記事の要約
- アメリカの飲酒と性格に関する研究で、酔っぱらって社交的になることはあっても性格は変わらないことがわかった。
- 酔って変わった性格がその人の”本質”である可能性が高い。
- 酔うと暴言を吐く人間は、本質的に攻撃性の高い性格をしている。
あなたのまわりには「普段はいい人なのに酔うと性格が豹変する」という厄介な人はいるだろうか?
もしいるとしたら、その人とは距離を取った方がいいかもしれない。
なぜなら「酔って性格が変わる」ことはないから。
酔っ払うと、まるで別人のようになってしまう人もいるかもしれない。
だが、ミズーリ大学が行った研究によれば、人の性格はお酒を飲んでもほとんど変わらない。
変わるのは「外向性」のみだという。
参照元:酔っ払っても「人の性格」はあまり変わらない:米研究結果(WIRED)
酔って性格が変わるのではなく、酔って変わるのは外向性だけ。
酔うと外向性が上がり、社交的になり、よくしゃべるようになる。
だけど優しい性格の人が暴力的になったり、いじわるになったりすることはない。
もしよって暴力的になる人がいたとしたら、その人は本質的に暴力的な性格であり、酔って外向性が上がったために抑えていた部分が表出したってことなのだろう。
もし酔っぱらって説教してくる人がいたとしたら、その人は普段から他人に不満ばかり持っていて説教するのを我慢しているってことになる。
しかも、本質的に他人より自分をエライと思っている。
酒は人間の本質を暴きだす危険な飲み物なのかもしれない。
酒癖や○○上戸の種類と性格
笑い上戸
普段はあまり笑わないのに、酔っぱらうと急に笑うようになる。
箸が転がっても、ほっぺたにご飯粒がついていても、なんでもかんでも笑っちゃう。
こんな人は、ひょっとしたら普段は”クールな性格”を装っている可能性がある。無口で颯爽としているのに、実はめっちゃ笑いの沸点が低くて楽しいのが大好きな性格。
「この前、散歩しててさ~。道にかりんとうが落ちてたんだよ。ラッキーって思って食べたら犬のうんこだったんだよね~」
なんてくだらない話を「そっか、災難だったな…」なんて無表情で聞きながら、心の中では爆笑しているかもしれない。
泣き上戸
酔っぱらうと、少しのことでも号泣してしまう。
感動したり、悲しんだり、隣で話を聞くのも大変。
そんな泣き上戸の方は、本質的に感受性が豊かで感情の揺れ幅が大きくドラマチックな性格をしている。
酔っぱらって前頭葉の機能が低下し、感情の抑制が効かなくなると、感受性も丸裸に!!
そのため、ちょっとした感情の揺れも過剰に反応してしまい、涙を流してしまう。
怒り上戸
酔っぱらうと、ちょっとしたことでもすぐに激怒してしまう。
飲み屋の店員さんがちょっと注文を間違ってしまったとか、話していて気に食わないことを言われたとか…。
酔っぱらって怒りっぽくなる人は、本質的に怒りっぽい人であり、普段は一生懸命に怒りを我慢している可能性が高い。
ストレスをためやすく、限界突破したらいきなりブチ切れることもあるので要注意だ。
酔うと説教をする説教上戸
酔うと友人や同僚に説教してくる「説教上戸」な人もいる。
こういった人は、まわりの人間に不満を溜めているかもしれない。
また、まわりの人間より自分の方がエライと思っている。
この心理が酔いによって外向性が高まり、他人にぶつけられる。
もし酔っぱらって説教をしてくるような人がいたら、心の中で他人を見下している可能性が高いので、付き合いには要注意。ちょっと距離を取るくらいがちょうどいいかもしれない。
隠者上戸
隠者上戸というのは、酔っぱらうと楽しくなったりするのではなく、逆にどんどん暗く、無口になってしまう人のこと。
普段は社交的で明るくて友達もいっぱいいる。
だけど飲むと隠者上戸になる。
そんな人は無理をして明るく振る舞っているか、めちゃくちゃ深刻な悩みを抱えている可能性がある。
セクハラ上戸
酒を飲むと外向的になって、急に異性を口説きだしたり、セクハラまがいの行為をする。
そんな人は、普段シンプルにエロい人で、いつも我慢しているのに酒のおかげで我慢できなくなっている可能性が高い。
セクハラ上戸の人は浮気しやすい、欲求不満が溜まっている、そんな傾向があるだろう。
暴れ上戸、暴力上戸、絡み酒
まったく厄介だけど、酔っぱらうと暴れたり、他人に暴力を振るう人間がいる。
普段は大人しくて暴力なんてまったくイメージのない人でも、酔っぱらうと急変しちゃうことだってある。
そんな暴力上戸な人間は、たとえ普段どれだけおとなしくても、その本質は「暴力的な性格」だ。
実は家族や恋人に暴力を振るっているかもしれないし、暴力を振るわれていたこともあるかもしれない。
付き合いが深くなればなるほど、親しくなればなるほど、その暴力性が表出する可能性が高い。
付き合い続けるのに最新の注意を払う必要があるだろう。
また、暴力ではなく言葉の暴力が酷くなる人もいる。
平気で人を傷つけることをいったり、討論をはじめて激昂したり、やたらと嫌味をいって絡んできたり…。
こういった言葉の暴力も、内面にあって普段は抑制してきた攻撃性が、お酒で外向性が上がったことで現れてきたもの。
その人の「本質的な性格」である可能性が高い。
酔っぱらって外向性が上がり、同時に攻撃性も上がる人は、親しくなればなるほど自分にも攻撃性が向けられる可能性が高くなる。
そんな人への対策はたったひとつ。
できることなら、普段から距離を取って関わり合いになるのを止めた方がいいだろう。
付き合っていいくうちに性格が変わって温厚になる、なんてことはほとんどないのだから。
酒はその人の本質を暴きだすけど…
お酒を飲むと性格が豹変する人がいる。
…けど、研究ではお酒で性格が変わることはなく、変わるのはその人の”外向性”だけ。
つまりお酒で豹変した性格こそが、その人の本質的な性格ってことになる。
普段は外面がよくて八方美人な人も、お酒を飲むと本性をさらけ出しやすくなるかもしれない。
とくにお酒を飲むと暴力的になる人は要注意。
お酒を飲んで攻撃性が上がるのは、その人が本質的に強い攻撃性を持っているから。
対処法は「その人と距離を置く」しかないだろう。
人間の本質は易々とはかわらないのだから。
では最後に私自身の話を。
私は普段はすごく温厚な性格なんだけど、酒を飲むとどう変化するかというと…
他人を怒鳴ったり暴力を振るったりしたことは一度もないし、説教したこともない。笑いやすくなることも、すぐに泣いちゃうこともない。
どうなるかというと、
すぐに寝る。
眠り上戸だ。
なぜなら、お酒にめっちゃ弱いから。
酔って外向的になっておしゃべりになることもない。
お酒はある程度その人の本質を暴きだす。
だけどそれは、普通にお酒が飲めて、酔っぱらう人限定。
お酒が全く飲めないタイプは、飲んでもすぐに気持ち悪くなったり眠くなっちゃうだろう。
もし飲み会で酔っぱらってうなだれている人を見かけたら、「このは本質的に元気がない人だな!!」なんて思わずに優しく「大丈夫?飲み過ぎた??」と声をかけて欲しい。
お酒を飲んだ人全員が外向的になるわけではないのだから。
関連記事:飲み会で嘔吐・ゲロを予防する3つのコツ!