なんとゴキブリは子育てのために母乳を作りだすという。しかもそのゴキ・ミルクは栄養豊富で、将来の食糧危機を解決するかもしれないというから驚きだ。
知られざるゴキブリの生態とゴキブリ・ミルクの秘密を紹介しよう。
牛乳の約4倍!栄養豊富なゴキブリミルク
国際研究チームは、 Diploptera punctateという種のゴキブリが子に餌として与えている分泌物は、牛乳よりもおよそ4倍の栄養を含んでいると発見した。
研究チームによると、この分泌物が食用に用いられると、将来、地球の人口増加の中起こる食糧危機問題を解決するほどのカロリーと栄養を含んでいるという。
美的観点からすると、ゴキブリを「搾乳」し、「乳」を飲むことは困難だ。これを受けて、研究チームはより適した生物、酵母にたんぱく質遺伝を移し変え、人工的なたんぱく質製造の可能性について研究することを決めた。
細胞生物学と再生医学のインドの大学の研究者によると、「これは、完全食だ。この中にたんぱく質、脂質、糖分、そして必須アミノ酸が含まれている」
参照元:「ゴキブリ乳」、未来の食べ物(SPUTNIK)
ゴキブリのミルクは栄養豊富な完全食であり、人類増加による食糧危機問題を解決する可能性すらあるという。
「研究チームはより適した生物、酵母にたんぱく質遺伝を移し変え、人工的なたんぱく質製造の可能性について研究する」とあるが、なんだかよくわからない。
とにかく、ゴキブリの分泌液をゴクゴクと飲むわけじゃなさそうだ。
でも、ゴキブリのミルクって??
ゴキブリのお尻から白い分泌液でも出るのだろうか??
実は優しくて家族思いなゴキブリの生態
ほとんどの昆虫は子育てをしない。その代わりたくさんの卵を産んで、少しくらい外敵に食べられても子孫を残せるようにしている。
しかし一部のゴキブリはちゃんと子育てする。
ある南米のゴキブリは、ちゃんと一夫一婦制でつがいとなり、5~6年かけて子育てをするという。家族はお互いにグルーミングしたり、フェロモンを出し合ったりして、協力して生活するのだ。
嫌われ者のゴキブリは、実は家族愛あふれるハートフルなやつらだったのだ。
そんな社会性の高いゴキブリの中でも、先ほど紹介した記事に登場しているディプロプテラ・プンクタータ(Diploptera punctate)はかなり特殊な生態をもっている。
ディプロプテラ・プンクタータのメスは、まるでカンガルーのように赤ちゃんゴキブリを体内の袋にいれて子育てするのだ。その袋の内壁からはゴキブリ・ミルクが分泌されて、小さい赤ちゃんゴキブリはそれを舐めて大きくなる。
このゴキブリ・ミルクにはたんぱく質、脂質、糖分、そして必須アミノ酸が豊富に含まれているってわけだ。
家に現れたチャバネゴキブリを捕まえて、そのミルクを飲もうとチューチュー吸ってもなにも出ないので注意してほしい!!
ゴキブリ牧場の名産品
もしいつかゴキブリ・ミルクを搾乳する技術が開発されたとしたら?
…繁殖能力が高いだけに、食糧問題を一気に解決する可能性もあるだろう。
たくさんのゴキブリを放し飼いにしているゴキブリ牧場では、ゴキブリのミルクを使ったたくさんの特産品が売られるはずだ。
- ゴキブリ・ミルクを使った特濃ソフトクリーム
- ゴキブリ・ミルクのフレッシュチーズ
- ゴキブリ無塩バター
- ゴキブリ・レアチーズケーキ
- ゴキブリ・バターラスク
- 低温殺菌ゴキブリミルク
ふれあいコーナーでは人懐っこいゴキブリと直接触れ合える。家族で楽しめる、最高のプレイスポットになる…かもしれない。
人類の食糧危機を救うゴキブリ!!
家の中に現れるゴキブリは「チャバネゴキブリ」と「ワモンゴキブリ」だけ。それ以外のたくさんのゴキブリたちは、おおむね大自然の中でのびのびと共同生活している。
社会性が高く、家族で助け合って生活をしているゴキブリたち。父親ゴキブリは子供たちのために鳥の糞を食べて、窒素を餌として与えるというし、しっかりと母乳で子育てする母性愛にあふれた母親ゴキブリもいる。
だとしたら、ゴキブリをそれほど嫌う必要もないだろう。
ゴキブリのミルクは豊富な栄養素を含んだ完全食であるばかりか、東南アジアでは食用として食べられている。ゴキブリの成虫は素揚げや唐揚げなどで食べることができ、シバエビに似た味だという。
食べて良し!飲んで良し!ゴキブリは繁殖能力も高く、まさに人類にとって理想のたんぱく源なのではなだろうか。
みんなの嫌われ者であるゴキブリこそが、人類を救うのだ。
…でも、ゴキブリ・ミルクが発売したら、正直絶対に飲みたくないッ!!