バラエティ番組で「超能力捜査官の能力は本当なのか?」の検証が行われたことがあった。
①トリビアの泉の検証された「FBI捜査官は透視で馬券を当てることができるのか?」
②水曜日のダウンタウン「FBI透視捜査官だったら○×問題クイズの内容がわからなくても当てられる説」
はたして超能力はホンモノなのか?その検証結果を紹介しよう。
超能力透視で競馬は当てられるのか??
かつて放送されていたバラエティー番組「トリビアの泉」で、「FBI超能力捜査官の透視で競馬は当てられるのか?」について検証を行った。
この実験に協力してくれるのは、FBI超能力調査官として数々の難事件を解決に導いてきたマダム千里眼ことシャロン・ジョーンズだ。
シャロンはアメリカで放送されている「サイキック・ディテクティブズ」(超能力・探偵)にも出演している実力者。
舞台は埼玉県の浦和競馬場。番組スタッフ100名が自腹で支払った1万円、合計100万円を超能力捜査官が指定した一頭に一点勝負!!
はたしてシャロンは万馬券を当てることができるのだろうか!?
シャロン、100万円を前に震える
パドックで真剣な目で馬を見つめるシャロン。彼女はおもむろにスタッフに聞いた。
「こういう新聞ってどういう馬が人気か書いてあるはずよね?どうやって読めばいいのかしら?」
競馬新聞が超能力透視に必要なのか?
迷ったあげく、彼女は4番を選ぶ。
「4番…4番が見えるわ。4番の馬のお尻が先頭でゴールするのが見えたのよ」
みんなから集めた100万円を持ち、馬券売り場へ向かうシャロンから驚きの言葉が!
「お金、賭けなくてもいいんじゃないかしら…」
100万円にビビるシャロン。
しかし迷いつつも、スタッフに促され4番を単勝で100万円購入!
あまり自信がないように見えるシャロンは、レース場に背を向けて呟いた。
「レースが終わったら教えて」
「え、レースを見ないんですか?」
「嫌よ…見るのが怖いの!」
見るのが怖いのって…。
目を瞑り、緊張の面持ちのシャロン。ついに運命のレースが始まる!!
すると、4番の馬がいきなり良い走りを見せる。
「お願いだから前のほうに行って!」
「早く仕掛けて!そこよ!」
結局はレースを見ちゃうシャロン。4番の馬は序盤から先頭に立ち、そのまま最終直線へ。そこでも失速せずに、思わぬ伸びを見せる。それを見て、シャロンが叫ぶ。
「きゃぁぁーーっ!」
そのまま4番がトップでゴール!なんと、FBI超能力捜査官シャロンの透視が見事的中したのだ!!
「アッハッハ!ウッフッフッ!!アァーーー!」
シャロン大喜び!
「やったわ!みんな当たったわよ!」
「ほら、だから4番のお尻が見えたって言ったでしょう!」とガッツポーズ!
よかったね、シャロン!!
結局賭けた100万円は210万円なり、その利益110万円はスマトラ沖地震の義援金として寄付された。なんともいい話だ。
トリビアの泉の検証結果、FBI超能力捜査官の透視は当たるということがわかった!
ちなみにこの企画の前に「福袋の中身は透視できるのか?」というトリビアも検証されたが、そっちは全然当たらなかった。はたして、本当にFBI超能力捜査官に透視能力はあるのだろうか?
次は水曜日のダウンタウンの企画だ。
FBI透視捜査官だったら○×問題で問題がわからなくても泥まみれにならない??
水曜日のダウンタウンで、超能力捜査官の能力を確かめる企画が行われた。
「FBI透視捜査官だったらアメリカ横断ウルトラクイズの○×にダイブするヤツ問題がわからなくても泥まみれにならない説」
テレビスタッフがFBIに問い合わせるも、まったく相手にされず、結局は外国人の超能力者を探すことに。そこで番組企画に協力してくれたのは、”すべてを見通す超人”ことウェイン・ホフマンだ。
彼の透視能力は世界中で認められていて、日本でもテレビ番組に出演して数多くの視聴者を驚かせてきた経歴を持っている。
では早速、検証の結果を紹介しよう。
大きな広場の前にウェイン、そして20メートルほど先には大きな○と×の書かれた板が。そこに飛び込み、正解なら青いマットが、不正解なら泥水まみれになってしまう。
そっそく○×問題スタート!
~♪~♪(民謡音楽が流れる)
「”どじょうすくい”でおなじみの安来節ですが、安来節は和歌山県の民謡である。○か×か?」(翻訳なし)
本当に壁の向こうが見えるのなら、問題などわからなくても泥まみれにはならないはず…。
ウェインは精神を集中させた後、迷いなく×に飛び込んだ。するとそこにはブルーのマットが!
「×の方に、このブルーのマットが見えたんだ」
そう答える余裕のウェインであった。
続いて第二問。
「コツをつかむの”コツ”漢字で書くと骨である。○か×か?」
ここでも迷いなく○に飛び込むウェイン。結果は正解!驚くべきことに、質問の内容も理解していないのに連続で正解したのだ。
さらに第三問。
ここでスタッフは、ウェインの傍にいる”怪しげな通訳”が答えを教えているのではないかと睨んだ。通訳はウェインの方から指定してきた上、問題が読まれた後にその通訳は○×の答えがわかる位置に移動していたのだ。
そこでスタッフはこの通訳の行動を制限。その上でウェインに問題を出した。
「NHKの紅白歌合戦、1951年に放送された第1回の優勝は赤組である。○か×か?」
そこでウェインが選んだのは×。ここでも見事に正解であった。
どうやら通訳がサインを送っていたわけではなさそうだ。
そこで最終問題。
次の問題は、○と×のどちらも泥水という悪魔のクイズ。本当に透視能力があるのなら、見抜けるであろうというわけだ。
「結婚式の招待状に返信する際”御”の文字を”寿”で消す。○か×か?」
答えは○だけど、どちらを選んでも泥まみれになってしまう。
ウェインは泥まみれになるのだろうか?
泥まみれになるウェイン
今までのクイズとは違い、悩み始めるウェイン。
「青いマットが見えないんだ…理由はわからない」
悩んだ挙句、どちらも泥であることを見抜いたウェイン。「いけすかない外国人を泥まみれにしてやりたい!」という水曜日のダウンタウンの思惑を見事に裏切ったのだ。
そこで収録は終了。ウェインはロケバスに戻っていったのだが…そこには落とし穴が!
みごと落とし穴に落ちて泥まみれになるウェイン。
「なぜ落とし穴がわからなかったのですか?」
「集中しなきゃわからないよ~」(笑)
本来ならブチ切れていいところだけど、穴の中から大笑いで対応してくれたウェインは、普通に良い人であった。
まったく、水曜日のダウンタウンの企画は恐ろしい。
超能力捜査官の能力はホンモノなのか?
今回二つのテレビ番組を紹介したわけだが、結果的にはどちらの番組でも超能力者が透視を成功させている。
果たして、本当に超能力はあるのだろうか?
トリビアの泉のほうは、ただ単に偶然競馬を当ててテンションが上がったおばちゃんにしか見えない。
水曜日のダウンタウンの方は、ウェインの”透視のやり方”がもう、マジシャンそのものだし、内容もマジシャンなら簡単にできるレベルのもの。ホントに超能力なのか疑わしい。
もし超能力がホンモノなら、競馬でいくらでも儲けられるし、カジノのブラックジャックで勝ちまくって大儲けできるはず。それが出来ないのなら、やっぱり何らかのトリックがあるのだろう。
もちろん、超能力を使うことがズルだからやらないってこともあるだろうし、疑わしいからって”超能力はインチキです”ってことにはならない。
大事なのは何事も頭から信じずに、曖昧なことを曖昧なままに受け入れるってこと。これができるってのは、人間の特殊能力の一つだと思う。これは進化した人工知能でも難しいことだ。
超能力はホントにあるのかもしれないし、インチキかもしれない。でもまあ、あると思っていたほうがきっと楽しいだろう。
超能力を100%信じてしまったり、絶対ウソ!と断じてしまうよりも、そんなスタンスが一番バランスが取れているのではないだろうか。