2020年9月3日にユニセフのイノチェンティ研究所が「先進国の子どもの幸福度ランキング」を発表した。
その中で日本の「精神的な幸福」がワースト2位という結果となり、けっこうな話題になっている。
先進・新興国に住む子どもの幸福度を調査したユニセフ(国連児童基金)の最新報告書が、話題になっている。
日本の子どもは、肥満の割合など「身体的な健康」では1位だったが、自殺率などから算出した「精神的な幸福」ではワースト2位だった。
参照元:日本の子ども、健康なのに「精神的な幸福度」はワースト2位。高い自殺率の問題、改めて浮き彫りに(ハフィントンポスト)
このレポートでは子供たちの幸せを3つのカテゴリーに分けてランキング作成している。
①精神的幸福度
②肉体的健康
③基礎学力やコミュニケーション能力などのスキル
日本は先進38か国中、全体としての幸福度は20位。
精神的幸福度は37位。
肉体的健康度は1位。
スキルは27位。
精神的幸福が突出して悪いけど、それ以外はけっして悪い結果ではない。
ちなみに38か国の精神的幸福度ランキングがこちら。
順位 | 国 |
1位 | オランダ |
2位 | キプロス |
3位 | スペイン |
4位 | ルーマニア |
5位 | デンマーク |
6位 | ポルトガル |
7位 | フランス |
8位 | ギリシャ |
9位 | イタリア |
10位 | クロアチア |
11位 | ノルウェー |
12位 | フィンランド |
13位 | スイス |
14位 | スロバキア |
15位 | ハンガリー |
16位 | ドイツ |
17位 | ベルギー |
18位 | ブルガリア |
19位 | ルクセンブルク |
20位 | アイスランド |
21位 | オーストリア |
22位 | スウェーデン |
23位 | スロベニア |
24位 | チェコ |
25位 | ラトビア |
26位 | アイルランド |
27位 | チリ |
28位 | マルタ |
29位 | イギリス |
30位 | ポーランド |
31位 | カナダ |
32位 | アメリカ |
33位 | エストニア |
34位 | 大韓民国 |
35位 | オーストラリア |
36位 | リトアニア |
37位 | 日本 |
38位 | ニュージーランド |
意外にも、日本よりもこどもの精神的幸福度が低い国としてニュージーランドが!!
ニュージーランドってそんな不幸なイメージがない。
若くてキレイな女性の首相だし、新型コロナウイルスの対処はそつなくこなしてたし、先進的で平和なイメージがあるのだけれど…。
ユニセフのレポートには「子どもたちの自殺率についてのランキング」も掲載されていた。
この結果がさらにヤバい!!
先進国の自殺率ランキングがこちら。
順位 | 国 | 10万人当たりの自殺者数 |
1位 | リトアニア | 18.2 |
2位 | ニュージーランド | 14.9 |
3位 | エストニア | 13.9 |
4位 | アイスランド | 9.7 |
4位 | オーストラリア | 9.7 |
6位 | ラトビア | 9.5 |
7位 | カナダ | 9.0 |
8位 | ポーランド | 8.8 |
9位 | アメリカ | 8.7 |
10位 | フィンランド | 8.2 |
11位 | チリ | 8.0 |
12位 | 日本 | 7.5 |
13位 | 大韓民国 | 7.3 |
13位 | スウェーデン | 7.3 |
15位 | オーストリア | 7.2 |
16位 | メキシコ | 7.1 |
17位 | スイス | 7.0 |
18位 | マルタ | 6.8 |
19位 | チェコ | 6.7 |
20位 | アイルランド | 6.4 |
21位 | ベルギー | 6.1 |
22位 | ルクセンブルク | 6.0 |
23位 | スロベニア | 5.6 |
24位 | ルーマニア | 5.1 |
24位 | ノルウェー | 5.1 |
26位 | オランダ | 4.8 |
27位 | ハンガリー | 4.5 |
28位 | ドイツ | 4.4 |
29位 | ブルガリア | 4.3 |
30位 | スロバキア | 4.2 |
31位 | イギリス | 3.7 |
32位 | デンマーク | 3.6 |
33位 | フランス | 3.4 |
34位 | スペイン | 2.6 |
35位 | イタリア | 2.5 |
36位 | トルコ | 2.4 |
37位 | キプロス | 2.4 |
38位 | イスラエル | 2.2 |
39位 | ポルトガル | 2.1 |
40位 | ギリシャ | 1.4 |
まず、トップ3であるリトアニア、ニュージーランド、エストニアの自殺率が突出して高いのがわかる。
とはいえリトアニアやエストニアは世界的に見ても自殺率が高い国なのでわからないではない。
世界の自殺率ランキング
1位 グリーンランド
2位 リトアニア
3位 韓国
4位 ギニア
5位 カザフスタン
6位 スロベニア
7位 ハンガリー
8位 クロアチア
9位 スリランカ
10位 ラトビア
11位 ベラルーシ
12位 ウクライナ
13位 日本
14位 ロシア
15位 モルドバ
16位 ポーランド
17位 セルビア
18位 ベルギー
19位 ウルグアイ
20位 ブータン
21位 フィンランド
22位 南アメリカ
23位 オーストリア
24位 台湾
25位 エストニア
26位 フランス
27位 スリナム
28位 ボスニア・ヘルツェゴビナ
29位 チェコ共和国
30位 キューバ
ニュージーランドに関しては、自殺率の高い国なんてイメージがまったくない。
世界の自殺率が高い国ランキングにもランクインしていない。
にもかかわらず、子どもの自殺率が突出して高いという事実…。
ニュージーランドという国は、子どもにとってかなりキツイ国なのだろうか??
今回のユニセフの発表では「日本の子どもたちって不幸だよね!やっぱり日本は窮屈な国だぜ!」という感想よりも「ニュージーランドの子どもたち、大丈夫??」という感想を持ってしまった。