サードマン現象という超常現象を知っているだろうか?
サードマン現象とは生きるか死ぬかの極限状態に発生する謎の現象。正体のわからない不思議な人物が目の前に表れ(声だけの場合もある)、その人物の導きに従って進むと危機を脱することが出来る。
正に神の導きだ。
この正体不明の導き手を「サードマン」と呼ぶ。
サードマン現象の正体とはなんのだろうか?
サードマン現象の例
サードマン現象で最も有名なのは、9.11のアメリカ同時多発テロの時の事例だろう。
航空機が突っ込んできて、今にも崩壊しそうなワールドトレードセンター。そこを非難するある男性は、倒壊する建物とその粉塵によって前も見えない状態に陥ってしまった。絶体絶命!!その時何者かの声を聞き、その声の導くままに避難したところ命が助かったという。
この正体不明の何者かがサードマンと言われている。
こんな話もある。雪山登山の最中に吹雪に見舞われて遭難寸前。吹雪で前が見えないし、すでに指先や足先の感覚が麻痺している。深い雪の中を一歩進むのもつらい状況だ。そんな時、目の前にあり得ない状況が!なんと、猛吹雪の中であるにもかかわらず、普通の服を着た女性が現れたのだ。彼女は何も言わずにスッと吹雪の奥に消えていく。必死に追いかけていくと、その先に小さな光が見える。最後の力を振り絞り、その光にたどり着くと、そこは避難用の山小屋であった。息も絶え絶えにその中に入るが、その山小屋の中に先ほどの女性は見当たらない。標高3000メートルの雪山、しかも猛吹雪。そんな中に薄着で立っていた彼女は何者だったのか…。
この正体不明の女性もサードマンと言われている。
この様に、人間が極限状態に陥った際に救ってくれる謎の人物の話は、世界にたくさんあるのだ。
ではサードマンの正体とはなんなのだろうか?
サードマンの正体3つの可能性
人間を危機的状況から救うサードマン、実は宗教的な神秘体験もサードマン現象のひとつと言われている。神の声を聞いた預言者や宗教家は、究極的な修行の末にサードマン現象を体験している可能性もあるのだ。
ではサードマン現象の正体を考察してみよう。
①本当に神様や守護天使的な何かが助けに来てくれた
危機的な状況に神様や守護天使などの霊的な存在が助けに来てくれたという可能性がある。
日本人なら先祖の守護霊。ずっと昔に亡くなっているおじいちゃんや、兄弟同然に育った飼い犬なんかが助けてくれる場合もあるだろう。
サードマンは自分では知る由もないような事実を知っていて、それを使って助けてくれることも多い。霊的な存在でなければ説明のつかない事例は、山のようにあるのだ。
②ただの勘違いで、偶然の幸運。
極限状態において人の記憶は曖昧になる。命からがら助かった後に、絶体絶命の危機の記憶を正確に思い出せるだろうか?きっと難しいに違いない。
脳は驚くほど簡単に記憶を捏造する。
記憶について面白い実験がある。まず被験者に、普通の交差点を撮影した映像を観せる。その後「最初に通った青い色の自動車のナンバープレートを覚えていますか?」と質問する。すると大抵の被験者は「覚えていませんね」と答える。その後に被験者の記憶を確認すると”最初に通った車の色は青色”という記憶を持っている。しかし実際には最初に通った自動車は黄色。最初の質問が、被験者の記憶を改変してしまったのだ。
人間の記憶は、とんでもなくあやふやに出来ている。
偶然の幸運、奇跡、そんなものをサードマン現象に置き換えて思い出しているのかもしれない。記憶のイタズラがサードマン現象の正体なのだ。
③脳の機能が生み出したもの
脳のある部分に電気刺激を与えることで、人間は神秘的な体験をすることが出来るという事が科学的に証明されている。
幽体離脱・臨死体験・神との邂逅、その全てが脳の機能が生み出したものの可能性があるのだ。
詳しくはこちらの記事で説明している→神は側頭葉に住まう!神秘体験や幽体離脱を誘発するシルビウス溝への刺激とは?
人間の脳は普段その殆どが使われていないなんて言われている。生きるか死ぬかの極限状態に陥った時、人間の脳の機能が覚醒し、サードマン現象として現れるのではないだろうか。サードマンが導いた奇跡は、すべて自分自身が無意識に判断したことなのかもしれない。
人間の脳が持つ無限の可能性、それがサードマンの正体なのだ。
サードマン現象まとめ
サードマン現象の正体とは、人間の脳がもたらした奇跡なのか?それとも守護天使が人間に手を差し伸べているのか?
それはわからない。しかしその正体はわからないかもしれないが、確かに人間が危機的な状況に陥った時に助けてくれる”奇跡”は存在している。
もし人生を左右するような受験テストの最中に、その極限状態でサードマンが現れて答えを教えてくれたら?
もしうんこを限界を超えて我慢していている極限状態で、最寄りのトイレをサードマンが教えてくれたら?
もし友人たちに全面協力してもらったドッキリでプロポーズして断られ、気まずそうに友人達が去っていく極限状態の中でサードマンが慰めてくれたら?
その正体が神であれ、天使であれ、記憶のねつ造であれ、脳の作りだした幻影であれ、心から感謝するだろう。
絶体絶命の危機にはサードマンが現れて助けてくれる!そんな風に思えれば、人生も悪くないかもしれない。