「朝にアイスクリームを食べるダイエット」なんてものがあるという。
なぜ朝に高カロリーのアイスクリームを食べることが、痩せることにつながるのか？
よくわからない不条理な因果関係。
アイスクリームとダイエットの秘密を探ってみよう。
モーニング・アイスクリーム・ダイエット！！
高脂肪のアイスクリームは少量でも満腹感が得られるのに炭水化物が少なく、代謝を高める栄養素が豊富なのでダイエットに向いているんです。
（中略）
アイスクリームを食べるのに適している時間は朝か15時頃。朝にアイスクリームを食べることにより体温を下げ、体が体温を元に戻そうとすることで代謝があがります。
参照元：朝のアイスクリームはダイエットに効果的♡ 成功するコツや方法は
沖縄にある病院のダイエット外来の先生によると、朝にアイスクリームを食べるのはダイエットに効果的だという。
この記事の内容を掻い摘んで説明すると、以下の3つの理由がアイスクリーム・ダイエットの根拠だとわかる。
①アイスクリームは高脂肪なのにローカーボ（低炭水化物）食品である。
②アイスクリームは体温を低下させ、その結果代謝がアップする。
③アイスクリームの”乳脂肪”にはたんぱく質、脂質、カリウムやカルシウムなどのミネラル類に加え、β-カロテン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB12など、健康に必要な栄養素がバランスよく含まれている。
でも、ほんとに朝にアイスクリームを食べてダイエットにつながるのだろうか？
もしほんとなら、毎朝アイスクリームを貪り食いたい！！
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アイスクリーム・ダイエットの注意点
下痢になるかも！？
いきなり朝に冷たいものをいきなり食べると、胃腸が刺激されて下痢になる可能性があるので注意してほしい。
朝の通勤・通学途中に便意に襲われたら地獄だ。
朝のアイスクリームで体重を落とす前に、大切な人間の尊厳を失ってしまうかもしれない。
安物のアイスクリームでは無意味！
また、食べるアイスクリームは高級なものでなくてはならない。
アイスクリームには、その成分によって厳密な表示基準が設けられている。
アイスクリーム
乳固形分15.0％以上 うち乳脂肪分8.0％以上。最もミルクの風味が感じられる。
アイスミルク
乳固形分10.0％以上 うち乳脂肪分3.0％以上。牛乳と同じくらい乳成分を含む
ラクトアイス
乳固形分3.0％以上。植物油脂が使われることもある。
つまり、安いラクトアイスには乳脂肪がぜんぜん含まれていない可能性があるので、ダイエット効果が薄れてしまうのだ。
たかがアイスクリームとはいえ、高級なものは目玉が飛び出るほど高い。これはまさに、セレブのダイエットといっていいかもしれない。
ダイエット効果はたかが知れている！
アイスクリームは高脂肪なのに低炭水化物ということがだ、めちゃめちゃたっぷりと砂糖が使われている。
それもそのはずで、冷たいアイスを甘く感じるには、とんでもない量の砂糖が必要なのだ。
つまり低炭水化物かもしれないけど、糖質はめっちゃ含まれているということ。
とてもじゃないが、ダイエット効果があるとは思えない。
また、乳脂肪には確かにいろんな栄養素が含まれているかもしれないが、牧場で提供される特濃アイスクリームならだしも、スーパーで販売されているアイスクリームに含まれる乳脂肪なんてたかが知れているだろう。
朝にアイスクリームを食べるよりも、キンキンに冷えた牛乳を200ml一気飲みするほうが遥かにダイエット効果が高いはずだ。
朝食を抜くよりは遥かにマシ
…というわけで、「朝にアイスクリームを食べるダイエット」は、それほど劇的なダイエット効果があるとはいいがたい。
しかし、アイスクリームが大好きな人なら朝からバンバン食べてもいいんじゃないだろうか。
朝食を抜くよりは遥かにマシだ。
体の大きさが勝敗に直結する”相撲取り”は、言うなれば太るプロフェッショナルだ。
そんな相撲取りは、絶対に朝食を食べない。
午前中に稽古をして、そのあとにたっぷりと昼飯のちゃんこを食べる。
空腹の状態でたくさん食べると、血中のインシュリンが急激に増加し、摂取カロリーが効果的に脂肪として蓄えられるのだ。
朝食を抜くと太るってのは、ある程度理に適っている。
もしダイエットをしたいのなら、朝食を食べないよりは、アイスクリームを食べたほうがいいだろう。
朝に食欲がわかないよ～なんて人は、アイスクリームだけでも食べるのが効果的かもしれない。
朝のぼ～っとした脳みそに、アイスクリームに含まれるたっぷりの糖分はダイレクトな栄養補給になるはず。
特に暑い夏なんかは、朝にアイスクリームを食べれば頭の身体もスッキリして、なかなかいいんじゃないだろうか。