていたとしても、アルコールへの耐性があるかどうかは出世に関係ないようだ。
ルックスがいいと収入は高くなる。
これは統計的に優位な差だ。
美女や美男子は、それだけでかなり有利というわけだ。
同じように、高学歴の人の方が低学歴の人よりも収入は多くなるだろう。
個人の収入にはいろんなファクターがかかわりあっているけれど、少なくとも飲酒に関してはまったく無関係。
お酒が飲める人も飲めない人も、収入に有意な差はみられない。
だとしたら、お酒が飲めない人の方が金持ちになる可能性は高いだろう。
飲酒は少量でも健康に悪影響を及ぼす。
とうぜん、飲酒習慣のある人の方が医療費が高くつく。
もちろん毎日のアルコール代金だってバカにならない。
居酒屋に飲みに行ったら数千円、家で飲んでもそれなりにかかる。
飲酒が大好きであれば、毎月数万円は余分に出費しているはず。
飲酒習慣のある方は、収入に差がないのに出費だけが多くなる。
だとしたら、お酒が飲めない人の方が金持ちになりやすいのも当然だろう。
もし職場の飲み会に誘われたとしたら…
職場の同僚と仲良くなって楽しく働く、そんな効果はあるかもしれないけれども、自分の収入を上げるのにはまったくの無意味だということは知っておいたほうがいいだろう。