自分のしゃべる言葉を一番よく聞いている人は誰だろう?
それは言うまでもなく自分自身。
そしてそれは恐ろしいくらい自分の深層心理に影響を与えてしまう。
つまり人の悪口や愚痴などなど…ネガティブな言葉を使って一番損するのは自分自身。
「疲れた…」
「あいつ、サイテー!」
「馬鹿じゃね~の」
「もうやだ!」
こんなネガティブ・ワードは、まわりはもちろん自分自身のメンタルにもすご~く害悪。
今回はネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換する方法、心があったかくなるようハートフルでファニーな言葉を使うコツを紹介しよう。
言葉の力を理解し、それを適切にコントロールする。
これができるのとできないのでは、その後の人生が大きく変わってくるはずだ!!
ネガティブな言葉を使うと”必ず”不幸になる理由
大切なことなのでもう一度言うけれど、自分自身の言葉を一番聞いているのは自分自身だ。
そして言葉には、すっごい力がある。
日本には古くから言霊(コトダマ)という言葉がある。
コトバそのものに宿る、不思議なチカラのことだ。
日本人は、太古の昔から言葉の力を知っていた。
聖書にだってこんな言葉がある。
初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。
実は、言葉は神なのだとか。
すごい!
そんな言葉が持つ恐るべき力、厳然たる事実を伝える”事例”を紹介しよう。
健康に育っている観葉植物に、毎日悪口や罵声を浴びせまくると枯れていしまうという。それは人間にも言える。
水に「ありがとう」と言い続けると水の結晶がキレイになるという。それは人間にも言える。
うどん粉にオペラを聴かせると、コシのあるうまいうどんが出来るという。それは人間にも言える。
フラワーロックにファンキーな曲を聴かせると踊る。それは人間にも言える。
太陽の光差す爽やかな朝、ベットから起き上がり「う~っ」と背伸びをする。
そうしたら、あくびを噛み殺しながら叫ぼう。
「もう死にたい!!」
毎朝かかさず続ければ、きっとうつ状態になってしまうだろう。
「おれはもうダメだ!」
「死んだ方がマシだ!」
「役立たずのゴミだ!」
「地球に寄生するダニだ!」
「スペース・デブリだ!!」
でも大丈夫。きっとうつ状態になる。
とっても大切なことなので、さらにさらにもう一度言おう。
言葉には力がある。
日々使う言葉は、自分自身への暗示となり、強烈に自分のメンタルに影響を及ぼす。
だとしたら先ほどの言葉「もう死にたい」を「今日も元気にやったるぜ~!!」にしたらどうなるだろう?
きっといつもより元気な一日になるに違いない。
朝起きた瞬間に飛び起きて「ばんざーい!ばんざーーい!!ばんざーーーい!!!」と万歳三唱をしたとしたら?
もう今にも人間魚雷に乗り込み敵駆逐艦に向けて飛び出しそうな勢いで1日を過ごせるだろう。その是非は置いておいて。
嘘だと思うだろうか?
馬鹿らしいと?
そう思うならやってみて欲しい。
たとえどんなに気分が落ち込んでいようと、空元気でもポジティブな言葉を叫んだら気分も少しずつ変わる。
たとえ本当にどん底で、ベンタブラックよりも真っ暗な気分だったとしてもだ。
そう、自分の言葉は深層心理に強烈に暗示を与えるので、たとえどんなに暗い気分だったとしても信じていなくても、ただ使う言葉だけポジティブならオールオッケーなのだ。
いやいやだけどもさ、使っちゃうって、ネガティブな言葉をさ~。
そんな人にはネガティブな言葉をポジティブに変える練習を積むといい。
必要なのは練習だ。
考え方を変えるとか、そういった精神論ではなく、純粋に”技術”の問題。
スポーツの基礎練習や、漢字の反復練習と同じ。
これが出来ると素晴らしい人生が待っているぞ!
ネガティブな言葉をポジティブに変換するコツや具体例
ネガティブな言葉をポジティブに変換するには、結構な慣れや訓練が必要だ。
参考にその変換例を見てみよう。
誤:「腹減ったぁ~」
正:「美味しいものが食べたい!」
意外にも、普段よく使われる「腹減った~」という発言はネガティブな言葉に分類される。
「腹減った」という発言は、「ない」という事実について自分の気持ちを向けているからだ。
対して「美味しいものが食べたい」がスポットを当てているのは”希望”だ。
深層心理が美味しいものを想像させ、幸せな気分になってしまう。
「美味しいもの」を具体的に「豚骨ラーメン」や「カツカレー」にするとより効果的。
ただし「フランス料理のフルコースがたべたいなぁ~」なんて言っていたら鉄拳制裁もやむなしである。
誤:「ごめんね」「すいません」
正:「ありがとう」
「ごめんね」「すいません」これらの一言はありがとうに変換可である場合が多い。
日常生活で「ありがとう」を使える場面では積極的に使っていこう。
ただし、借金の取り立てに来たヤクザに土下座をしながら「ありがとう!」と言ってはいけない。
誤:「彼は暗くて引っ込み思案な人間です」
正:「彼は物静かで思慮深い人間です」
人の個性というものは言い方次第で、悪口にも褒め言葉にもなる。
無口という個性もそれを物静かと捉え、その個性を伸ばせば素晴らしい人間になるだろう。
雄弁は銀、沈黙は金なのだ。
誤:「ああ、今日も疲れた…。もう死にたい…」
正:「ああ、今日も頑張った。生きたい!!」
まったく正反対のセリフに思えるかもしれないが、意味はほとんど同じ。
実は「死にたい」と「生きたい」は類似語なのだ。
そして言葉は感情を加速させる。
ついつい口癖で「今日も疲れた…」なんて口走ったら、ほんとに疲れが倍増。
「もう死にたい…」なんて言ったら死にたさ倍増である。
それよりも「頑張ったなぁ~」とか「充実しすぎていたよ~」なんて表現に変更した方が良いはずだ。
ホントに心からそう思っている必要はない。
純粋な技術(テクニック)として、言葉の力を自分のために上手く利用するのだ。
誤:「お腹が痛い…うう…下痢だ…」
正:「うう…腸内細菌たちが今、猛烈にパーティーしてるぜ!!」
あらゆる意味で限界を迎えた場合は、程よい現実逃避が必要となる場合もある。
そんな時も言葉の力はすさまじい力を発揮するだろう。
言葉は深層心理の奥深くに直接的に影響を与えるのだ!!
余談であるが、私自身が人生の中で出会った最もポジティブな言葉も、ここであわせて紹介したい。
それがこちら
「やった!やった!息を吸える 息を吐ける♪」
これははっぱ隊が歌う「YATTA!」という曲の歌詞。
YATTA!は笑う犬の生活というバラエティ番組から生まれたポジティブな応援ソングなんだけど、中でもこの一節は秀逸!
息を吸えること、息を吐けること、この”当たり前”に「やった~!!」と喜べたら無敵だよね。
ちなみに凄まじくポジティブな曲であるYATTA!の人気は日本にとどまらず、世界中で愛されている。
試しにYouTubeで「YATTA!」と検索してみて欲しい。
世界中の人々が葉っぱ一枚の格好で踊っているのを発見するはずだ。
それを見ているだけで、めちゃくちゃ元気を貰えるぞ!!
今日から使える!ネガティブからポジティブへ変換する具体例
ネガティブ言葉 | ポジティブ言葉 |
暗い・無口 | 落ち着いている・思慮深い |
八方美人 | 社交性が高い・人懐っこい |
飽きっぽい | 好奇心が強い |
諦めが早い | 切り替えが早い |
図々しい | 行動力がある |
疑り深い | 用心深い |
粘着質 | 粘り強い |
いいかげん | おおらか |
疲れた | 頑張った |
ダサい | 個性的 |
気が弱い | 優しい |
疲れすぎて死ぬ~ | ふかふかの布団で爆睡できるぞ |
宝くじなんて絶対当たんね~よ! | 7億当たったら何買おうかな~ |
孤独で寂しい | ひとりの時間を誰にも邪魔されないぞ |
もうダメだ! | なんとかなる! |
また失敗だ… | これがダメなことを学んだ |
イライラするッ! | まあ、いっかぁ~ |
ヤバい、緊張してきた。ダメだ~ | ここで成功したらめっちゃカッコいいぞ |
このカレー辛すぎるだろ! | 身体がポカポカしてダイエットになる~ |
肉じゃがが母さんの味にならないよ… | ルーを入れてカレーにする |
「ポジティブな言葉の変換」は自分をよい方向に持っていく強力なパワーになるわけだけど、このスキルは対人関係でも大いに力を発揮する。
子育てや友人関係でも使える!ポジティブな言葉を使って相手を良い方向に導く方法
友達とか家族とか知人とか、そんな人からネガティブな言葉を聞くと、自分の気分が滅入ってしまう。
そんな経験がある人も多いだろう。
言葉は自分だけでなく、他人へも強力に作用する。
だとしたら、相手の気分を下げるような言葉を使わずに、気分がよくなる言葉を使いたいもの。
ここでは、ポジティブな言葉で他人の無意識へアプローチする方法を学んでほしい。
誤:「うるさい!!騒いじゃだめだよ!!」
正:「静かにしようね!!」
言葉は深層心理に暗示をかける。
相手を怒鳴りつけて”恐怖”によって行動をコントロールする方法は、子育てだろうが、仕事だろうが、スポーツの指導だろうが、あらゆる状況下において適切ではない。
怒鳴られた相手は一時期、ちゃんと行動するかもしれないが、その深層心理にはネガティブな動機が渦巻くことになる。
その歪みはいつかもっと大きな問題となって噴出するだろう。
それよりも、ポジティブで優しい言葉で怒鳴りつけて欲しい。
「○○してはダメ!」という否定の言葉は、○○という行動に焦点を当てている。
騒いじゃだめと言われれば、言われた方は”騒ぐ自分”をイメージする。
お菓子を食べちゃだめと言われれば、言われた方は”お菓子を食べる自分”をイメージする。
これでは行動のコントロールは難しい。
では「静かにしようね!」はどうだろう。
このような具体的で優しい言葉はダイレクトに相手の脳髄に伝わり、即座に「静かにしている自分」が脳内でイメージ化!
さわいじゃダメ!という注意より具体的かつ効果的な、相手に対する動機づけになるだろう。
「我慢しようね」
「キレイに食べようね」
「仲良くしようね」
「よくできたね」
子育てのときは、こんな風にこどもに言ってあげて欲しい。
誤:「おまえはなんで同じ失敗を繰り返すんだ!!このグズッ!!」
正:「どうやったら上手くいくのか考えてみようか」
こんな言葉をつかえる上司のもとで働きたい!この人の為なら頑張れる!!と思わないだろうか?
「なんで同じ失敗をするんだ!!」と言われたら、言われた方は失敗について考えたり、自分はグズなんだぁ~と泣きだす。
しかし「上手くいくか考えよう」という発言は、相手の気持ちの方向性を「上手にこなす方法」に進路変更できるだろう。
言葉は”無意識的な思考の方向性”を変えることができる。
ネガティブな言葉を使うと、まったく意識せずとも考えがネガティブ方向に向かってしまい、トータル的なパフォーマンスが劇的に落ちてしまうだろう。
使う言葉の影響を最も受けるのは自分自身だが、その次に影響を受けるのは言葉を伝えた”相手”なのだ。
”怒る”や”叱る”は必要ない!教育に必要なたったひとつのこと
言葉の力で効果的に他人の行動を良い方向に向かわせるためには、ネガティブな言葉を一切使わず、ポジティブな言葉を使う必要がある。
でも、やってはいけないことをやった子どもや、同じ失敗を繰り返す部下には、めちゃくちゃ怒ることも時には必要ではないだろうか?
感情に任せて怒るのはダメなのだとしても、しっかりと叱ることは絶対に必要なのではないか??
世の中にはそういった強い指導でしか変われない人もいるのではないだろうか???
…結論から言えば、怒るも叱るもまったく必要ない。
「怒る」とは怒りの感情にまかせて、声を荒げたりしながら他人を”恐怖”でコントロールしようとすること。
「叱る」とは冷静に、しかし語気を強めて、相手の行動の問題点や改善点を指導すること。
なんとなく叱るのなら良さそうだけど、ネガティブな言葉を使ってしまうし、相手に恐怖を与えるのは「怒る」と同じだ。
それに怒るも叱るも、その判別はあいまいで、イマイチよくわからない。
どうすればいいのか?
簡単だ。
怒らず、叱らず、ただ教えればいい。
間違っていたポイント、原因、問題点、改善点、それらを丁寧に教える。
怒るや叱るとは違い、「教える」にはネガティブな言葉は必要ない。
相手が間違った行動をとったのは、それを知らなかったから、経験が浅かったから、そんなスタンス。
もし何か間違いをおかしたら、何が問題かをしっかり教えればいい。
もし同じ間違いを3回やらかしたら、そのときにも教えればいい。
もし同じ間違いを5回もやらかしたら、そのときにはもっと丁寧に教えればいい。
もし同じ間違いを10回繰り返したら、しっかりと相手の問題点を考えて、さらに丁寧に、真剣に教えればいい。
それが教育、”教”えて”育”てるってことなのではないだろうか。
愚痴や他人の悪口を言わないようにするためのたったひとつの方法
異常に盛り上がるよねえ。
職場の飲み会での、その場にいない上司の悪口!!
ネガティブな言葉は自分にとっても他人にとっても、百害あって一利なし。
でも、愚痴や悪口にも良いところはあると考える人もいる。
「愚痴を聞いてもらうとストレス解消になる」
「誰かの悪口をみんなで言うと、なんとなく仲良くなれるし、仲間はずれは怖い」
「ネットの掲示板ならどれだけ悪口を書き込んでも問題ないだろ」
「非難することで間違いを正して、世の中を良くしているんだ」
確かにそうかもしれない。
…それでもなお、愚痴や悪口を言うのはオススメしない。
なぜ、人々は悪口や愚痴をいう”必要”があるのか?
なぜ、他人を批判したりけなす”必要”があるのか?
突き詰めて考えれば、自分自身の中にあるストレスや不満を外にまき散らしているだけだ。
人間関係を維持するためでも、他人をより良い方向に導きたいわけでも、社会を変えたいわけでもなく、自分自身のため。
本当にストレスがなく、自分という存在を肯定している人間は、不満や愚痴を言う”必要”がない。
それでいて、じゃあネガティブな言葉をまき散らしたら自分だけでもスッキリするかというと、実はそうでもない。
それはダイエット中の美味しそうなデザートに似ている。
食べれば一瞬だけ嬉しくてすっごく満足するけど、結局のところ体重は増えるし、あとで後悔しちゃう。
ネガティブな言葉も同じで、得らえる満足感は一瞬だけ。
結局のところ、他人を不快にするし、自分をも不快にする。
「でも、仕事でストレスたまってるし、愚痴をいいたくもなるよ!」
「悪口ってめちゃくちゃ盛り上がるんだよ!」
「ムカつくやつにはガツンと言って何が悪いんだよ!」
でも、そう思うかもしれない。
そんな時はどうすればいいのだろうか?
そんなときは…
我慢する!!
ただひたすらに、悪い言葉を使わないように我慢する!!
自分の中のストレス、不満をぐっと抑え込み、まわりの人間に不快感を与えないようにする。
匿名でやってるTwitterやSNSでもすらも、不満や悪口を書き込むのは止めておいた方がいい。
まわりの人間を観察してみると、人徳があって人気がある人って、自然にこれが出来ているんだよね。
精神的に未熟であったり、脳の前頭葉の機能が低い人には難しいだろうけど、それでもネガティブな言葉を使わないようにすることを意識するだけで少しずつ改善していくはず。
悪口や愚痴は、自分の心の醜さを大声で宣伝しているのと同じ。
愚痴や他人の悪口は極力言わないようにし、グッとこらえて清廉な人間になるよう努力してみよう。
人の”生き方”は絶対に変わらない。変えられるのは…
世の中にはいろんな自己啓発本が出ている。
そんな本には「人生を前向きに捉えよう」「目標を設定しよう」「物事の良い面を見よう」などなどと立派なことがたくさん書かれている。
だけど、人は変わらない。
「三つ子の魂百まで」と言われるように、自分のキャラクターはこどもの頃に大体決まっていて、その基本的人格の中で少しずつ変わりながら生きている。
引っ込み思案な人がいきなり社交的になれるわけはないのだ。
テレビで千原ジュニアが言っていたが、彼は幼少の頃から物事を変な角度から見てツッコミを入れるようなお子さんだったという。
「いまと変わってないな~」としみじみ思ったそう。
人間ってのは生き方をそう簡単に変えられるもんじゃない。
だけど、使う言葉なら変えられる。
もちろん使う言葉を変えるのも難しいけど、性格を変えるよりははるかに簡単だ。
これは別に「ポジティブな言葉を使ってポジティブシンキングになろう!!」とか「みんなに好かれよう!!」とか「モテよう!!」とか、そういうことではない。
良い言葉を使うと、それだけでただ単にメリットがたくさんあるという話。
言葉の使い方を良くすれば、自分の性格は相変わらずだったとしても、いろいろと物事が良い方面に転がるようになる。
大切なことなので、何度でも言おう。
言葉には人生を変えるだけの”力”がある。
(だって、言葉は聖霊であり、神さまなんだから)
ネガティブな発言ばっかりしていると、それが自己暗示になり本当に気分も暗くなる。
人の悪口ばかり言っている人の傍にいると精神的に疲れるし、自分が人の悪口ばっかり言っていても精神的に疲れる。
時に言葉は現実のナイフよりも人を傷つける。
時に言葉はレッドブルより人を元気づける。
自分が発する言葉を一番よく聞いてくれる人が自分自身なら、自分自身を元気づける言葉やポジティブな言葉を使った方が、今より100倍幸せになれるだろう!!
追記:朝起きた後の「お祈り」で自分を変える!!
心理学者の名越先生が仰っていたのだけれど、自分の自動思考を変える方法として効果的なのが「朝のお祈り」なんだとか。
お祈りといってもやり方は簡単。
朝、起きた後に自分がこうありたいという”ポジティブな言葉”をつぶやくだけ。
たとえば…
今日は一日、楽しく過ごします。
全部うまくいきます。
みんなが幸せに笑顔になります。
ふと気づくとネガティブな考え方ばかりしてしまう、悪い自動思考に囚われている方は、まず朝のポジティブなお祈りから。
実際的な行動だし、最初の一歩としてとてもやりやすいと思う。
これできっと人生はうまくいくかも!?