宇宙の法則 自己啓発

決定回避の法則とラーメン屋について。選択肢に立ち向かう事が生きる事ではないだろうか?

行動心理学に「決定回避の法則」というものがある。

この法則はマーケティングなどで、日常生活の中でも活用されている。

決定回避の法則を使って、より良い人生を歩むヒントを探ってみよう。

決定回避の法則とラーメン

マーケティングでよく使われる行動心理学に「決定回避の法則」というものがある。

決定回避の法則とは「選択肢が増えれば増えるほど、人は行動を起こせなくなる」という心理法則の事だ。

 

ラーメン屋に入ってみたら、味噌ラーメンと塩ラーメンと醤油ラーメンがあって、しかもそれら全部が美味しそうで身動きが取れなくなってしまったことはないだろうか?

わたしは、ある。

 

「やっぱり醤油か?いやいや、でも最近味噌ラーメン食べてないし、写真見ると美味しそうだ。でもあっさり塩も捨てがたい。てか、塩が一番好きだしなぁ…。でもある意味逆にここは醤油でいってみるか?しかし味噌は発酵食品で健康にもいいし。おお、塩は天然岩塩を使っているのか…」

 

人は選択肢が増えれば増えるほど、一見便利になったと思うだろう。選択肢が増える=顧客満足度がアップすると思うかも知れない。しかし実際は違う。

選択肢が増えれば増えるほど、人はストレスに晒される。苦悩した挙句、選べない。選択したものに対して後悔する場合すらある。

「やっぱり塩ラーメンにしておけばよかった…」

そんなに選択肢を作ってたくさんの種類のラーメンを出すくらいなら、豚骨ラーメン一本に絞って営業する方が、遥かに顧客満足度は高くなるだろう。

一種類のスープで営業しているラーメン屋で後悔することはほとんどない。味玉も食べたかった、チャーシュー麺にしておけばよかった、そんな後悔はスープの種類に対する苦悩に比べれば取るに足らないだろう。もちろんゲロマズなラーメンで後悔する事はあるが…。

決定回避の法則は選択肢があるという事が必ずしも良い結果を生むとは限らないことを教えてくれる。

決定回避の法則とソフトクリーム

ソフトクリームには通常”バニラ”と”チョコ”味がある。2択というシンプルな選択だ。しかし、もちろんどちらにするか迷う。

「ソフトクリームそのものの味を存分に満喫できるバニラ味か…或いはハズレのない美味しさを持つチョコ味か…」

悩み、身動きが取れなくなった場合に、ソフトクリームは恐るべき第三の選択肢を顧客に提示する。

つまり、ミックス。

バニラとチョコのミックスだ。

まだ若かったころは、バニラも食べたい、チョコも食べたいという欲を満足させるために、無邪気にミックスソフトクリームを注文していた。

しかし年齢を重ねてみると、その選択肢に疑問がわいてきたのだ。

(はたして、ミックスという回答は正解なのか…?)

ミックスを頼むことによって、確かにバニラとチョコ味は楽しめるかもしれない。しかし、それぞれの味が中和されてしまうというのもまた事実なのだ。

バニラソフトクリームを頼む方が、よりバニラ味を楽しめるし、チョコソフトクリームを頼む方が、よりチョコ味を楽しめる。そんなささやかな真実にたどり着くまでに、どれだけの回り道をしてしまったのか知れない。

それからというもの、バニラ・チョコ・ミックスという選択肢を前に、まったく身動きが取れなくなってしまう自分がいる。

どうせなら、バニラのソフトクリームだけにして欲しい。そこには何の憂いも後悔も苦悶も存在しない。唯一神を信仰するときの様な、絶対的な安らぎがあるのだ。

選択肢こそが、苦悩や後悔の原因とさえ思えてくる。

イケメン男子や美人はなぜ婚期を逃すのか?

イケメン男子や美人は何故婚期を逃すのだろうか?

これも「結婚相手を選べるほどモテていた」という事実の弊害なのかもしれない。

つまり、結婚相手を選ぶ選択肢が多ければ多いほどに、結婚という行動を起こせなくなっていたのだ。これも決定回避の法則の結果だろう。

 

結婚相手を選択することが出来る=幸せとは限らない。

人間の何万年という長い歴史の中で、自由に相手を選べる恋愛結婚が一般的になってきたのはここ数十年の話だ。

選べるという事が幸せにつながるとは限らない。お見合い結婚と恋愛結婚で幸せな結婚生活をおくれるかどうかは決まらないのではないだろうか。

決定回避の法則に立ち向かう事

決定回避の法則は「選択肢が増えれば増えるほど、人は行動を起こせなくなる」という事を教えてくれる。選択肢が人を迷わせ、身動きが取れなくなる原因になる。

だとしたら、すべての選択肢を失くして、ただレールの上を走るような人生が幸せなのだろうか?

ベイクド・チーズケーキとレア・チーズケーキのどちらが美味いのかはわからないが、それだけは絶対に違うとわかる。

 

たしかに選択肢の数が増えたからといって、正しい選択肢を選べるわけではないし、幸せになれるわけでもない。我々はたくさんの選択肢を前に、何もできずにただ茫然としてしまうかも知れない。しかしそれでもなお、正しい選択肢をつかみ取ろうと努力する。その姿勢こそが、人生を切り開くはずだ。

 

こだわりの豚骨ラーメンしか出さないラーメン屋が絶対に正しいのか?

違うだろう。

人生を切り開く正しい判断力と精神力が備わった時、さまざまな味のラインナップが存在するラーメン屋で、その時の気分や好みでもって正しい判断を下すことが出来る。

決定回避の法則を乗り越えて、決定に立ち向かう”意思”、それが私たちを強くするのではないだろうか?

 

バニラ?チョコ?ミックス?

どれも美味しそうで身動きが取れない。迷い、悩み、苦悩する。

そんな中で一歩を踏み出し自分で決断すること。そして自分の決断に責任を持つこと

これこそが、より良い人生を送るために大切なことなのだろう。

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