雑学

実際にやってきました!骨髄ドナー登録の方法とメリット・デメリット

2019年2月13日

ちょっと前にテレビで「白血病になったけどドナーから骨髄移植を受けて助かったよ~」的なベタな感動ストーリーを観たのだけれど、そのときにふと「ドナー登録でもしてみるかな…」と思った。

調べてみると、ドナー登録はちょっと大きめの献血ルームで簡単にできるようだ。

今回は私自身がドナー登録を完了するまでの体験談と共に、ドナー登録とはそもそもなんなのか?ドナー登録をするメリットやデメリットにはどういったものがあるのか?を紹介したい。

ドナー登録をする方法

まず、ドナー登録をする場所だけれど、各地の保健所や献血ルームでとても簡単に登録することができる。

場所については日本骨髄バンクのホームページを参照して欲しい→ドナー登録受付窓口

 

私の場合は、行きつけの(?)献血ルームでドナー登録ができたので、そこを利用した。

といっても献血をするのは実に4年ぶり。

以前はたまに献血してたんだけど、最近はまったくやっていなかった。

 

献血ルームに行くと、受付の人に「献血のついでにドナー登録もしたいんですけど~」と意思を伝える。

すると爽やかな笑顔と共に、ドナー登録についての説明が書かれたパンフレットを手渡された。

これをよく読んで「骨髄バンクドナー登録申込書」に住所・氏名・連絡先などの必要事項を記入し、著名すればOKってわけだ。

 

拍子抜けするほど簡単だ。

 

その後は、いつもの献血の手順と同じ。

歯医者に行ってませんか?海外渡航は?男性どうしの性的接触があったか?麻薬・覚せい剤を使用したか?

いつもの質問に答えて、献血を行う。(ところで覚せい剤を使った人は正直に答えるのだろうか?)

 

献血をする前には、ヘモグロビン濃度などが採血基準を満たしているかどうか検査するため、少しだけ採血する。

そのときに、ちょっとだけ多めに採血された。

こいつが、ドナー登録用の血液らしい。

痛みはまったくなく、ササっと採血は完了した。

 

後は400mlの血液を提供して終了。

献血ルームに置いてあるお菓子を食べまくり、ジュースを飲みまくり、進撃の巨人を3巻ほど読んで帰った。

ドナーカードを貰ったぞ!!

 

というわけで、ドナー登録は思いのほか簡単にできることがわかったわけだけど、そもそもドナー登録とは何なのだろうか?

ほとんどの人が「白血病の人を助けるために骨髄を提供する」というイメージしかないだろう。

骨髄移植とはそもそも何なのか!?

骨髄とは、骨の中にある”血を作り出す機能を持った組織”のこと。

白血病などの疾患で健康な血を作れなくなった患者に対して、ドナーたちが「骨髄液」を移植することで治療するわけだ。

 

とはいえ、ドナー登録をしたら全員が骨髄の提供者になれるわけではない。

白血球の型は数万通りあり、それが一致しないと移植することができない。

この”型”は兄弟間では4分の1の確率で一致するが、親子では恐ろしく低い確率でしか適合しない。

 

赤の他人に至っては数百から数万分の1でしか一致しないという!!

だからこそ、白血病患者にとってドナーを見つけるのは大変なことなのだ。

 

ちなみにドナー登録者は、登録後すぐにドナー候補者に選ばれる場合もあれば、10年以上選ばれないこともある。

その期間はまちまちだけど、全体で見ると、ドナー登録者の約37%がドナー登録者に選ばれるという。

ドナー登録できる人の条件

ドナー登録は献血と同様に、誰でもできるというわけではない。

その条件はけっこう厳しい。

ドナー登録の条件

  • 骨髄・末梢血幹細胞の提供内容を十分に理解している方
  • 年齢が18歳以上、54歳以下で健康な方
  • 体重が男性45kg以上、女性40kg以上の方

ドナー登録できない人

  • 病気療養中または服薬中の方(特に気管支ぜんそく、肝臓病、腎臓病、糖尿病など、慢性疾患の方)
  • 悪性腫瘍(がん)、膠原病(慢性関節リウマチなど)、自己免疫疾患、先天性心疾患、心筋梗塞、狭心症、脳卒中
  • 悪性高熱症の場合は、本人またはご家族に病歴がある方
  • 最高血圧が151以上または89以下の方、最低血圧が101以上の方
  • 輸血を受けたことがある方、貧血の方、血液の病気の方
  • ウイルス性肝炎、エイズ、梅毒、マラリアなどの感染症の病気の方
  • 食事や薬で呼吸困難や高度の発疹などの既往がある方
  • 過度の肥満の方(体重kg÷身長m÷身長mが30以上の方)

かなりシビアな条件と言っていいだろう。

だけど、これらの条件をクリアすれば、思いのほか簡単にドナー登録をすることができる。

 

でも、もし仮にドナー提供者に選ばれたとしたらどうなってしまうのだろう?

痛い手術をしたり、ぶっとい注射を打たれちゃったりするのだろうか?

骨髄・末梢血幹細胞の提供方法

ドナー登録すると、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血などの疾患を治療するため、「骨髄移植」か「末梢血幹細胞」の提供を行うことができる。

それぞれに提供の方法が違うので説明しよう。

骨髄移植の手順

病人を助けるための骨髄液はドナー登録者の腰骨に注射をぶっ指して吸引する。

通常は400ml~1200mlほど吸い取られるという。

 

その多くが全身麻酔下で行われ、所要時間は1~3時間。

その後、平均で2~3日ほど入院して退院する。

退院後はコーディネーターが健康状態のフォローアップをする。

 

全身麻酔に数日の入院。

わりと本格的な手術のようだし、その間仕事を休まなきゃいけないし、健康上のリスクだってゼロじゃない!!

末梢血幹細胞移植

末梢血幹細胞移植はちょっとだけ、献血と似ている。

血液を採取する前の3~4日、白血球を増やす薬を注射し、血液の中の造血幹細胞を増やす。

十分に造血幹細胞が増えたところでガッツリと採取する。

 

その所要時間は約3~4時間かかるという。

ドナーは提供後、1~2日で退院し、すぐに日常生活に戻れる。

こちらも専門のコーディネーターが健康状態をフォローアップしてくれる。

 

どちらになるのは運しだい。

だけど、どちらになるにしても数日は入院する必要がありそうだ。

 

務めている仕事先がドナー登録に理解があるのなら、何らかの補助があるかもしれない。

だけど多くの企業がドナー提供を理由とした休日に、何のサポートもしてくれないだろう。

学校やバイトだって同じだ。

 

ここまで聞いたら思うだろう。

ドナー登録には何のメリットがあるんだ!!?」と。

そこで、ドナー登録のデメリットとメリットを考えてみたい。

入院が必要!ドナー登録のデメリットとは?

まずは、ドナー登録のデメリットを考えてみよう。

 

ドナー登録は完全に善意に基づくものなので、たとえ移植による入院で仕事を休むことになっても、休業補償はない。

ただし一部の優良企業では「ドナー特別休暇制度」を導入しているところもあるとか。

 

ドナー提供をする際に、数日は入院しなければならないのも大きなデメリットだ。

その間に給料は出ないし、病院のベットで横になっているので、好きに遊びに行くこともできない。

数日入院しても何も問題ないよ、なんて人はニートくらいしかいないだろう。

 

また、まれに移植後に「痛み」や「発熱」「倦怠感」などが現れることもあるという。

こう考えてみると、ドナー登録ってのはけっこうな”覚悟”が必要なのがわかる。

謝礼はない!!ドナー登録のメリットとは?

次にドナー登録のメリットについて。

 

先ほども説明した通り、ドナー提供には入院の必要があり、その間仕事を休まなきゃいけない。

しかしだからといって、ドナー提供に謝礼金などは一切ない!

謝礼金でもあれば凄いメリットになるのだろうけど、ドナー登録は完全に善意で成り立っている。

 

でも、メリットがないもないってわけじゃない。

まず第一に、ドナー登録をすれば友達に「おれ、ドナー登録したんだぜ!すげぇだろ!?」と自慢ができる。

 

またドナー登録者に万が一、健康被害が起きた場合には補償がしっかりしてる。

後遺症の程度により300万円~最大1億円!!(1億円ももらえる後遺症なんて…恐ろしすぎる。)

 

それにもし、白血病などの不治の病の患者さんを自分の骨髄移植で治すことができたら…すごく「良いことをした気分」が味わえるだろう。

別に金などの謝礼がもらえるわけでもないし、ドナー提供者と合うことは絶対にできないし、誰に感謝されるわけでもない。

 

だけどドナー提供者だけが味わえる「良いことしたな感」は得られる。

これこそが最高のメリットであり報酬というわけだ。

ついでにドナー登録もお願いします

というわけで、ドナー登録は街なかの献血ルームでめっちゃ簡単にできる。

いろいろと大変なことがあるかもしれないけれど、ドナー登録にはちゃんとメリットもあるのだ。

 

私は医者でもないし看護師でもないし、人助けを積極的にするような人間でもないし、そんなことができるようなスキルも持ち合わせていない。

だけど、健康な骨髄なら持ち合わせている。

な~んの努力もなく人助けができるんなら、めんどくさがりの私にとっては最高だ。

 

もしドナー登録に興味があるのなら、もしいつか献血するときに「ついでにドナー登録もお願いします」と言ってみてはいかがだろうか?

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